海外ではハプニングは付きものですよね。私もワーキングホリデーでカナダに滞在し、トロントのブティックで働いていた1年間に、日本では起こり難い数々のハプニングに遭遇しました。
ワーキングホリデーでこれから渡航する人、カナダに初めて行く人、それ以外の人にとっても、できればハプニングは避けたいもの。あらかじめどんな出来事が起こり得るか知っておけば、余裕を持って対処できるかもしれません。
参考に、私のトロントでの経験談をご紹介したいと思います。
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カナダでのハプニング1:遅れるのは当たり前!交通機関編
トロントにはTTC (Toronto Transit Commission) と呼ばれる交通局があります。TTCが運営する地下鉄やバス、ストリートカーはトロント全体を網羅し、生活には欠かせない存在です。
日本の電車は事故がない限りほぼ時間通りに来ますよね。混雑の影響で1分遅れるだけで謝罪のアナウンスが入ります。きっちり時間通りに来るので、仕事や待ち合わせに遅れることはほとんどないと思います。
私はこれが当然と思っていたので、トロントで大変な目に遭いました……。
なお、上の写真はバス停です。時刻表はなく、アプリの紹介と落書きだけがあります。
来たり来なかったり、気まぐれなバス
私はバスまたはストリートカーで通勤していました。どちらも同じ経路を通り30分程度で職場に着きます。
いつもバスの来る時間に合わせて家を出ていましたが、20分ほどバスが来ない日がありました。やっとのことで来たと思った矢先、行き先の同じバスが3台立て続けにやって来ました。
幸いにも職場には遅れずに着きましたが、なぜ10分に1台来るはずのバスが3台立て続けにやって来たのかいまだに不思議です。特に渋滞はしていなかったはずなのですが……。
遅延に対する謝罪はなし
ちなみに、日本の電車ではたった1分遅れるだけで謝罪のアナウンスが入るよとカナダ人の友達に教えたところ、「TTCは一度も謝ったことないよ〜」と笑っていました。
まさに文化の違いですね。
工事中の場所に当たると強制降車
また別の日の話です。
この日も職場に行くためバスを利用しました。いつも通りの時間に乗ったのですが、なんと3つ目のバス停で「この先、工事現場のためここで降りてください」というアナウンス。
乗り換えるにも遠回りルートしかなく、遅刻するわけにいかないのでタクシーを使うはめに……。このハプニングは一度だけではなく何回か起こり、お給料がタクシー代に消えていきました。
急なルート変更
地下鉄はよく週末にルート変更や運行停止になります。なぜ週末なのかよく分かりませんが、これもトロントスタイル。
地下鉄のルート変更の際は写真のような張り紙がされます。シャトルバスがどこから出ているのか書かれています。
良くも悪くもTTCはトロントの生活には欠かせないです。トロントに渡航する皆さん、時間に余裕を持ってお出かけくださいね。
カナダでのハプニング2:約束は目安程度?時間感覚編
私が働いていていたブティックに新しくカナダ人の女の子が入ってきました。
日曜日に2人だけで働いてもらうからよろしくね、とボスに頼まれたので日曜日に向けて準備していました。英語で何かを人に教えることは初めて!緊張していたことをいまだに覚えています。
当日、彼女が12時にお店に来ると聞いていたので待っていました。ところが時間になっても姿が見えません……?ボスのテキストを見返しましたが、やはり日曜日の12時です。
日本にはないゆったり感
そして、12時15分。やっと彼女は現れ、Hi, how are you? と満面の笑顔。約束は12時では?と自問しながらも、I’m good! How about you? と私は笑顔で答えてしまいました。
もちろん人によって違いますが、友人との待ち合わせの際に30分以上待つこともよくあります。待つことが苦手だった私ですが、慣れてしまうものですね。日本にはない、どこか時間にゆったりしている感覚です。
ブティックの新人の彼女と働くのはとても楽しくて好きだったのですが、学校が忙しいとのことで結局3週間ほどで辞めてしまいました。1年以上会っていないですが、今も連絡を取り合っているので今度遊びに行きたいと思います。
カナダでのハプニング3:2時間外出、ボスの「すぐ戻る」編
ボスと2人で勤務に入っていたときのことです。
ボスの家族がお店に来てくれました。あいさつをしていると突然、すぐに戻るからとボスは家族と一緒にお店を出て行ってしまったのです。
一人になった途端、お店が混み始めます。接客からフィッテングルーム、さらにはレジまで私一人で回さなければなりませんでした。
戻って来たのは閉店間際
フィッティングルームには試着済みのドレスが山積み、とても一人では片付けられない量でした。ボスがすぐに戻ることを祈っていましたが、なかなか戻って来ません。ようやくお店が落ち着き、閉店作業に取り掛かろうとしたときにやっとボスが帰って来ました。
整理整頓できていないドレスを見て、忙しかった?と一言。心の中では、すぐに戻って来るって言ったじゃない!と思いましたが、口には出せず。ただただ、忙しかったですと答えるだけでした。すぐに戻ると言ってから2時間ほど経っていました……。
カナダでのハプニング4:客がキレた!トイレ事情編
カナダのアパレルショップではお客様向けのトイレを設置していないことがほとんどです。これは日本でも同じだと思います。また、レストランなどでも注文せずにトイレのみを使用することはたいてい断られます。
多くのお客様がトイレの使用を求めるも…
ブティックでの勤務中、何度もお客様からお店にトイレがあるかどうか尋ねられました。「恐れ入りますが、トイレはお店にはありません」と説明します。
すると「従業員はどこのトイレを使うの?従業員用のトイレを貸しなさいよ!」など、しばしば逆ギレされることもありました。
正直、ボスがいないときは貸してもいいかなと思いました。ただ、従業員用のトイレは壊れていて箸でポンプを押さなければ流れない有様だったので、どちらにしろ貸せません。ちなみに、トイレの修理はボスにお願いして1年後にやっとかないました……。
幸いにもお店の近くにスターバックスがあったので、お客様にはそこのトイレを使ってくださいとご案内していました。
ついには衝撃的な出来事に発展
場所によってはスターバックスもトイレの使用のみを断っていました。それが約半年前の2018年5月、ブリテッシュコロンビアのTim Horton(カナダ大手チェーンのカフェ)でトイレのみを使用したい人と従業員が口論になり、話題になりました。
不快になるかもしれませんが、もし何が起こったか気になる方はTim Horton washroom womanで検索してみてください。
それからは、大手チェーンのカフェでは従業員の安全を最優先するため、誰でもトイレを使用することが可能になりました。
おかしな話かもしれませんが、本当にあった話です。逆ギレされるのもこわいので、案内できる近くのスターバックスやTim Hortonなどを知っておくといいかもしれませんね。
カナダでのハプニング5:接客できない…動物アレルギー編
トロントの街では犬の散歩をしている人をよく見かけます。地下鉄やバスの中でも犬と一緒。トロントではめずらしくない光景で、ショッピングモールやほとんどのお店ではペットの同伴が可能です。
動物自体に抵抗はないのですが私は動物アレルギーを持っているので、なかなか近寄ることができません。ですが、私が働いていたお店もペットの同伴が可能でした。
ハスキー犬が来店
ブティックに大型犬のハスキーを連れて来るお客様がいました。ハスキーはドレスの下をくぐったり、飼い主はハスキーと一緒に試着室を使用したりしていました。
おとなしくてかわいかったのですが、アレルギーがひどい私はどうしても近づくことができず、接客ができませんでした。
試着が終わったドレスをフィッティングルームから片付けていると、案の定アレルギーが出てしまいしばらく顔が真っ赤。動物アレルギーさえなかったらもっと触れ合えるのに……と、いつも遠くから見守っていました。
まとめ〜カルチャーショックを楽しもう!
トロントの生活に慣れると時間がゆっくり流れている気がします。TTCの毎度の遅延もご愛嬌、さすがに1時間以上の遅延は勘弁してほしいですが、多少の遅れには慣れてしまいました。
ここで紹介したハプニング以外にも、いろんな予期せぬ事態や混乱を経験しました。
でも、せっかくカナダで働くのであれば楽しみたいですよね。他の文化や価値観を積極的に理解しようとすると、余裕ができてきますよ。楽しくカルチャーショックを受けて視野を広げてみてください!
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