日本での韓流ブームやK-POPアーティスト人気、また韓国でも日本の文化が若者に受け入れられていることを考えると、日本と韓国はますます関係性が強くなることが予測されます。
日本から近く、旅費も安いため韓国をワーキングホリデー先に選ぶ人も多いですが、韓国旅行とワーキングホリデーはまったく違います。
韓国ワーキングホリデーを本気で考えるなら知っておくべき有益な情報を、留学カウンセラーを務める私からご紹介します。
韓国ワーキングホリデービザの申請条件と申請方法
韓国ワーキングホリデービザは正式名称を観光就業(H-1)ビザといいます。申請条件や申請方法は以下の通りです。
韓国ワーキングホリデー申請条件
・日本国籍を持っている
・18~30歳(申請時)
・韓国ワーキングホリデーの利用が初めてである
・扶養する子どもがいない
・最低30万円以上の預金残高が証明できる
認められる権利
・発給後のビザ有効期間は1年※例外あり(後述)
・入国後の滞在期間は1年
・就労はビザ期間内であれば無制限
・就学はビザ期間内であれば無制限
ビザ申請の方法
必要書類をそろえて韓国大使館へ持参し、窓口で申請する
・申請書
・カラー写真
・パスポート
・旅行日程および活動計画書(後述)
・往復航空券コピー
・最終学歴証明書
・30万円以上の預金残高証明書
※詳細は以下ホームページよりご確認ください。
- 駐日韓国大使館 ワーキングホリデービザについて
http://overseas.mofa.go.kr/jp-ja/wpge/m_1113/contents.do
旅行日程・活動計画書とは
上に挙げたビザ申請書類のうち唯一厄介なのが、旅程および活動計画書です。せめてフォーマットがあれば楽なのですが、自由形式となっています。難しい表現を使う必要はなく、簡単な文章で構わないのですが、原則英語か韓国語での記入が必要です。
では、どのようなことを記入すべきなのでしょうか?ここは難しく考えず、その名の通り、旅行計画と活動計画を書きましょう。ただ、基本の書式があった方が書きやすいですよね。下記を参考にしてみてください。
旅行日程・活動計画書の基本の書き方
- まずは5~6行ほど「ワーキングホリデービザを申請する理由」「韓国を好きになった(もしくは韓国語の勉強を始めた)きっかけ」「渡航期間中にやってみたいこと」を書く
- 次に月別で何をしたいかを書く
ヒント:「学校」「旅行」「仕事」
1月:語学学校で韓国語を学び、韓国での生活に慣れる
2月:語学学校で留学生の友人を作るためイベントに積極的に参加する
3月:韓国人の友人を作るため地元のイベントにも参加する
4月:語学学校でできた友人と卒業旅行としてプサンへ行って楽しむ
5月:日本食料理屋で仕事を経験する
……
最後に韓国ワーキングホリデーへの思いを書けたら、なおいいですね!
韓国ワーホリビザは年齢が高いと有効期間が短くなる?
上述したように、韓国のワーキングホリデービザは申請時の年齢が30歳までで、有効期間はビザ取得時から1年とされています。つまり、30歳11カ月で申請して31歳11カ月で入国ができることになりますが、実際には難しいでしょう。
なぜならば、韓国のワーキングホリデービザの場合、年齢が高いと有効期間が3カ月しか下りないのが通例になっているからです。「それって書かれている条件と違うし、年齢で差別しているのでは?」と思ったとしても、判断するのは領事館の担当者です。
20代後半は審査が厳しくなる
30歳の方があまりにも頻繁に「有効期間3カ月」のビザになるので、私も留学カウンセラーとして領事館の担当に確認したことがありました。領事館担当者の返答は以下のようなものでした。
「韓国としては年齢の若い方にチャンスを与えたい。また、年齢が20代後半になると審査は少し厳しくなるので、提出書類はしっかり記入してくださいね」
これには少しビックリしました。
数え年で計算する?
領事館の担当者によっては30歳という年齢を「数え年」で計算する場合があります。
私たちは一般的に「満年齢」で計算することが多いです。生まれた日を0歳と計算して、1年後に誕生日を迎えたら1歳という計算が「満年齢」です。
一方、数え年というのは、おぎゃーと生まれた瞬間に1歳と数えます。そして、1月になったら2歳になります。12月生まれの方であれば生まれた瞬間に1歳になり、1カ月後には2歳になっているという計算です。
ということは、満年齢と数え年では最大2歳の差が生じることになります。
数え年で31歳になる前に申請するのが安心
30歳までとされている申請年齢は、数え年だと28歳までになる可能性があるということです。
この判断は領事館によっても担当者によっても異なります。事実、ある領事館では年齢を理由に断られた人が、別の領事館で受け入れられたというケースもありました。
とても理不尽に思えるかもしれませんが、ビザの判断基準が担当者により異なることは他の国でもよくあります。数え年で31歳になる前に申請してしまう方が安全かもしれません。
韓国での滞在先はシェアではなく「コシテル」が一般的
次に、無事ビザを取得できた後の滞在先についてご紹介します。
英語圏ではルームシェアが一般的ですが、韓国ではまだまだシェアという滞在方法は定着していません。ではどのような滞在方法があるのか?留学生が一般的に利用しているのは「コシテル」と呼ばれるものです。
下宿+ホテル要素の合体
「コシテル」とは、韓国人学生の下宿「コシウォン」と「ホテル」が合体した言葉とされています。
「コシウォン」はとても狭い下宿でシャワーやトイレなどは全て共同施設になりますが、「コシテル」は各部屋にシャワーもトイレも付いており「ホテル」の要素が入っているため、「コシウォン」よりは住みやすいといわれています。個人部屋でトイレ・バス付きなのに加え、キムチやごはんは食べ放題、共同のキッチンありで家賃も安いです。
こう書くと、いいこと尽くしのように感じられる「コシテル」ですが、一つ難点となるのは部屋がものすごく狭いことです。
大体2~3畳くらいしかないところが多いので、寝るスペースしかありません。生活音が響きやすく、親や友人を部屋に招き入れることも原則できません。
家賃の安さを取るか、快適さを取るか
コシテルの家賃は電気代・ガス代込みで平均月約4~6万円です。
どうしても快適な生活を送りたい場合、アパートを借りての一人暮らしも可能ですが、契約期間が短いと家賃が高く月10万円近くになることもあります。
大学付属の学校には寄宿舎と呼ばれる寮があり、コシテル以上に安い場合もあります。部屋もコシテルより広いので、希望する学校に寮があるかどうか確認してみるとよいでしょう。
韓国の語学学校タイプは2つ、私立語学堂と大学付属語学堂
韓国には私立と大学付属、2つのタイプの語学学校があります。通称、「私立語学堂」と「大学付属語学堂」です。
私立語学堂とは
日本でいうと英会話教室みたいなもので、留学生の割合は日本人が圧倒的に多いです。場所もほとんどが町の中心地に位置しています。少人数クラス制をとっていて、1クラス平均6~8人程度、学校規模も50~100人程度の小さな学校が多く、費用も安めです。
入学日は1カ月に1回というところが多く、期間は最短4週という学校もあれば、1週から就学可能なところもあります。
大学付属語学堂とは
韓国の大学の中にあります。とにかく広く、大学によっては生徒数3万人という、一つの町のように大きな規模になっています。
その中で韓国語を学ぶ留学生はおよそ200~500人。場所はほとんどが郊外です。日本人が比較的少なく、10%を切る語学堂もあります。1クラスの人数は10~15人ぐらいです。
入学日は年4回というところがほとんどで、主に3・6・9・12月が入学月です。1学期は10週で3カ月に満たないですが、私立語学堂に比べると1日1時間程度授業時間が長いです。
主な私立語学堂が週に4日しか授業がないのに比較すると、週に5日授業があり、全体的に授業をしっかりと受けられます。
私立語学堂と大学付属語学堂の特徴まとめ
私立語学堂
メリット:町中にある、費用が安い、少人数制授業
デメリット:日本人が多くほぼアジア人、授業時間が少ない
大学付属語学堂
メリット:比較的日本人が少なく国際色豊か、授業時間が多い、韓国人との交流制度がある
デメリット:郊外にある、比較的費用が高い、クラスの人数が多い
中卒だと語学学校に通えない!学歴社会の韓国
韓国が日本以上の学歴社会だというのは有名な話ですが、それが韓国へ語学留学する外国の生徒にも影響しているというのはあまり知られていません。
私立語学堂では学歴制限を設けている学校はほとんどないのですが、大学付属語学堂のほとんどは高校卒業以上でなければ入学が認められません。
であれば、私立語学堂で長期留学してしまえばよい、となるかもしれませんが、私立語学堂では長期留学に必要な入学許可証を発行できないのです。
ワーキングホリデーであれば就学制限がないので私立語学堂に長期で通うことはできますが、3カ月を超える学生ビザでは私立語学堂には通えないということになります。
通信教育で取得できる高卒認定資格(旧大検)を認めている語学堂も多いので、学校へ直接問い合わせるとよいでしょう。
まとめ〜しっかり準備して有意義な滞在を!
韓国でのワーキングホリデーは、英語圏のそれとは一味も二味も違うことが分かっていただけたと思います。しかし、その違いも楽しめれば最高の経験になるはずです。
ワーキングホリデービザ申請のための情報をしっかりと確認し、ビザを取得したら、憧れの韓国生活が待っています。語学学校や滞在先の特徴もつかんでおきましょうね。
韓国ワーキングホリデー生活を思いっ切り楽しんでください!
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