私は、スペインのアンダルシア地方にあるセビリアという街に2年間暮らしています。
セビリアはスペインの中でマドリッド、バルセロナ、バレンシアに次ぐ人口第4位の都市で、観光地としての見どころもたくさんあります。
ですが、観光で訪れるよりも素晴らしいのはセビリアで生活することです。実際に住んでみて感じるセビリア生活の魅力をご紹介したいと思います。
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セビリア生活の魅力1. 暖かい気候
セビリアは東京と比べると、1年を通して気温が高いです。
寒がりには嬉しい猛暑の夏
夏は、暖かいというよりはとっても暑いです。40度を超える日が続くことがあり、ときには50度近くまで上がることも。
この夏の暑さは厳しいものがあり、特に日中は外に出ることができないほどなので、夏にシエスタ(昼休憩)を取るのは理にかなった行動と言えると思います。
夏の暑さは異常と嫌がる人も多いですが、寒がりで暑い方が好きな人には嬉しい気候です。
また、夏は日がとても長く21時半過ぎ頃まで明るいので、夜はテラス席のあるバルで一杯飲んでいる人も多いです。
開放感のある雰囲気の中で過ごすことができる季節です。
温暖な冬(ただし家の中は寒い)
セビリアの冬は、東京の冬より気温が高くて暖かいです。一番寒い2月でも最低気温は6度前後です。
四国や九州は本州に比べて暖かいと思うので、それらの地域と似ているのかもしれませんが、セビリアで冬の日中に厚手のダウンコートを着るほど寒いことはあまりありません。
ただ、セビリアの冬には一つ問題があります。家の中が寒いのです。
これは、夏の気温がとても高く、その暑い期間が長いため、家が暑さを逃す構造になっていて寒さに対応していないからです。暖房やヒーターをつけてもなかなか家全体が温まることはなく、冬の間は屋内で常に寒さを感じることになります。
セビリアの人曰く「冬は1ヶ月で終わるから問題ない」とのことなのですが……。寒がりの私は冬は凍えています。
通年で考えると過ごしやすい
しかしながら、総合的に見ると1年を通して日本よりも気温が高めで雨もほとんど降らない気候というのは、セビリアが過ごしやすい場所であることのポイントだと思います。
セビリア生活の魅力2. 明るい街の雰囲気
セビリアの街は、明るく気さくな雰囲気に満ちています。
気軽に声をかけられる
ちょっとおしゃれな格好をして外を歩いていたら「Guapa!(かわいいね!)」と知らない人に声をかけられたり、バルでおっちゃんに話しかけられたり、というのはよくあることです。
日本なら、知らない人から「かわいいね」なんて話しかけられたら怪しいなと思ってしまいますが、セビリアの街ではそういった言葉も心地よく聞こえます。
観光スポットよりも素敵な日常の風景
セビリアには大聖堂やヒラルダの塔、スペイン広場、アルカサルなどの観光スポットがありますが、それらを巡るよりものんびり歩きながら街の雰囲気を感じると、セビリアの魅力をより感じることができます。
川沿いを散歩していると目に入ってくる地元の人の日光浴姿や雲ひとつない青空、バルのテラスでお茶する時間、友達と飲みに出かけた夜の帰り道の静かな街並み。
そういった日常がとてつもなく素敵に感じられるのがセビリアという街の大きな魅力です。
地元の人ともすぐに友達に
また、友達の輪が広がりやすい空気もあります。
セビリアは留学生や他国から働きに来ている人も多いインターナショナルな街なので、外国人に対しての拒否反応のようなものはあまりなく、友人として迎えてもらいやすいです。
誕生日会や、クリスマスの家族との食事会など、大事なイベントに呼んでもらえるのもありがたいです。
日本人の留学生同士だけで過ごすようなことにならず、現地のお友達とあらゆるイベントを一緒に過ごすことができると思います。
セビリア生活の魅力3. 物価が安い
スペインでもマドリッドやバルセロナは日本とほとんど物価が変わらないですが、セビリアは日本に比べて物価が安いです。
食費
例えば、バルでカフェ1杯1.2ユーロ(約161円)、小さい瓶のビールは1ユーロ(約134円)、タパス(小皿料理)は1皿2.5〜3ユーロ(約335~402円)です。
もちろん、外食せずに自炊をしていればもっと安く抑えることができ、1ヶ月の食費は100〜150ユーロ(約13,400~20,100円)程度で済みます。
家賃
ピソ(アパート)で共同生活だと光熱費を入れて1ヶ月250〜350ユーロ(約33,500~46,900円)ぐらいです。
一人暮らしをすると日本と変わらない家賃相場となりますが、ピソで誰かと同居するということがかなり一般的なので、家賃は安く済むケースが多いです。
※1ユーロ=約134円(2017年10月)
セビリア生活の魅力4. 歴史と芸術にたっぷり触れられる
セビリアは歴史ある街で、芸術も身近にあります。目に見えるアートという意味の芸術ではなく、セビリアの歴史と伝統自体が芸術のように思えるのです。
かつての面影を残すスポット
セビリアで最も有名なスポットは、建立まで120年を要したと言われるセビリア大聖堂です。
また、イスラム様式にゴシック様式やルネッサンス様式が加わったアルカサルや、1929年の万博の際に作られたスペイン広場、かつてはヒターノ(ジプシーと呼ばれてきた人々)が暮らしていたトリアナ地区など、観光地としての見どころもあります。
みんなで盛り上がる重要イベント
セビリアの「セマナサンタ(聖週間)」は規模が大きく、重要性も高いと言われています。
セマナサンタは芸術性に溢れた素晴らしい伝統宗教行事です。このセマナサンタのために1年かけて準備をするコスタレロ(神輿を担ぐ人)や音楽隊もいるほどです。
そして、セビリアのもう一つの大きなイベントは「春祭り」です。
セビリアの街がさらに陽気に明るく染まる1週間で、セビジャーノ・セビジャーナ(セビリアの人)の「遊ぶ時はとことん遊ぶ」という底力を見ることができる興味深いイベントでもあります。
まとめ~セビリアの街に夢中!
観光で訪れるのもいいですが、実際に暮らしてみて、セビリアの街の雰囲気を感じて、セビリアの人々と接すると、さらにセビリアの魅力に気づくことができると思います。
セビリアの好きなところを聞かれたとき、私はよく「この街に恋をした」と言うのですが、地元のセビリア人はもちろんのこと、セビリアという街を好きになってセビリアに住み続けている人は多いと思います。
私もセビリアの街に夢中になっている一人です。
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