憧れの韓国で働いてみたい!と思っていても、初めての韓国就職だと何から始めればいいのか分からないもの。実際、スタートの一歩目であきらめてしまう人が多いのも事実です。
私は韓国で9年間、働きながら暮らしています。その経験をもとに、韓国就職をかなえるために知っておきたい情報と具体的なノウハウをまとめてお伝えします。
今から韓国で就職活動をしようと考えている方や、失敗しないためにもっと情報を知りたいという方にもお役立ていただけると幸いです。
*求人数は昨年に比べ増加傾向にあります。積極的に求人を探してみることをおすすめします。
- どんな韓国求人があるのか調べる
- 希望・条件を具体的にする
- 実際に韓国へ行ってみる
- 転職エージェントを利用する
- スカイプで面接を受けてみる
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日本人が韓国で働くために必要なスキルとは
どんなスキルが必要?
韓国における日本人の就職で、思いのほか語学力は強みになりません。語学力より専門技術系のキャリアを持っている方が、採用の可能性や待遇・給与は高くなります。
とはいえやはり韓国語(英語力があればさらに良い)は必要で、専門技術としてはITスキル、会計スキル、貿易知識、マーケティングスキル、マネジメント経験などがあると有利です。
韓国人にも英語や日本語を巧みに操る人が少なくありません。日本語+韓国語だけではなく、もう一つスキルを持っておくと有利になります。
- 韓国語能力試験
- 英語力(TOEICなど)
- ITスキル
- 会計スキル
- 貿易スキル
- マーケティングスキル
いまいちスキルのイメージがつかない方は、「海外で働くための資格とは?外国で働ける資格、海外就職を有利に。」にて資格の解説をしています。あわせて確認してみましょう。
韓国語能力試験
韓国で働くためには、韓国語能力試験を受けることが一般的です。韓国語能力試験は、略して「TOPIK(トピック)」と呼ばれます。
TOPIKは、初級(1級、2級)、中級(3級、4級)、上級(5級、6級)の3段階に分かれています。
韓国で働くために必要なTOPIKの級数は、職種や企業によって異なりますが、中級以上の級数が求められることが多く、特にビジネスシーンでは上級の級数が求められることもあります。
TOEIC
韓国で働くためには、英語力が求められる場合があり、その中でもTOEICのスコアが求められることがあります。TOEICのスコアは、700点以上を目安とする場合が多いです。また、英語力が必要な仕事であれば、より高いスコアが求められる場合もあります。
韓国企業は海外進出を進めており、英語力を持った人材が求められている状況です。また、韓国国内でも、英語力が高い人材はグローバルな視野を持ち多様なビジネスチャンスをつかむことができるとされています。
経験
社会人経験・業務経験がある人材の方が優遇される傾向があります。仕事を探す際には今まで自分が働いたことがある業界で仕事を探すことがおすすめです。
なお、新卒での現地採用はなかなか厳しいです。しかし、新卒での現地採用もゼロではありませんので、根気強く就職活動をすることがポイントです。
- 韓国語にプラスして英語が話せると有利
- 専門知識・業務経験があると有利
- 新卒であっても根気強く探す
日本人が韓国で働くメリット
韓国で働くメリット
- 日本語の需要がある
- 昼食が提供される
- 昇給や昇進のチャンスが多い
日本語の需要がある
日本のお隣、韓国は、歴史的にも日本と非常に深いつながりを持っています。また、昔から韓国では、第二外国語に日本語を取り入れている中学校や高校が多いです。
もちろん、日本文化や日本の習慣に対する関心もありますが、中学生や高校生が日本語を学ぶ大きな理由は「就職に役立てるため」です。
国内での経済効果は非常に限られているため、韓国は海外との取引を積極的に推進しています。そのために国を挙げて行っている事業が、韓国の伝統文化を発信して観光客を呼び込んだり、韓国のアイドルやドラマを海外市場に売り出したりすること。
そのため、日本語に限らず英語や中国語などの語学力は就職には絶対条件なのです。
日本との取引に日本語が求められる
特に、地理的に最も近い日本とは、貿易や教育、研究などの分野で非常に活発な取引が行われています。
そのため、韓国企業も日本語に堪能な人材を必要としており、日本語教師、通訳や翻訳、貿易、観光ガイドなど、様々な業種で一定の需要があると言えます。
昼食が提供される
韓国企業の少し変わった制度の一つとして、昼食もしくは昼食代が支給される会社が多いのが特徴です。
韓国には「金剛山も食後に見物(どんなに美しい山を見物するにも、まずはお腹を満たしてから)」ということわざがあるように、韓国人にとって「食」は非常に重要なものとして考えられています。
そのため、社員食堂や会社が入居しているビルの共同食堂では、無料で昼食を提供してくれます。
多くの場合、自分でおかずを取るビュッフェ形式です。ご飯とおかず、汁物でしっかりと栄養を摂ることができる上に家計の負担も軽くなるので、この制度はとても助かります。
昇給や昇進のチャンスが多い
多くの韓国企業は、社員に対して実績や成果を厳しく求めます。そのため、一生懸命働いて実績や成果を残した社員に対しては、昇給や昇進のチャンスが多くなります。「昇給や昇進は一定の勤続年数を経てから」という考え方はあまりありません。
また、同期入社したからといって、公平に昇給・昇進するということもありません。年齢は若くても、管理職としてチームを引っ張る社員や会社の運営に携わる社員もたくさんいます。
その分、競争も激しいですが、頑張れば報われるということが社員のモチベーションにつながっています。
日本人が韓国で働くデメリット
韓国で働くデメリット
- 学歴社会
- 就職難
- 長時間労働
学歴社会
韓国が学歴社会であることは、日本でも広く知られています。幼いうちから「将来は良い大学に入って一流企業に就職しなければならない」という考え方が、今でも根本にあります。
そのため、韓国の高校生は、お弁当を昼用と夜用に1つずつ持参して登校し、毎晩遅くまで勉強に励みます。
保護者も教育熱心にならざるを得ず、小学校入学前から英語スクールに通わせたり、父を置いて母と子どもが一緒に英語圏へ留学したりする光景が今や一般的になりつつあります。
また、大学生は就職活動にあたり学歴にポイントを上乗せするため、休学しながらスペック(語学力、インターン、ボランティアの経験など)を高めようと奔走します。
外国人もある程度の学歴が必要
韓国で就職するためにはそんな韓国人と熾烈な争いをしなければならないため、万全の準備が必要です。
外国人の場合はそこまで出身大学のレベルが関係することはありませんが、やはり高卒では就職が難しく、大卒よりは大学院卒(修士・博士課程修了)が望ましいとされます。
就職難
韓国は長引く不況と世界金融危機の影響を引きずり、過去最悪の就職氷河期の最中にあります。2015年の大卒者の就職率は約64%で、日本に比べてはるかに低いことがわかります。
韓国の若者はより安定的な職を目指し、公務員や大企業への就職を希望する傾向が強いです。また最近では、軍を職業として選択する女性も増えており、話題になっています。
韓国での終身雇用制度はとっくに崩壊し、定年まで勤めることが非常に厳しいのが現実です。リストラや早期退職を迫られることも度々あります。これは、韓国経済を牽引する大企業であっても同様です。
そのため、多くの若者たちが、目の前の就職はもちろん、会社を退職してから年金を受給するまでの空白期間にいかに収入を得て暮らすかということを真剣に悩んでいます。
外国人が就職するのはより難しい
韓国国民の就職さえ難しい中で、外国人の雇用はさらに厳しいと言えます。自分だけの強みをしっかり分析し、アピールすることが鍵となります。
長時間労働
韓国は祝祭日が少なく、土曜日や日曜日に重なった場合の振替休日は会社の判断に委ねられていることが多いです。また、平日の残業が多い上、土曜日出勤のある企業も珍しくありません。
勤務時間が気になる方は「韓国の勤務時間と休暇事情とは?中小企業なら長時間労働が当たり前?」も合わせてチェックしてみましょう!
さらに、韓国社会では人脈やコミュニケーションが非常に重要視されるため、業務終了後の飲み会や勉強会などに出席せざるを得ないこともあります。特に外国人の場合はコミュニケーションを取りにくいと思われないよう、積極的に参加することが仕事をしていく上で必要となるでしょう。
勤務時間の長さが社会問題に
最近では、会社からの給与だけでは満足できず、将来へ向けての貯蓄のため副業をする若者が非常に増えています。朝から夕方まで会社で勤め、夜は代理運転や小さな事業を経営するなど、多くの人がダブルワークをしています。
仕事に費やす時間が非常に長く、そのことによる過労死や鬱などが社会問題となっています。
韓国で日本人が働きやすい業種・職種
業種
- 半導体・電子部品メーカー
- 建設
- 運送
- 卸売
- 貿易
- 旅行
- IT
- 自動車
半導体や電子部品などのメーカーでは、日本人向け求人は比較的多いです。ただし、3〜5年などの契約社員としての雇用契約が多いのが特徴です。
大企業など待遇の良い環境を狙うなら、電子部品関連・建設関連などの技術系の職種でしょう。専門技術が必要なポジションの求人は比較的多いので、エンジニアなど技術者の方は良い待遇を求めて仕事を探すことができそうです。
韓国の仕事は「韓国のおすすめの仕事15選!韓国の仕事スタイルを解説」にまとめているので気になる方はチェックしてみましょう。
韓国で日本人が日本語のみで働ける職業
日本人に人気があり、なおかつ就きやすい職種としては、
- 日系企業向けの営業職
- カスタマーサポート
- コールセンター
- 日本語教師
などがあります。
特に、カスタマーサポート、コールセンター、日本語教師などは日本語をメインに使う仕事になるので、最低限の韓国語で就職することも可能です。
日系企業向けの営業職
韓国で働くには韓国語能力が必須とされていますが、「日系企業向けの営業」や「在韓日本人向けのサービス」の仕事は日本語のみでも働くことができます。
韓国には多くの日系企業が進出しており、現地採用も行われています。日本人向けのサポート体制が整備されているため、初めて韓国で働く人でも安心して働くことができます。
コールセンター
コールセンターは日本語のみで働ける求人も多く、韓国語が話せなくても働くことができます。例えば、韓国にある日本向けのコールセンターでは相手が日本人になるため、韓国語が不要になります。
コールセンターに関する詳しい仕事内容や就職方法は「海外のコールセンターで働くには?おすすめの理由も解説!語学力も経験も必要なし」にてまとめています。
あわせてチェックしておきましょう。
日本語教師
日本語教育に対する韓国人の関心は高まっており、学校や語学学校、オンラインプラットフォームなど、さまざまな場所で求人があります。
韓国で日本語教師として働くことの魅力は、日本語による授業であることが主な理由です。
日本語教師は、韓国語が必要ない場合があります。そのため、日本語教師の仕事は、韓国語を話せない日本人でも韓国で働きやすい仕事の1つです。
日本人が韓国で働く5つの方法
一般に海外就職というと、現地の企業に直接雇用される現地採用を思い浮かべる人が多いと思います。中でも、日系企業なら比較的ハードルが低く、挑戦しやすいといえます。
しかし、韓国に滞在しながらお仕事されている日本人には現地採用者以外にも、日本企業の駐在員、フリーランサー、起業し自営業をされている方などがいます。最近では、韓国人男性と結婚した日本人女性がネットショップなどで起業する場合が多いです。
- 日本企業の駐在員として韓国へ赴任する
- 現地採用として韓国系企業で働く
- 現地採用として日系企業で働く
- ワーキングホリデーで働く
- 韓国のインターンシップに参加する
以下で、韓国での日本人の働き方をご紹介します。
日系企業の駐在員として韓国勤務
海外駐在員とは、日本の企業から現地の子会社に派遣される社員のことです。
住居手当や海外旅行保険、海外駐在手当が付くなど現地採用と比べると待遇が格段に良く、人気のポジションです。韓国駐在員は年収500万〜1200万円の求人が多い印象です。
日本でのキャリアに自信のある方はぜひ韓国駐在員に挑戦してみましょう。
ただし、業務経験やマネジメントスキルが問われる上、韓国駐在員の求人は数も少なくライバルが多いです。
韓国企業・外資系企業に雇用される
韓国には多くの大手企業が存在しています。韓国の有名な企業としては、例えば以下のようなものがあります。
- 電子機器のサムスン電子、サムスン電機、LG電子
- 自動車の現代自動車、起亜自動車
- 建設の大宇建設、現代建設
- 航空会社の大韓航空、アシアナ航空
- IT関係のNAVER
- ソフトウェアやゲームのハンゲーム
- 食品のLOTTE
韓国にはGDP(国内総生産)の4分の3を占める「10大財閥」があり、就職を目指す人が多くいます。一流大学に入学し、10大財閥のいずれかに入社することを「勝ち組」とする考え方があるのです。
10大財閥とは、サムスン、現代自動車、SK、LG、ロッテ、GS、現代重工業、韓進、韓火、斗山の10グループを指します。
専門知識と語学力がカギ
現地企業や外資系企業を狙うには、専門知識+韓国語力・英語力があると有利です。経験や能力、語学力を活かした仕事をしたい人にぴったりです。
特にエンジニア、技術者などは語学不問で韓国で求められています。
同僚は韓国人ばかりになるので、韓国の文化に対する理解やコミュニケーション能力がより求められます。
現地採用として日系企業で働く
多くの日本人が現地採用として韓国に進出している日系企業に就職しています。もっとも一般的な方法です。
日系企業とはいえ、韓国語を話せることが望ましいです。また、TOPIK(韓国語能力試験)5~6級あると就職できる幅が広がります。
日系企業であれば、日本の転職サイトでも仕事を探すことも可能です。
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ワーキングホリデーでアルバイトをする
韓国で働きたいけれど、根を下ろして就職するほどでもない、まずはお試しで就労経験してみたいという方にはアルバイトという選択肢もあります。
韓国では、「ワーキングホリデービザ」または「資格外活動許可」を持っていればアルバイトをすることが可能です。
以下の記事で詳しく解説されているので、参考にしてみてください。
韓国のインターンシップに参加する
韓国では、大学生や新卒者が就職前に職場で実務経験を積むためにインターンシップが広く行われています。インターンシップに参加することで、実際の職場での業務に携わり、職場の雰囲気やビジネスの実態を知ることができます。
韓国のインターンシップは、半年以上の長期インターンから、1~2週間程度の短期インターンまで、期間も様々です。
特に長期インターンシップでは、企業での実務経験を通じて、韓国のビジネス文化や職場のノウハウを学ぶことができます。
日本人が韓国で働くまでの流れ
- 自己分析をする
- 求人の応募に必要な書類を作成する
- 求人に応募する
- 面接対策をする
自己分析をする
自己分析をすることで自分の性格や能力、価値観などを客観的に把握することができます。これにより、自分に合った職種や業界を選ぶことができます。
また、自己分析を通じて自分自身の強みや弱みを理解することができ、自分に合った職場環境を見つけることができます。
さらに、自己分析をすることで面接やエントリーシートで自己PRをする際にも役立ちます。自分自身の長所や短所を把握しておくことで、自己PRを効果的に行うことができます。
自己分析の正しいやり方
自分自身について客観的に紙などに書き出すことが重要です。
自分自身の性格や能力、価値観を考え、その特徴を具体的な数字や事例を交えて書き出してみましょう。
転職エージェントに相談すると、転職相談の中で自己分析の方法などアドバイスがもらえます。とりあえず簡単に自己分析をしてみたいという方は、「自分の強み知ってる?無料で自己分析できるリクナビNEXTのグッドポイント診断が面白い」をチェックしてみましょう。
グッドポイント診断なら、
- いくつかの質問に答えるだけで
- 手軽に自己分析ができる
自己分析はなかなか難しい分野なので、こういったものを使うのもおすすめです。
求人の応募に必要な書類を作成する
韓国の就職活動で必要な書類は3つあります。
- 履歴書
- 自己紹介書
- ポートフォリオ
履歴書
韓国の履歴書は、基本的に日本の履歴書と同じようなフォーマットで作成します。ただし、韓国の就職市場では、専門性が高く、企業に貢献できる能力や実績が求められるため、より具体的に書く必要があります。
まず、履歴書の冒頭には、氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレスを記入します。続いて、学歴や職歴、資格、受賞歴などを時系列順に記載していきます。
自己紹介書
自己紹介書は志望動機や自己PR、経歴、成長過程、自己分析などの内容を簡潔にまとめたものであり、企業側にアピールするための大切なツールです。
オリジナルで書く必要がありますが、いまいちイメージがつかない方は「韓国の就職活動で必須!「自己紹介書」の書き方を徹底解説」もあわせてチェックしましょう。
ポートフォリオ
自分がこれまでにどのような仕事やプロジェクトに携わってきたのか、どのような成果を出してきたのか、どのようなスキルや能力を持っているのかなどを、わかりやすく伝えることが求められます。
- これまでの職歴
- 具体な業務内容や関わったプロジェクト
- 取り組みに関する姿勢
- その結果
上記を簡潔にまとめ自己アピールをしましょう。
求人に応募する
求人に応募するにはポイントがあります。
- 1つに絞らずにたくさんの企業に応募する
1つに絞らずにたくさんの企業に応募する
「doda」が実施した転職者の平均応募数は21社です。
出典:doda「転職成功者の平均応募社数」より
1社目で決まる方もいますが、84%の人が2社以上の応募をし就職を決めています。
面接対策をする
韓国の面接のマナーには以下のようなものがあります。
- 時間厳守
- 服装
- 身だしなみ
- 敬語
- 話し方
- 目線
- 手ぶりやしぐさ
- 謙虚さ
時間厳守
面接時間に遅れないようにしましょう。また、面接場所の周辺の交通事情を事前に確認しておくことも重要です。
服装
清潔感があり、ビジネススーツなど、堅い印象のある服装を着用しましょう。
身だしなみ
清潔感のある髪型や爪など、身だしなみにも気を遣いましょう。
敬語
面接官に対しては、常に敬語を使いましょう。
話し方
明確かつ穏やかなトーンで話すようにしましょう。また、適切な間を置いてから話すことも大切です。
目線
面接官に向けて、適度な目線を保つようにしましょう。
手ぶりやしぐさ
手ぶりやしぐさを使うことで、自分の意思を伝えやすくなりますが、過剰に使うと不快な印象を与えることがあるため、適度に使うようにしましょう。
謙虚さ
自己アピールをする際にも、謙虚さを忘れずに、相手に対して敬意を示すようにしましょう。
日本人が韓国で働くためのおすすめ転職エージェント・転職サイト
韓国の仕事を見つけるには、転職サービスの利用が近道です。日系の転職エージェント+韓国語の求人サイトの両方使えるとさらに就職に近づきます。
転職エージェントと求人サイトの違い
- 転職エージェント:求職者のスキルやキャリアの目標に合わせて求人を紹介し面接や交渉のサポートも行う
- 求人サイト:求人情報を提供するだけで求職者自身が応募や面接などを行う
初心者におすすめの日系転職エージェント
すでに有効なビザを持っている、韓国で暮らしているなら韓国語の求人サイトを使うのがおすすめですが、初めての韓国就職ならまずは日系大手の転職エージェントを利用がおすすめです。
担当の転職コンサルタントに日本語で気軽に相談しながら、一般には公開されていない「非公開求人」を紹介してもらうことができます。
トラブルが避けられる
- 給料が相場より低かった
- ビザが出なかった
- ブラック企業だった
これらは韓国での就職でよくあるトラブルですが、自分で求人を探す場合、情報もなかなか手に入りにくいです。初めての韓国就職で失敗をしてほしくありません。
すでに韓国に住んでいて韓国人の友達に話が聞けるならそれがベストですが、日本在住社ですとそれも難しくなります。
しかし、初めての転職でも担当のコンサルタントにサポートをしてもらうことで事前に危ない会社を避けることができます。
韓国で働くためには、とにかく「情報を集めること」、これが重要です。エージェントを上手に利用し、疑問や不安を解消していきましょう。
では、おすすめの転職エージェントを2つご紹介します。利用は全て無料です。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは日本で大手の転職エージェントになります。海外の求人数が一般の転職エージェントより多くあるため、韓国就職を考えているならまず登録してみましょう。
他の転職エージェント(LHH転職エージェント)と併用し比較しながら仕事探しをするのが上手な使い方です。
JAC Recruitment
海外勤務や外資系企業を狙う年収600万円以上の方向けの転職エージェント。国内だけでなく、韓国を含む海外にも複数の拠点があります。
30代以上で語学力を活かした仕事をしたい人、特に韓国駐在員を狙いたい人は絶対にチェックしておきましょう。
非公開求人が多数あり、登録することでそれらを紹介してもらうことができます。
韓国在住者におすすめの求人サイト
すでに韓国に住んでいる、有効なビザを持っているのであれば、以下のようなサイトも使えます。特に、韓国語の求人サイトを利用すると日本語のみで探すよりも選択の幅がぐんと広がります。
注意点としては、韓国人が使うサイトの場合、外国人社員の採用経験がなかったり、ビザを取得した経験がなかったりとちょっとしたトラブルになる場合もありますので、韓国語でそういったやりとりができる方以外にはおすすめしません。
韓国人向けの求人サイト(韓国語)
- WORK NET(ワークネット)
- JOB KOREA(ジョブコリア)
- saramin(サラミン)
- WORK NET(ワークネット)
韓国の雇用労働部が運営。雇用労働部は、日本でいうところの「ハローワーク」のような機関ですね。他の求人サイトの情報も一括で見られるので便利です。
- JOB KOREA(ジョブコリア)
韓国在住の方なら一度は耳にしたことがあると思います。テレビCMなどの広告にも力を入れており、民間企業が運営する求人サイトの中で最も有名といえるでしょう。
- saramin(サラミン)
こちらもジョブコリアと並ぶほど有名な求人サイトです。掲載数はジョブコリアに比べて若干劣りますが、デザインがシンプルで見やすいと人気を集めています。
日本人向けの求人サイト(日本語)
- コネストコミュニティ
- ソウルナビ
- コネストコミュニティ
在韓日本人向けの韓国情報サイトといえば、こちら。「生活・交流掲示板」の「働く」を選ぶと、募集中の日本人向け求人情報を見ることができます。日本語で表記されているので、韓国語に自信のない方でも安心して使えますよ。
学生やワーホリ滞在者向けのアルバイトが中心ですが、中には正社員採用の求人もあるので、こまめにチェックしましょう。
- ソウルナビ
コネストの次に有名な日本人向け韓国情報サイト。こちらも「生活掲示板」から求人情報を閲覧できます。
日本人が韓国で働くために仕事を探す方法
主に韓国在住者向けにはなりますが、転職サービスを使う以外の方法を3つご紹介します。
- フリーペーパーを活用する
- コネを活用する
- 外国人就職博覧会に参加する
以下で詳しく解説します。
フリーペーパーを活用する
フリーペーパーには、求人情報や仕事関連の記事が掲載されています。
また、無料で手に入れることができるため、低コストで情報収集ができるというメリットがあります。
コネを活用する
コネ社会といわれる韓国では、「知り合いの紹介」が非常に有効だといわれています。
仕事を探していることを周りにしっかりとアピールすれば、行きつけの食堂の店主からの紹介で就職先が見つかるなんてことも!実際に私も、知人の紹介で現在、在宅で日本語を教える仕事をしています。
「コネ」というと、なんだかスペックや家柄が重要なイメージがありますが、実際には人と人とのつながりなので、情に厚い韓国人ならではの「困っている人を助けたい」精神の表れではないかと思います。
外国人就職博覧会に参加する
ソウルでは毎年、外国人を対象とした「外国人就職博覧会」というイベントが開かれています。多くの企業が参加する博覧会で、事前申請が必要となりますが、参加料は無料です。
各企業の説明会への参加の他に、事前に履歴書の登録を済ませておくと、その場で面接も可能なのだとか。他にも、面接時のアドバイスや履歴書の写真撮影など、多様なサポートが用意されています。
韓国で就職を希望の方は、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょう。
- イベントの詳細や参加申請は外国人就職博覧会ホームページから
韓国で働く日本人現地採用者の給料目安
現地採用は、ポジション自体は希少ですが、待遇は生活費の面から考えると大企業にでも入らない限りさほどよくありません。そして、韓国の企業は中小企業がほとんどです。
一般の中小企業に就職した場合、月給は150万ウォンから180万ウォン(約15万~18万円)、四大保険(国民年金保険、雇用保険、健康保険、労災保険)への加入が目安になります。
- 営業(セールス):月170万~250万ウォン(約17万〜25万円)
- 事務スタッフ:月150万~200万ウォン(約15万〜20万円)
- エンジニア:月250万ウォン〜(約25万円〜)
※1ウォン=約0.1円
これはあくまでも目安です。実際には経歴、能力、企業などによって異なります。
韓国で給料を賢く上げるポイント
- 「会社の規定に従います」はNG
- 相場よりも高い金額を希望する
より詳しく給料を上げる方法を知りたい方は「韓国企業への転職者が年収アップのコツを伝授!カギは韓国の平均収入を知ること」もチェックしてみましょう。
日本人が韓国で働くためのビザの種類
働くにはビザが必要
海外を訪問する際、パスポートの他にビザ(査証)が必要な国と、そうでない国があります。韓国は、日本人であればビザなしでの90日間の滞在が許されています。
では、ビザなしで就労することは果たして可能なのでしょうか?
答えはノーです!韓国での就職には、有効なパスポートの他にビザが必要となります。
就労が可能なビザはいくつかあり、種類によって就労条件などが異なります。条件に合わない環境やビザなしで働いてしまうと違法就労になり、罰則の対象となるので注意が必要です。
それでは、韓国で就労が可能なビザにはどのような種類があるのでしょうか。
韓国で働くためのビザの種類
- 駐在ビザ(D-7)
- 企業投資ビザ(D-8)
- 教授ビザ(E-1)
- 技術指導ビザ(E-4)
- 専門職業ビザ(E-5)
- 特定活動ビザ(E-7)
- 居住ビザ(F2)
- ワーキングホリデービザ(H-1)
- 結婚移民ビザ(F-6)
- 留学ビザ(D-4.D-2)
駐在ビザ(D-7)
このビザは、韓国へ駐在するために必要な就労ビザです。
日本や韓国以外の国にある企業や団体に1年以上勤務している方向けになり、韓国の現地関連法人や支店、駐在員事務所などに派遣される方のみが申請できます。
企業投資ビザ(D-8)
「外国法人投資促進法」、「ベンチャー企業育成に関する特別措置法」に基づき、韓国に現地法人を立ち上げる際に申請するのが企業投資ビザ(D-8)になります。
ビザを取得できるのは、外国人投資企業の経営者・管理者や優秀な技術力を持つベンチャー企業の設立者などに限られます。
教授ビザ(E-1)
「E-1教授ビザ」は、大学や研究機関で教授や研究員として働く外国人に発行されるビザです。具体的には、博士号を持つ専門家や著名な研究者、そして研究分野での実績がある人が対象になります。
技術指導ビザ(E-4)
技術指導ビザ(E-4)は、韓国で技術指導をするためのものであり、大学や研究機関、企業などで働く場合に利用されます。具体的には、研究開発部門での技術指導や、専門的な技能を持った外国人専門家の韓国での活用などに使用されます。
具体例として、日本の自動車メーカーで開発エンジニアとして働く場合、韓国の自動車メーカーに技術指導を行うためにE-4ビザを申請することができます。
専門職業ビザ(E-5)
専門職業ビザ(E-5)は、韓国で専門職に就く外国人に与えられるビザです。
具体的な例としては、韓国で弁護士業務、会計業務、医師業務などを行うために、専門職業ビザを取得することができます。
特定活動ビザ(E-7)
日本人を含む外国人が韓国で特定の職種に従事するためのビザです。一般的に日本人が韓国で就職する際にとるビザになります。
居住ビザ(F2)
文字通り、韓国内に住むことを目的としたビザで、就労も可能です。以前は韓国人と結婚した配偶者に与えられるビザでしたが、結婚移民ビザの登場によってこの居住ビザが新たに作られました。
居住ビザ取得の条件は、まず指定のビザを持って韓国に1年以上滞在していること。その上で、年齢や学歴、韓国語能力、収入などによって、点数制で発給の可否が決められます。
就労ビザと違い、居住ビザには職種の制限がないため、取得後に仕事を替えてもビザの変更は必要ないのが有利な点です。
居住ビザの有効期間は3年で、期限が終了する3年後には永住権の取得が比較的しやすくなるといったメリットもあるそうです。
ワーキングホリデービザ(H-1)
就労可能なビザの中でも、比較的取得しやすいのがこちら。いわゆるワーホリビザです。
ただし、滞在期間が1年以内、申請可能年齢が18歳から30歳までなど、多くの制限が課せられています。
結婚移民ビザ(F-6)
配偶者が韓国籍を所有している場合に取得することができます。この結婚移民ビザも、韓国での就労が許されているビザの一つです。
留学ビザ(D-4.D-2)
一般研修ビザD-4と大学・大学院に通うためのビザD-2の保持者が対象。いずれも「資格外活動許可」を得た上で、指定の条件内でアルバイトすることが許可されています。
しかし、あくまでも学習をメインとしたビザなので、正社員としての雇用は認められていません。
韓国で働く日本人の就業状況
コロナ禍でも採用活動が回復傾向(2021年現在)
韓国の求人数が前四半期と比較して102%と増加傾向にあります。
韓国大手企業が一律で基本給をアップさせてたり、ボーナスを引き上げているのことも、人材の流動性が高まっている要因となっており、営業職やIT人材の募集が復調となっています。
外国人よりも同郷人を好む文化
日本人が韓国就職を目指すにあたっては、就職難という事情以外にも、韓国特有の文化という壁があります。
韓国の企業文化は「組織」を最も重要視する傾向にあります。外国語が必要な場面でも、異なる環境で育った外国人より心の通じ合いやすい韓国人が好まれるのです。
よって、日本語ネイティブというのはあまり強みにならず、ネイティブでなくとも日本語が上手な韓国人が採用されやすい傾向です。
とはいえ、日本人が韓国で就職することが不可能というわけではありません。毎年たくさんの日本人が韓国で就職をしています。
日本人が韓国で働くために知っておきたいお役立ち
韓国で働き暮らしてみて「こんなはずじゃなかった」ということがないようにするためには、事前の情報収集が肝心です。実際に韓国での仕事経験を持つ人の記事を読み、就職活動や働き方、生活についてイメージしましょう。
それぞれの項目の下にある記事リンクが本編です。気になるものがあればクリックして読んでみてくださいね。
※金額など内容は各記事の執筆時点のものです。
韓国での就活に必須「自己紹介書」
韓国での就職活動では、履歴書だけでなく「自己紹介書」が必要です。
この自己紹介書は「成長過程」「学生時代」をストーリーで紹介するもので、初めて書く人は戸惑うでしょう。
しかし、自己紹介書を用意しておけば、面接で想定外のことを聞かれて慌てることも少なくなるので、じっくり考えて準備しましょう。
韓国の勤務時間と休暇事情
韓国で働くなら勤務時間は午前9時から午後6時が一般的です。
休日は基本的に週1日で、中小企業のほとんどが毎週または隔週で土曜日が午前中勤務です。週休2日は新しい制度であり、まだ普及していません。
さらに、各祝祭日の間隔が日本よりも長く、振替休日も一般的ではないため、日本に比べると休みが少ないです。
なお、韓国では食事が重要視されており、仕事が忙しくてもお昼休みの1時間をきちんと保証してくれる会社が多いようです。また、一人ぼっちで食事をすることなく、みんなで一緒に食べるという考え方が強いのも韓国の特徴です。
韓国での生活費
韓国、中でもソウルはそれほど物価が安いというわけではありません。ソウルは東京よりも物価が高いという調査結果もあります。
そんなソウルで一人暮らし(ワンルーム)をした場合、月100万〜150万ウォン(約9万2000~約13万8000円)くらいの生活費がかかります。
もちろん、生活レベルによって必要となる費用は変わり、都市によっても家賃相場や物価が異なります。
詳しい内訳は記事本編をご覧ください。
※円換算額は以下記事より抜粋。
韓国就職したら払うべき税金・社会保険料
消費税
物によって税率が異なりますが、一般的には約10%です。
所得税
税率は所得金額に応じて決定されます。韓国の企業で働き、それ以外に所得がない場合は、個人で確定申告を行う必要はありません。
四大保険
- 国民年金保険(毎月所得の4.5%)
- 雇用保険(同0.65%)
- 健康保険(同3.06%)
- 労災保険(雇用主全額負担)
この他、長期養老保険(健康保険料の6.55%)にも加入します。
韓国の企業でフルタイム勤務をするなら、この四大保険の有無を確認しておきましょう。
ただし、留学生が週に数日アルバイトをする場合は、基本的に適用されないと考えておいた方がいいでしょう。
韓国の企業文化
韓国企業の雰囲気は、個性を尊重する欧米的というよりは、どちらかというと日本企業のようなイメージが強いです。
韓国人は同門(同じ出身大学や出身地など)や組織を重視する傾向があり、経営者と同じ大学出身だと入社しやすいともいわれています。
男性の場合は徴兵制度があるため、どこの部隊を経験したかということも質問されます。
また、会社でのイベントが日本よりも多く、以前に比べると減ったものの、社員で泊まりがけの旅行や日帰り旅行へ行くこともあります。
韓国で働きたい日本人におすすめのエリア
韓国で日本人が多く暮らす都市にはソウル、そして釜山があります。
ソウル
ソウル特別市は韓国の首都であり、人口約1千万人以上(2017年時点)の巨大都市です。また、ソウル経済圏の規模も世界的に大きなものになってきています。
日本人学校もあり、日本と変わらない環境で生活することが可能です。
釜山
韓国第2の都市として発展。大阪や福岡からは飛行機で1時間ほどと地理的に近いのも魅力です。
まとめ~人間性も採用基準になり得る社会
かなり厳しい現状にがっくりされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
私は9年間韓国に住みながら、韓国で働いている日本人にたくさんお会いしましたが、いつも思うことは「韓国との不思議な縁」をお持ちだということです。
そのような縁の根底には「コミュニケーション能力の高さ」があるのかなと感じます。ノリが良く人間性をかなり重要視する韓国、「人間性が気に入った!」というのも十分採用理由になり得るようです。
韓国で働くには
韓国はライバルが多いため、上手に仕事を見つけるには気になる求人をストックしておくことが大事です。情報収集が進めば、より具体的に韓国にいる自分をイメージできます。
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