オーストラリアにワーキングホリデービザで滞在する人にとって、農場(ファーム)はメジャーな仕事場の一つです。オーストラリアには農場がたくさんあり、中でもバンダバーグはファームが多いことで有名です。
しかし、ファームで稼げる人もいれば、稼げない人もいます。最近では多くの広告が出ているため、どの情報を頼りにファームを探せばいいのか迷ってしまう現状もあります。
そこで、実際にオーストラリアでのワーホリ経験のある私が、ファームの仕事について真実を書かせていただこうと思います。
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オーストラリアの稼げるファームの探し方
ファームで有名なバンダバーグにエリアを絞ったとしても、ファームはたくさんあります。その中から一体どのように良さそうなファームを選べばいいのでしょうか。
ネットを利用する
情報収集にはやはりネットが便利。オーストラリアに滞在する日本人のための便利なサイトもいくつかあります。
日豪エクスプレス
- 公式サイト:http://nichigopress.jp
完全に日本人向けのサイトで、州ごとに情報が分かれています。ファーム情報だけでなく街での仕事情報も載っています。住まい情報や車・日用品などの売買の情報も掲載されています。
Sun Queensland
- 公式サイト:http://sunqld.com
日本語版、韓国語版、中国語版、英語版に分かれています。日豪エクスプレス同様に仕事や住まいなどの情報が掲載されています。
Facebook:Famz
日本人向け。ファーム関連ではFacebook内で一番大きなサイトと言われていて、多くの人がファーム情報を載せています。
Facebook:FarmKangaroo
日本人のみならず、韓国人や中国人向けでもある情報ページです。ファーム情報だけでなく、都市での仕事の求人なども時々見かけます。
Gumtree
完全英語のサイトです。ファーム情報の他、車や日用雑貨、家具などの売買情報が掲載されています。
友人に紹介してもらう
知っている人からの紹介であれば、確かな情報のことが多いかもしれません。しかし、その人がいつファームにいたのか時期を確認してください。
オーストラリアのファームを探す際のポイント
ファームを探すにあたり、上記のサイトで手がかりはつかめます。しかし、すべての情報が真実なのかどうかは分かりません。
街での仕事であれば面接があり、その場で直接質問することが可能ですが、ファームは面接などしないことがほとんどです。都市から離れているので、わざわざ面接して採用・不採用を決めていると面接を受ける側の交通費や時間がもったいないからです。
ファームで働く人は2人や3人ではありません。40人前後、多い時で100人以上が同時期に働きます。全員と面接するのは簡単ではありません。
では、面接なしできちんとしたファームを探すにはどのような点に注意すればいいのかご紹介します。
給与は現金払いか銀行振込か
オーストラリアでは、ワーキングホリデー中に条件を満たせば2年目のワーホリビザ(セカンドビザ)を申請できます。このセカンドビザを目的とするなら、現金払いではなく銀行振込がベストです。なぜなら、給料が入金された記録が残るからです。
セカンドビザを申請するときに、移民局へ提出すべき書類は人それそれです。「給与が振り込まれたかどうかの銀行明細を提出してください」と、追加書類の要求をされた人もいます。現金払いだと証明がありません。
給与明細はもらえるか
給与明細も重要な書類です。必ず明細を発行するファームを選ぶことをおすすめします。
給与明細がないと、自分が思っていた給与と違っていても照らし合わせるものがありません。つまり、給与がごまかされていても発見しにくいということです。
現金払いのファームは給与明細がないことが多いですが、そのようなファームは違法ファームの可能性が高いです。なぜなら、税金を国に払っていないことが考えられるからです。
そうなると、ファーム自体が違法なのはもちろん、セカンドビザを申請したときに移民局からの審査が厳しくなる可能性があります。
宿泊するのはどんなところなのか
宿泊施設には大きく分けて3タイプあります。バックパッカー用の宿、シェアハウス、キャラバンパークです。
キャラバンパークというのは、共同のキッチンやトイレ・シャワーがあるキャンピング場のことです。キャンピングカーの後ろ部分に当たる、車でけん引する移動式住宅が何十棟もあり、そこで生活します。各棟にシャワーやキッチンが付いている場合もあります。
セカンドフォーム1263にサインしてくれるか
セカンドワーキングホリデーを申請する際、セカンドフォーム1263という書類にファーマーからのサインが必要です。
セカンドフォーム1263というのは、ファームできちんと働きましたという証明書のようなものです。ファームの会社名や詳細、働いた期間などを記載しますが、サインがないと本当にファームで働いたかどうか証明できません。
セカンドビザを申請する際に「Aファームで働いたのでセカンドビザをください」と口頭で申請しても、移民局は簡単には信じてくれません。ビザの審査もだんだんと厳しくなってきているので、この書類が必須なのです。
サインに必要な条件も要確認
通常、セカンドビザを取ることのできるエリアであればセカンドフォーム1263にサインしてくれるでしょう。しかし、給与が現金払いの場合はしてくれない可能性もあります。
また、最低2週間は働かないとサインしてくれないファームもあるので、その辺りをきちんと確認することが必要です。場所によっては最低労働期間が1カ月というファームもあるようです。
ファームとセット、アコモデーション(宿泊施設)の選び方
前述したように、アコモデーション、いわゆる宿泊施設は大きく分けて3つです。バックパッカー用の宿、シェアハウス、キャラバンパークです。
最近は良いコンディションの住居で安く、好きなように滞在したいとAirbnbなどで探す人もいるようです。
- 名称:Airbnb(宿泊施設サイト)
- 公式サイト:https://www.airbnb.jp/
しかし、バンダバーグの場合は多くのファームがどこかのアコモデーションと契約しています。そのため、それらの宿泊施設を通さないと仕事がもらえないことがほとんどです。
よって、バンダバーグのファーム紹介の広告はバックパッカー用の宿またはシェアハウスからのものばかりで、宿泊とセットでファームの仕事を受けることになります。
バックパッカー用の宿
私のおすすめは、バックパッカー用の宿とそこからのファーム紹介です。家賃は他に比べて高いです。しかし、受付があるので給与の相違や質問は受付に行けば解決します。
また、バックパッカー用の宿は会社として存在します。退室後(仕事の契約終了後)も、自分がした仕事に関する問い合わせが可能です。
シェアハウス
逆にあまりおすすめしないのは、シェアハウスとそこからのファーム紹介です。シェアハウスは、家のコンディションが良く家賃も安いです。しかし、仕事の契約が終了し退室した後に連絡がつくかどうかは分かりません。
その家の借主(ワーキングホリデーでファームの仕事をしている人ではなく、家自体を借りている人のこと)と家主とが契約を切ることは簡単です。そのため、退室した後に連絡を取ろうとしても、すでに借主が変わっている可能性もあります。
退室後の問い合わせが必要なワケ
ここで、なぜ退室後に連絡する可能性があるのかを説明します。
セカンドワーキングホリデービザ目的でファームで働く場合、その申請時にファームにいるとは限らないからです。すでにファームの仕事を辞めて、シティにいるかもしれません。
そして実際にセカンドビザを申請したとき、移民局からどのような追加書類を求められるかは分かりません。税金をきちんと納めたか、ファームからきちんと年金が支払われていたかなどの追加書類を求められることもあります。
そのため、退室後も問い合わせが必要な場合があるのです。
キャラバンパーク
キャラバンパークに宿泊する場合はファーム紹介はなく、基本的に自分で仕事を探さなければいけません。すぐに仕事が見つかればラッキーですが、長い間見つからないこともあります。そうなると、宿泊のためにお金がかかるばかりです。
ファームで働く場合の給与はどっちがいい?時給制と歩合制
ファームの給与体系は、一般的に時給制と歩合制の2つです。
時給制
通常、パッキングや草抜きなどが時給制です。今は法律上1時間22.8ドル(約1,900円)が一般的です。
しかし、1時間15~18ドル(約1,300円~1,500円)のファームもあるので注意が必要です。違法ファームだと思います。このようなところは、おそらく給与明細がありません。あったとしても、明細には時給22.8ドル(約1,900円)と、実際の勤務時間より少ない時間で記載されている可能性があります。
時給制といっても、忙しくない時期だと1日に3時間しか働かないときもあります。そうなると、1日60ドル(約5,000円)前後です。
一般的に好まれる時給制ですが、頑張っても頑張らなくても時間分しか稼げません。
歩合制
敬遠されるのが歩合制です。
例えば、作物をバケツやパレットに入れる作業の場合、バケツの数で給与が計算されます。作物により単価が異なり、1バケツ1〜5ドル(約80〜420円)が相場だと思います。
シーズンが悪いと稼げませんが、シーズンが良いとかなり期待できます。私の知る限りですが、時給換算で30〜40ドル(約2,500〜3,400円)前後の人もいるなど、男女問わず時給換算すると高額になる場合が結構あります。
ハイシーズンには、初めてファームの仕事をする人でも一般的な時給と同じくらいの収入が見込めます。歩合制は頑張れば給与が伸びる可能性が大いにあります。
※1AUドル=約84円(2018年5月現在)
オーストラリアのファームで働くなら記録が重要
ファームで働くなら記録を残すことが大事です。毎月同じ給与ではなく、タイムカードもないところがほとんどだからです。
基本的には、ファーム側が勤務時間を書いたりバケツ数をカウントしたりします。しかし、そこはオーストラリア、計算があまり得意ではない人が結構います。時給制なら勤務時間、歩合制ならバケツの数量を自分で手帳やスマホに記録しておきましょう。
その上で、給与が自分の記録とかけ離れているなら申し出ましょう。記録があれば、正しい給与に修正されることも多々あります。しかし、記録がなく記憶もあいまいであれば、照らし合わせることができません。
余談ですが、ショッピングの際にもお釣りをきちんと計算することをおすすめします。
まとめ〜ファームでの稼ぎはシーズンに大きく左右される
ファームで稼げるか稼げないかは、シーズン次第です。信頼できる知人からの紹介でも、その人の時と同じコンディションであるとは限りません。つまり、ファームで稼げるかどうかは実際に行って体験してみないと分からないというのが真実だと思います。
例えば3週間体験し、見込みがないと思えば移動を考えるのも一つの方法ですが、移動費もかさむのでタイミングの見極めは必要です。
ただ、3週間あればコツもつかめます。歩合制でも見込みが立ち、時給制であれば毎日の勤務時間の増減でオフかハイ、どちらのシーズンに向かっているのかが分かるでしょう。
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