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金銭面での苦労が多い!?韓国の生活で困ったこと7選

韓国

外国に住み始めたばかりの頃は、どうしても日本と比較してしまいます。

私は韓国留学を経て、現在も韓国で生活しています。距離的・心理的にも近く、日本との文化社会的な違いはあまり大きくないのですが、とはいえやはり異国。今でも慣れない部分は残っています。

ここでは、韓国で生活していて個人的に気になる点や大変だと感じることをご紹介します。

※1ウォン=約0.09円

目次

韓国人は時間にルーズな人が多い

韓国の地下鉄

約束に定刻通りに来る韓国人は少ないです。日本だと約束時間の5分前に着くよう移動しますが、韓国人の知人や友人など私の周りでは約束時間の5分前になると「ごめん、10分くらい遅れそう」という連絡がよくきます。

この「コリアンタイム」のせいで、留学時代は本当にストレスがたまりました。1時間待ったこともあれば、当日キャンセルになったこともあります。一時期、人間不信に陥ったこともあるくらいストレスの原因になっていました。

日本の常識を当てはめない

さすがに、このままだと精神衛生上よくないと思い「日本とは文化が違う」と割り切るようにしました。多少時間にルーズでも気にしない「ケンチャナヨ精神」(日本語で大丈夫という意味)を見習うことにし、あまり時間を気にしなくなりました。

もちろん、すべての韓国人が時間を守らないわけではありません。ただ、日本での常識をそのまま韓国に適用するといろいろと面倒です。「韓国ではこうなんだ」と割り切るのが正解なのかもしれませんね。

韓国のトイレ文化:トイレットペーパーを流さない

トイレ

韓国ではトイレットペーパーを水に流すのではなく、備え付けのゴミ箱に捨てることが多いです。トイレットペーパーを流すと詰まりやすいからというのが理由らしいです。

しかし、便器の横に置いてあるゴミ箱の中に他人が用を足した後のペーパーが捨てられているのは、正直気持ちがいいものではありません。清掃係の人がきちんと片付けてくれているのであればまだマシなのですが。

ちなみに、私は便器にそのまま流しています。幸い詰まったことはありません。ホテルや新築の建物のトイレであればそのまま流しても問題ないそうですが、水の流れが弱い古いトイレだと少し注意が必要です。

韓国では日用品や食料品が思ったより高い

買い物

最近の韓国、特にソウルは東京や大阪と物価にあまり違いはありません。

むしろ久しぶりに帰国してスーパーに行くと、日本で売っている食品や生活用品が安く感じられます。例えばティッシュやトイレットペーパーなどを韓国で買うと、日本の1.5~2倍くらいします。

参考までに、ロッテマートでの平均的な価格を記載します。

  • トイレットペーパー:5,900ウォン/12ロール(約530円)
  • 箱ティッシュ:5,900ウォン/3箱入り(約530円)
  • シャンプー:7,000ウォン/500ml(約630円)
  • 生理用品:4,800ウォン/16枚入り(約430円)
  • 牛乳:2,480ウォン/1,000ml(約220円)
  • ヨーグルト:2,780ウォン/4個入り(約250円)
  • 卵:3,980ウォン/10個入り(約360円)

また、一人暮らしの場合、スーパーで惣菜を買う時に困ります。日本と異なりパックに入っている肉や野菜の量が多く、とても一人では食べきれないからです。

さらに「1プラス1」という、1つ買ったら1つおまけで付いてくる商品が多く、韓国のスーパーで買い物をすると買い物袋がパンパンになります。家族が多いとお得なのですが、一人暮らしには不便かなと思います。

食費を安く抑える方法

そのため、私は自炊するよりも食堂で食べることが多かったですね。特に、学生の頃は学生食堂で食べるようにしていました。学校にもよりますが、一食300~400円程度だったので食費の節約になりました。

学生街であれば、安い食堂もいくつかあります。今はもうなくなりましたが、一人前250円で食べられるサムギョプサル屋があり、お昼は学校の友人とよく食べに行っていました。やはり現地の学生は安くておいしいお店を知っているので、韓国人の友人との付き合いを増やすことが節約につながることにもなります。

また、最近はコンビニ弁当がちょっとしたブームになっていて、昔に比べると種類も豊富になりました。値段も200~400円台と安く、一人暮らしの学生や社会人が買っているのをよく見かけます。

韓国人と食事に行くとお金がかかる:食後のデザートが高価

食後のデザート

これは韓国における友達付き合いでの「あるある話」ですが、2人で食事に行き、もしご飯をおごってもらったら、食後のコーヒーやデザートをおごるという暗黙のルールがあります。

食事より食後にお金を使う

かつては年上の人がご飯をおごり、年下の人がお礼にコーヒーを買うというのが一般的でした。昔はカフェの数も少なく、コーヒーも自販機で売っている甘いミックスコーヒー(日本円で30円くらい)が主流で、みんなよく飲んでいました。

ところが最近は食事代よりも、食後のデザート代の方が高くなることが多くなりました。例えば、韓国料理を食べて2人で1,000円くらいの食事だったのが、そのあとカフェに入って注文すると2,000円を超えていたなんてことがあります。

もちろん韓国にも低価格のカフェは存在しますがテイクアウト専門店が多いので、大体スターバックスやコーヒービーンなど大手チェーン店に行きます。

日本よりも高くつく

参考までに、韓国のスターバックスのメニューを一部紹介します。

  • ドリップコーヒー: 3,800ウォン(約340円)
  • スターバックスラテ:4,600ウォン(約410円)
  • カフェモカ:5,100ウォン(約460円)
  • キャラメルマキアート:5,600ウォン(約500円)
  • 抹茶クリームフラペチーノ:6,300ウォン(約570円)

※価格はトールサイズ基準

どのメニューも日本に比べると50円から100円ほど高くなっています。一概には比較できない部分もありますが、他の大手チェーン店も似たような価格帯だと思います。

私も友達と会うと、食事よりも食後のドリンクやデザートにお金を使うことが多くなり、金欠の時は約束を減らすようにしました。

韓国ソウルでは家探しに一苦労

ソウル

どこの国でも都市部だと共通する悩みだと思いますが、ソウルでもマンション暮らしはなかなか大変です。理由は保証金の高さ。賃貸マンションに入居する際の保証金は300万~1000万円を超える場合までさまざまです。

なお、韓国には「チョンセ」という変わった賃貸制度があります。

チョンセとは、まとまった保証金を大家さんに預ける代わりに、月々の家賃が免除される仕組みです。契約期間は2年で、契約満了時に保証金が返還されます。

チョンセの保証金の相場は最低1000万円からと聞きますが、地域によっては5000万や億を超える物件も多数見受けられます。

年々高くなる保証金

このように保証金が高騰し続けているのには、地方からソウルに移り住む人が増加していることや、チョンセの制度そのものが関係しています。

チョンセであれば、月々の家賃を支払う必要がなく退去時に保証金が返ってくるので、そのお金で次の住居を借りられます。契約期間の2年間、貯金して、再契約時の保証金が高いと感じれば、同じマンションでも他の部屋や別棟に引っ越す人も多いです。

その結果、ほとんどの物件の保証金が上がるようになり、入居者もたくさんいるので、大家側も保証金を高くする傾向にあります

「法規制がないのか」と不思議に思う部分なのですが、ソウルでの家探しには常に保証金の問題がつきまとうことは事実です。

住宅難民が増加

例えば、韓国では結婚すると一般的に男性が住居を準備するのですが、契約時の保証金の高さがネックでなかなか結婚に踏み切れない人が増えています。そのため、親に捻出してもらうか、銀行で住宅ローンを組む人が多くなっています。

年々チョンセ保証金が上昇していて郊外へと引っ越す人が急増し、ソウルでは部屋を借りられない「住宅難民」といわれる社会現象が問題になっています。

ソウルで生活する場合、学生であれば大学の寮か下宿を選ぶと多額の保証金を払う必要はありません。ワンルームならなるべく保証金の安い地域で探すか、学生同士でのルームシェアをする人が多いようです。

韓国ではバスの運転が荒い

バス

日本と同じような感覚でバスに乗ると少し危険です。運転手にもよりますが、カーレースでもしているのかと錯覚するくらいスピードを出します。おかげで、韓国に来てからバスに酔いやすくなりました。

韓国には「早く!早く!」という文化があり、とにかく「早いこと=善」という風潮があります。そのおかげで目的地に早く到着できるというメリットはあるのですが、安全性が軽視されているという点も否めません。

慣れるまでは嫌な思いをすることも

例えば、日本のバスでは「バスが停車してからお席をお立ちください」という車内アナウンスが流れると思いますが、韓国ではバスが停車する前に降車ドアの前に移動します。そうしないと、すぐにドアを閉められて発車してしまうからです。

まだ乗客が降りているのにドアを閉めようとしたり、ドアが半開き状態で走行したり、運転手と乗客が急に口論を始めたりと、初めの頃はバスに乗るのが嫌でしたね。

今では慣れてしまったのでなんとも思わなくなりました。

ソウルではバス、そして地下鉄に乗ればどこにでも行けるので、慣れると便利な公共交通機関です。

韓国はアルバイトの時給が安い

韓国

韓国と日本で大卒初任給の平均額に大きな違いはありませんが、アルバイトの時給となると雲泥の差があります。

2016年度の最低賃金は時給6,030ウォン(約543円)で、2017年には6,470ウォン(約582円)になる予定です。私が初めてアルバイトをした時は5,500ウォン(約495円)でした。

年々最低賃金は上がっているのですが、それでも物価に比べると割に合わないと思います。地方であればまだしも、ソウルで生活するにはアルバイトの収入だけでは正直厳しいです。

ちなみに、韓国でアルバイトをする場合、交通費は支給されません。たぶん交通費が安いからというのが理由だと思います。それでも往復200〜300円くらいはかかるんですけどね。

ワーホリはしっかりと資金準備を

もし韓国にワーキングホリデービザで住むことを検討しているなら、ある程度貯金があった方がいいです。

現地で生活費を稼ぎながら1年間暮らすのは大変だと思うので、資金計画を立ててから渡航することをおすすめします。

まとめ~現地のやり方に慣れることが最善の策

留学生時代はお金に余裕がなかったので金銭面での不安が大きかったのですが、それ以外に困ったことは少なかったと思います。日本とほぼ同じような感覚で生活でき、何より近いので、行ったり来たりするのも楽ですね。

何でも日本と比べるのはストレスやホームシックの原因になりやすいです。大小の差はあれ、外国で生活する限り日本と違う部分があるのは当たり前なので、「郷に入っては郷に従え」という言葉通り現地での生活に慣れることが一番だと思います。

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この記事を書いた人

2012年から大学院で留学し、現在はソウルの日本語学校で講師として働きつつ、ライター活動を行う

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