ワーキングホリデー、通称ワーホリとして知られている制度。「海外に住んでみたい!」という憧れを持つ人なら誰しもが聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、名前は知っていてもどんな制度なのかしっかりと理解していますか?どこの国に行けるか知っていますか?国によって異なるルールがあるのはご存知でしょうか?
この記事では、ワーキングホリデー制度の内容や、行ける国、期間についてご紹介します。
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ワーキングホリデーとは?
ワーキングホリデー (英語:Working Holiday)とは簡単に言えば、働きながら外国に約1年以上滞在できる、若者を対象とした制度です。
通常、外国で仕事をしたり長期にわたって生活したりするためには、就労ビザや学生ビザなど簡単には取得できないビザが必要ですが、ワーキングホリデービザは多くの場合、それほど複雑な手続きを経ずに取得でき、労働する以外にも言葉を学んだり旅行を楽しんだりしながらその国の文化を体験することができます。
場所・年齢・回数に制限あり
ただし、どこの国でも行けるわけではなく、日本とワーキングホリデー協定を結んでいる国にしか行けません。したがって「◯◯に住みたいからワーキングホリデーで◯◯に行こう!」なんて安易には決められないのですね。
また、年齢制限もあります。ほとんどの国で申請時に18~30歳と決まっているため「今年で定年退職だし、来年からワーキングホリデーに行こう!」ということもできないわけです。
さらに、ワーキングホリデー制度を利用できるのは一国につき一回のみ。「日本に帰ってきたけどやっぱり◯◯の方が住みやすいから、◯◯に戻ってもう一回ワーホリしよう!」ということも許されません。
上手に利用すれば自由度の高いワーホリビザ
なんだか、これだけ読むと意外に制限の多そうな印象のワーキングホリデー。しかし、条件に合わせてうまく利用すれば、働きながら海外に住むことができてしまう魔法のビザが手に入るのです。
普通の就労ビザだと多くの場合、職種などに制限が設けられていますが、ワーキングホリデービザは基本的にこの職種に関する制限がないのもポイントです。
ワーキングホリデーで行ける国は?
皆さんの周りでも、ワーキングホリデーを体験した人がいませんか?オーストラリア?カナダ?それともニュージーランド?
ここで、気づきませんか?これら3つの国、全部「英語圏」です。あれ、英語圏の国でしかワーキングホリデーってできないの?なんて思わないでください。そんなことありません!
英語圏ということで、どうしても上記の3つの国ばかりが認知されていますが、日本がワーキングホリデーの協定を結んでいる国や地域は22あります(2019年3月現在)。
- アイスランド
- アイルランド
- アルゼンチン
- イギリス
- オーストラリア
- オーストリア
- カナダ
- 韓国
- スペイン
- スロバキア
- 台湾
- チェコ
- チリ
- デンマーク
- ドイツ
- ニュージーランド
- ノルウェー
- ハンガリー
- フランス
- ポーランド
- ポルトガル
- 香港
(五十音順)
英語圏ではない場所もたくさんありますね。もちろん、英語圏でないところはその地の言葉を話せなければ仕事を見つけるのは難しいでしょう。しかし、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド以外にもこれだけの中から選ぶことが可能なのです。
申請すれば必ずビザが下りるわけではない
どこの国でも行けるわけではないとわかりましたが、一方で上記の国や地域に行けることがわかりました。では、行きたいところをこの中から決めて申請すれば良いのでしょうか?
残念ながら、日本とワーキングホリデー協定を結んでいても、申請すれば必ずワーキングホリデービザを出してくれるわけではありません。
国によってまったく異なるビザ発給状況
ここでは、イギリスとニュージーランドを例に挙げてみます。
イギリスの場合、年間1,000名の日本国籍保有者がワーキングホリデービザ(イギリスではYouth Mobility Scheme Visaと呼ばれている)を取得することができます。
しかし、この1,000名に対して何万人もの人が申請するそうです。そのため、申請しても獲得できる確率はかなり低く、宝くじを当てるようなものです。
対して、ニュージーランドは年間の定員がなく、応募要項に当てはまる人であれば、申請すれば必ず取得できるといっても過言ではありません。
このように、同じワーキングホリデービザでも、国や地域によって取得のしやすさに大きな違いがあるのです。
ワーキングホリデーでその国にいられる期間は?
さて、ここまでくれば気になるのは、どれくらいの期間その国に住んでいられるのか、ですよね。
答えは、どの国も約1年間です(オーストラリアとイギリスは最長2年間、ニュージーランドは最長1年3ヶ月間の滞在が可能)。
日本のパスポートを持っていれば観光ビザでだいたいどこの国でも約3ヶ月の滞在が認められますが、ワーキングホリデービザならその4倍の1年。しかも、観光ビザでは許されない就労までもできてしまいます。
まとめ~目的に合わせて有効に利用しよう
働きながら海外暮らしが体験できるワーキングホリデー。この夢のようなビザは、若者だけに与えられる特権です。
とにかく行けばいいというわけではありませんが、自由度の高いワーホリビザを使わずに年齢制限を迎えてしまうのは、特に海外に興味のある人にとって大変もったいないことだと思います。
選択肢は英語圏ばかりではありません。将来何がしたいのかじっくり考え、目的や夢に合わせて上手にワーキングホリデー制度を利用しましょう。
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