最近は日本でも、大陸からの環境汚染物質PM2.5などの問題がニュースで取り上げられることがありますが、ここ台湾は日本より大陸に近いこともありその影響は小さくありません。
今日は台湾・台中の大気汚染について、考えてみます。
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台湾のPM2.5事情とは
台湾のほかの都市でも言えることなのですが、台中の空気は結構汚染がひどいです。
私は本来、気管があまり強くないほうで台湾に来たばかりの頃は咳き込んだり軽い気管支炎のような症状が出たりしていました。空がスカッと晴れ上がることは少なく、いつもぼんやりモヤがかかっています。
台中は工場都市
台中とその近郊の彰化市(ジャンフア・しょうか)はプラスチック加工などが盛んな工業都市です。また、世界最大規模の火力発電所もここ台中で稼働しています。
道行くスクーターの数も多く、すごくボロボロなスクーターの排気口から、もくもくと白い煙が出ているのをちょくちょく見かけます。
紙の護符を燃やす週間「拝拝」
それに加えて、毎月決まった日に拝拝(バイバイ)というお参りの習慣があって、お店や寺廟(道教のお寺)の前でもくもくと大量の紙の護符が燃やされます。
この紙の護符からも空気中に不純物が放出されることになります。
また、大気汚染と直接は関係ないですが、下水の整備率が悪くて街中がドブ臭いこともあります。
周りの台湾人には一番の汚染の原因は大陸からの汚染物質だと主張する人が多いのですが、私は、その答えに対してかなり懐疑的です。
一時帰国したときには自動車などの交通量の多い新宿の空気ですら快適に感じるほどです。
では、台湾でで生きて行くために、大気汚染に関してどのような自己防衛の対策が考えられるでしょうか?
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外出先での対策はマスク!
現実的な対策として、一番簡単で真っ先に頭に浮かぶのがマスクをすることです。
日本ではマスクというと風邪などの予防と感染を広げないようにするためのものですが、ここ台中では大気汚染対策のひとつのツールです。バイクや自転車に乗るときの必須アイテムです。
私は普段、交通手段に自転車を使うことが多いのですが、マスクなしで外の道を走ってしばらくすると、いつも喉がイガイガしてきます。
そしてマスクを忘れたことを後悔します……。
ドラックストアに行くと色々な種類の使い捨てのマスクが売られています。値段もいろいろで、フィルターの良し悪しが値段に反映しているようです。
マスクを上手に活用しよう
使い捨てはちょっと……という方には布製のものもあります。布製のものは洗って繰り返し使えるので環境にも優しいですね。布製はデザインもいろいろあって楽しいですよ。
プリント柄の布が使われてたり、妖怪の口みたいなものがプリントされているものも見かけたことがあります。こういう楽しいデザインのものは夜市(ナイトマーケット)なんかで手に入ると思います。
ファッションに合わせてマスクを選んでいるお洒落さんもいますよ。
もっと実用的なものは五金(ウージン)と呼ばれるもので、雑貨やさんで手に入れることができます。
鼻から下の喉を含む部分をぐるりと覆う布製のもので、ちょっと見た目はかっこ悪いですが効果は抜群です。日差しが強い台湾では日焼け対策にもなります。
三次元マスク50枚入(クリーンラインコーワ)
高機能・高品質の日本製のマスクです。1日使いきりタイプなので、使いまわすことなく衛生的。空気中の微粒子(0.0001mm=0.1μm)高精細99%カットフィルター付きです。
空気清浄機を使う
外出したときにできることといえばマスクをすることぐらいですが、自宅では空気清浄機を使うことができます。
1日の多くの時間を過ごす場所ですから家にいるときくらいいい空気を吸いたいものです。
日本で購入する方が安い
空気清浄機は台湾を含め日本、ドイツなどいろいろな国のメーカーのものが売られていますが、日本のメーカーのものは円高の影響もあって日本で購入する方がお安く手に入ります。
私が実際に使っているものは日本のメーカーのものです。日本で購入したものをハンドキャリーで運びました。
空気清浄機で環境を整える
空気清浄機は色々な機能がついた複合的なものが主流のようですがせっかく購入するなら、自分の生活環境に合うものを選びたいですね。
ちなみに日本で売られているものには加湿機能がついたものが多いのですが、湿度の多い台湾では必要ない機能だと思います。
逆に生活臭を消すことのできる消臭機能はきっと役に立つはずです。
シャープ 加湿空気清浄機(プラズマクラスター)~13畳
高濃度プラズマクラスター7000を搭載した加湿機能付きの空気清浄機。これ1台で部屋の環境が改善されます。
時間はかかるけれど……
台湾の大気汚染は本当に深刻です。
最近でも台湾最大手のプラスチック製造メーカーが、自社の大気中への排気物の計測データを偽り、虚偽の申告をしたことが問題となっています。
その工場の近くの小学校では子供たちに健康被害が出始め、小学校が移転したという事実さえあります。
私は台湾に来た当初、台湾人の大半が大気汚染のことは
- 経済が発展するためにはやむを得ない
- バイクでの移動は便利だから
- 根本的に仕方がないから問題は見て見ぬふりをする
という姿勢の人が多いような印象を受けていました。
でも、色々な人の話を聞いたりしていくうちに、汚染のことを真剣に考えている人達の存在に気づきました。
台中にもそんなことを真剣に考えている人たちのコミュニティーがあります。そんなコミュニティーの幾つかは連携してデモを行うことがあります。
今すぐに変えることはできないけれどデモに参加するというのも汚染対策のひとつかもしれません。
デモをオーガナイズしているのは「台灣健康空氣行動聯盟」というNPO団体です。デモの情報はフェイスブックで得ることができます。たとえば主婦連盟というオーガニック系の食品を扱う団体もこの運動の拠点のひとつです。
まとめ
人が生きて行く上で欠かせないものである空気。異国で暮らすことを自分の意思で決めたといっても、生命を維持する基本的なものに関しては譲れないですね。
たまに日本に帰ると日本の空気の無臭さに改めて気づかされます。少しでもいい空気を吸いたいものです。台湾の空気が少しでも改善されることを切に望みます。
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