アメリカ生活をスタートする理由は留学、仕事、結婚など様々です。私の場合は日本でアメリカ人である今の夫と出会い、結婚生活はアメリカで送ろうと2人で決めて現在に至ります。
アメリカで生活する上で最も大事なのはコミュニケーション能力。アメリカ人と結婚したことで、こちらにも家族ができたわけですが、うまくなじむためにもコミュニケーションはこまめに取らなくてはなりません。
では、基本的なコミュニケーションとはどういうことでしょうか。それはアメリカでのマナーや習慣を理解するということです。理解するって難しいですが、理解できるとより生活が楽しくなります。
マナーが一番チェックされやすいのは食事の場面です。今回は、アメリカでの食事の際にどのようなマナーが求められるのかまとめてみました。
ウエイトレスやウエイターとのコミュニケーション方法
外食をすることも多いと思いますが、日本にはなくてアメリカには必ずある習慣というのはチップを渡す習慣です。私はいつまで経ってもこれに慣れません。
せっかく楽しくレストランで会話を楽しみながら食べているのに、ウエイトレスが何度もテーブルに来て
- 「美味しいですか?」
- 「何か必要なものありますか?」
- 「How is everything going?」
等を聞いてくるのですが、正直のところ毎回煙たく思ってしまいます。
美味しいですかと聞かれたら、とりあえずWonderfulと答える
美味しいですか?と聞かれて毎回アメリカ人の夫は「Everything is wonderful!!」とか返事をしていますが、別に素晴らしくなくてもWonderfulと言っているようです。
聞かれたのでとりあえず受け答えをしているという印象です。特別美味しくなくても「思っていた味となんか違います」なんて言っているアメリカ人は見たことがありません。
用があれば、静かにアイコンタクト
日本では居酒屋などで、追加のオーダーや取り皿が欲しい時に「すみませーん!!」と店員さんを呼ぶ行為は普通ですが、アメリカではマナー違反です。
決して大きな声で「Excuse me!!」とウエイトレスを呼ばないようにしましょう。
あちらが気づくようにアイコンタクトしたり、軽く手で合図を送ったりするくらいで声を出す必要はありません。たいていチップをきちんともらいたいのですぐこちらに気づいてくれます。
要望はテーブルの担当にお願いする
日本だと全く意識することなく、用があるときは近くにいる店員さんに声をかけますよね。アメリカでは最初に担当してくれた方にコンタクトを取るようにしてみましょう。
ウエイトレス、ウエイターはテーブルごとにチップをもらう担当制です。
その担当の方が他のテーブルで忙しいときは少し待ってあげる気遣いも大切です。相手が他の方と話をしている時に声を出して呼ぶようなことは避けましょう。
チップの相場はいくらくらい?
レストランのウエイトレスとして働くアメリカ人の友人に聞くと、日本人のテーブル担当になるとアンラッキーとのことです。理由として、日本人はチップを置いていってはくれるが、その金額がとても低いからだそうです。
もともと日本人はチップを払う習慣はないですし、レストランに行ってよい接客を受けるのは当たり前だと思っているので、そこまでチップの額に神経を使っていないのが理由のひとつです。
チップは会計の20%
具体的な金額ですが、毎回会計の20%は払っていくのがマナーだそうです。日本のガイドブック等には10~20%と低めに記載されていることが多いですが、実際には20%払うのが一般的です。
5ドルの食事に対して1ドルもチップがいるのかと、私はなかなか納得ができませんが、この国のマナーなら仕方が無いですね。
ランチでも20%が普通です。ディナーではワイン等をつぎにテーブルまで頻繁に店員さんが来てくれるので、20%以上払うことも多々あります。通常税込みの値段の20%で計算します。
ウエイターの時給はニューヨークでもたった4ドル
そもそもウエイターさんのお給料を時給に換算すると、ニューヨークでも4ドル程度しかもらっていないそうです。地方にいくと時給4ドルにも満たないようです。日本のように時給1,000円で雇われている訳ではないのです。
従って店員さんはお客さんからもらうチップを収入源にしています。そういった背景を理解してきちんとチップを払うことは、大人として大切なマナーになります。
おごるときこそチップに気をつけよう
注意したいのが、アメリカ人の友人、同僚、家族と食事に行き、自分がおごる機会が出てくる場合です。海外旅行のような短期間ではこちらの人におごるということはなかなか無いですが、生活するとなると話は別です。
そういった時にきちんと最低でも20%チップを払わないと、一緒に来ている友人や同僚も常識がないとひとくくりに思われてしまうので注意してください。
アメリカ人の夫は、こちらで日本人におごってもらう時にチップの額が少ないので毎回肩身の狭い思いをするそうです。おごってもらっている手前、「もっとチップを払った方がいいよ」とも言いづらいので辛い様です。
誰から先に食事に手をつけていいの?
これは特に、食事に招かれた時に気をつけたいマナーです。招いてくれたお家の、料理をしてくれた方が先に一口食べたのを確認してから、自分も食事を始めるようにしましょう。
ダイニングに座る際も、食事を作ってくれた人が座ってから他の人が着席するのがマナーです。例えば我が家の家族での食事会では、食事を調理した義母が着席したあと、他のみんなが座ります。
そして義母が一口目を口に運んだら他のメンバーも食事を始めます。これは食事を作ってくれた方への感謝と敬意、レディーファーストがミックスされた習慣のようです。
日本とは逆です
日本だとお客さんが先に着席し、ホストが料理を順次運んでおもてなしするのが一般的なイメージですが、アメリカでは違います。とはいえ、料理の段取りや調理の行程で、どうしても立ったり座ったりが多くなるのがホストの女性です。
義母はとりあえず、みんなが食事を始められるように一口食べます。その後キッチンに戻って次のおかずの盛りつけ等をする気遣いをしてくれます。
バターを共有するとき
これは外食時でも家庭でも知っていなければならないマナーです。日本で生活していると他人とバターを共有する機会があまりないので、あまり考えたこともないと思います。
こちらではパンを食べる機会が多い分、テーブルの上に1つのバターが置いてある状況に頻繁に遭遇します。我が家でもよく夫の家族と休日の朝食としてパンケーキを食べるのですが、その時も1つのバターディッシュの上に大きなバターが置かれていて、みんなでシェアします。
このように1つのバターをシェアする場合は、あらかじめ必要な分を自分のお皿に取り分けておくようにすると良いです。毎回こまめにバターを取るのはお行儀がよくありません。
スープをすくうのは手前から奥!
汁物を食べる時に音を出すのはマナー違反だということはみなさんご存知だとは思いますが、スプーンの運び方にもマナーがあるのはご存知でしょうか?スプーンは手前から奥に、自分の方から遠ざけるようにしてすくって食べるのです。
これはイギリス式だそうです。
フランス式は逆に奥から手前にスプーンを動かすそうですが、アメリカではイギリス式が一般的なようです。まちがっても残り少なくなったスープをかき集めるような動作はしないようにしてくださいね。
まとめ
今回はアメリカで生活する上で知っておきたい、食事をするときの基本的マナーと習慣をご紹介しました。
努力うんぬんより、知っているか知らないかで変わってくることばかりです。つまらないところで誤解を招いたり、相手に不快に思われたりしないためにも知っておく価値はあります。
正しいマナーやアメリカ人の習慣を理解することで、早くこちらの生活に慣れて充実した海外生活を送っていただけたらと思います。
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