日本人とラオス人は似ている?ラオス人のイメージする日本人像とは?

ラオスの看板 東南アジア

ラオス人と話をしていると、「日本人とラオス人は似ている!」とよく言われます。私は毎回「そうかぁ?」と応じるのですが、ラオス人にとって日本人はアジア人の中でも特に親近感を持てる国民であるようです。

今回はラオス人たちが「似ている!」と考える日本人に対するイメージを紹介しながら、ラオス人と日本人の類似点と相違点を紹介します。

ラオスに旅行で訪れる人も、移住や就職で居留を予定している人も参考にしてみて下さい。

ラオス人の持つ日本人のイメージ1「礼儀正しい」とは?

ラオスの人々

古き良き日本人像の残るラオス

ラオス人は「日本人は礼儀正しいからラオス人と同じだ。」とよく口にします。

例えば座っている人の前を横切るときに、ラオス人は少し腰を屈めて前を横切ります。確かにこの習慣は日本人の持つ習慣に類似しているといえるでしょう。

他にも年配者を敬う敬老精神や、目上の人間に対する敬称が生活に根付いている部分も礼儀正しい部分といえます。

現代の日本人から失われつつある「古き良き日本人像」の残像が、ラオスには残っていると感じることが多いのは事実です。

一方、食前食後の「いただきます」「ご馳走様」という挨拶の習慣は日本以外では見られませんし、ラオスにもありません。

礼儀正しいの概念が違う

他人がテーブルの上においている煙草を、黙って吸ってしまったり周りの人間に配ってしまったりします。

共有する文化というのか所有権という意識が希薄なのか、「欲しいものがそこにあれば勝手に使ったり持って行っても構わない」という感覚がラオスにはあるので、私はラオス人が礼儀正しいと感じません。

「礼儀正しい」の概念が根本的に違うのでしょうね。

ラオス人の持つ日本人のイメージ2「おとなしい」とは?

「タイ人と韓国人は似ている、反対意見があるときは相手の話を遮ってでも自論を展開する。ラオス人と日本人は反対意見があっても表立って反駁しないから似ている。」と日本への留学経験を持つラオス人たちと話しているときに言われました。

確かにラオス人が総じておとなしい国民性であることは確かです。争いごとを好みませんし、納得できないことでも反対意見を述べることはまずないと感じます。そのため、一見似ているかのように感じます。

約束しても嫌ならやらないラオス人

しかしラオス人は約束事でも自分がやりたくなければ履行しません。多くの日本人は嫌々でも渋々でも約束事は履行するので、この点は違うと感じます。

おとなしいとされているラオス人も日本人も、自分の意見をハッキリと主張できる人間が増えてきている点は同じなのかもしれません。

ラオス人の持つ日本人のイメージ3「勤勉である」とは?

ワークライフ・バランスという言葉が持てはやされる現代の日本では、勤勉という言葉は既に死語になっているのかもしれません。

しかし仕事とプライベートの割り切りのバランス感覚が抜群のラオス人から見ると、まだまだ日本人は勤勉な国民のようです。

ラオスに眼を向けると、農業に従事している姿を見る限りでは「ラオス人は良く働く」と感じます。向学心に燃える若者達を目にすると少なくとも、私よりは勉強熱心であるといえます。

自由でスローライフなラオス人

しかしネット環境を全く有効活用することができずに、SNSと動画再生サイトばかりに夢中になっている姿を見ていると「勤勉じゃないな」と感じてしまいます。

多くのラオス人は知的好奇心が欠けているような気がします。必要とする情報も「誰かが知っているだろうから大丈夫」とせっかくのネット環境を生かすことができません。

情報収集に関しては、日本人の方が意欲とスキルがあるといえるでしょう。

ラオス人の持つ日本人のイメージ4「頭が良い」とは?

ラオス

王政時代から現政治体制に移行するまでの間、ラオスでは独立を勝ち取る戦闘や激しい内戦が繰り広げられました。第二次大戦終結後日本に帰国せず、軍事顧問としてラオス軍を指揮した元日本兵もいたようです。

平和な時代が訪れた後もダムや空港、幹線道路や電気、水道のインフラ整備を援助し続けたのは日本でした。このイメージが強いのか「日本人は頭が良い」とよく褒められます。

近年影響力が弱くなってきた日本

日本国民として非常に嬉しいことではありますが、近年中国、韓国からの援助が増え日本人の影が薄くなってきているのも事実です。

しかしラオス人の間では「日本人は見返りを期待せずに献身的に助けてくれたが、今援助してくれる国々は援助以上の見返りを求めてくる。」という認識が強いようです。

それでもまだまだ日本から学びたい

「頭の良い日本人から学びたい」と依然として日本への留学を希望するラオス人の若者は多く見受けられます

家電品や自動車、バイクそして電子機器に日本のブランドが掲げられていることから、ハイテクノロジー国家として見ているようです。

実際にあったエピソード

彼らが日本でさまざまな知識や技術を吸収してラオスで生かしてくれる時代が、そこまで来ていることを感じます。しかし、何度説明してもパスワードの概念が理解できないのには手を焼きます。

メアドやSNSのパスワードを忘れる度に私のところへ持ってきて「何とかしてくれ」と頼んでくるのは勘弁して欲しいものです。

どんなに日本人は頭が良いと思われても、他人が解読できないように設定しているのがパスワードですからね。

ラオス人の持つ日本人のイメージ5「お金持ちである」とは?

これは15年ほど前まで世界中で言われていたことなのですが、ラオスでは未だに言われます。

実際にあったエピソード

私は10万円程度で買ったバイクに乗っているのですが、700万円を超える車に乗っているホテル経営者のラオス人と話をして「お前は金持ちだな!日本人だから」と言われた時には、正直目が点になりました。

少しずつ認識の変化も

しかし「お金がない。」と人前で言うことを良しとしなかった古い価値観の世代から、平気で大きな声で「お金が無い!」と言える世代にシフトしつつある今、少しずつですが彼らの認識も変わってきています。

これは私にとっては非常にありがたいことではあるものの、少し寂しい気持ちもします。

現在私の周辺のラオス人たちの間で日本への観光旅行が流行りつつあります。

ラオスへの帰国後感想を聞いてみると「素晴らしかった、美しかった、そして何より安かった!」という返事が返ってくることに驚いています。

近い将来「日本人だからお金持ち」の幻想は跡形もなく消えてしまうかもしれませんね。

まとめ

ラオス人の持つ日本人のイメージを紹介してきました。日本を離れた場所から見ている限りでは、彼らの持つイメージは過去の日本人のイメージに成りつつあると言わざるを得ません。

近年日本に対するイメージは確実に低下し始めています。

日本に対して良いイメージが残っているうちに、アジアのリーダーとしてアジアを牽引していた日本の国民として、襟を正して毎日の生活に臨まなければいけないと痛感しながら暮らす毎日です。

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