イギリス・ロンドンに駐在できる人の特徴【マル秘情報公開】

ロンドン 駐在員

日本からは飛行機で12〜13時間のロンドン。人、モノ、金が集まる世界都市でヨーロッパの要所になります。歴史的建造物が数多く残り、世界的に有名な美術館や博物館も存在します。緑あふれる公園など自然も豊かで、都会の中に見事に溶け込んでいます。

魅力的な都市ロンドンに駐在してみたい人も多くいると思います。しかしどのような人が駐在できるのか、なかなかわからないところです。ここでは私の実体験をもとに、ロンドンに駐在する人のタイプや実際の仕事事情についてご紹介します。

※1ポンド=約135円

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ロンドンに駐在する人の特徴

ロンドン

金融系の駐在員が多い

進出している日系企業は数多く存在しますが、ロンドンは世界の金融市場だけあって金融業の人が多いです。ロンドンには「シティー」と呼ばれるエリアがあり、イングランド銀行やロンドン証券取引所など世界有数の金融機関が集まっていることが一つの理由です。

銀行業や損害保険、生命保険業の駐在員が主ですが、商社や通信、不動産関連の業種の人々も駐在員として活躍されています。

私がロンドンに駐在したときに仕事でお会いしていた駐在員は、本社の意向を常に念頭に置きながら仕事をしている人がほとんどでした。

海外勤務なので自分自身の裁量が増えて好きなように判断できると思いがちですが、会社、特に本社の意向を第一に考えている人たちでした。

帰国子女はそれほど多くない

帰国子女の駐在員は想像したより少ないように感じます。お会いしたなかに、入社後に海外の大学院に留学しMBAなどを取得している人は結構いました。ですが、幼少時代から海外育ちで帰国子女という人は少なかったように思います。

日系企業は自社で海外に通用する社員を育て上げるという意向が強いのかもしれません。

ロンドン駐在者の給与事情

ポンド

グロスアップ方式

ロンドンは世界でも有数の物価の高い都市です。為替にもよりますが1ポンドが200円近くしていたときもあり、日本円で考えるとなんでも高く感じます。よって駐在員の給与は所得税を会社側が負担して給与を支払う「グロスアップ方式」が一般的です。

額面に税金分を上乗せ

例えば年収1,000万円(額面)であれば、日本ではここから所得税などの税金が差し引かれて手取りは700万〜800万円程度かと思います。

海外駐在員は1,000万円に所得税などを逆算して、上乗せした金額を年収(額面)とします。よって手取りが1,000万円になるわけです。これでも海外、特にロンドンのような物価の高いエリアでは生活は厳しいのが現実です。

また物価格差をできるだけなくすためにJCOL指数(生計費指数)などで算出している企業もあります。

ロンドン駐在者の福利厚生

ロンドン

給与事情でお伝えしたように物価の格差が日本と大きいため、ロンドン駐在者には福利厚生を手厚くしている企業が一般的です。

例えば住宅は、通常福利厚生として会社側が家賃を支払います。家族で赴任している場合はロンドン郊外の家でも1カ月2,500ポンド(約34万円)程度しますので、給与だけで賄うには至難の技です。

個々人によって借りる家の賃料が異なるため、家賃補助に上限額を設定してそれ以上は自己負担にするという会社もあります。

医療費

ロンドンでは医療費を全て会社負担にする会社も多いです。

ロンドンの医療費は、公的医療機関の医療サービス「NHS」に加入している病院であれば無料です。逆に私立病院は便利な分、高額の請求があります。急病や小さな子供の思いがけない病気で、緊急に病院へ行かなければならない場合もでてきます。

公的医療機関ではすぐに対応できないこともありますが、私立病院や日系病院はできるだけ早い時間で対応をしてくれます。

ロンドン駐在と日本の働き方の違い

オフィス

労働時間

日本との働き方で一番異なるのは会社での労働時間です。ロンドンのローカルの人は会社での労働時間は長くても8時間程度です。朝早く出社する人もいるので午後5時には大方の人は退社します。

ちなみにローカルはロンドン郊外の遠い場所に住んでいることが多く、通勤で1時間以上かけている人も見受けられます。私の知り合いは2時間半かかる人もいました。ほとんどが電車通勤なのでここは日本と似ているところです。

残業はしない

ロンドンでは残業をする人をほとんど見たことはありません。そのあたりは割り切っていて、退社する時間が来ると仕事が残っていてもさっさと帰ります。また期日に間に合わない場合でも残業せずに帰宅する人がほとんどです。

これは仕事とプライベートの線引きが各人でしっかりできていることの表れだと思います。

働き方改革先進国?

勤務日数も社内で週5日でなく、数日は自宅や自宅付近のサテライトオフィスで勤務して電話やテレビ会議で対応する人もいます。ロンドンは働き方が各人のライフスタイルに合わせて行われる傾向にあります。

会議なども1カ所に集まって一堂で行うのではなく、各人が電話やTV会議システムを利用して行うことが一般的です。移動時間や会議スペースの確保などを考慮すると非常に効率的な働き方です。

ロンドン駐在から帰国になった場合

飛行機

駐在員の宿命は転職しない限り、いつかは日本に帰国することになります。

帰国となればさまざまな手続きがありますが、最初にすべきことは住宅の解約届の提出です。住宅は内容によっては解約届を提出してから1カ月後や2カ月後でないと解約できないという契約もありますので、注意が必要です。

ほかにも家族で赴任している場合は子供の学校への転学届、自動車の売却、引っ越し業者の選定、日本側の住まいや学校の選定などなど。すべきことが山積みです。焦らず、優先順位をつけながら一つ一つ取り組んでいくことを心がけるのが大切でしょう。

ロンドンに2度目の駐在はある?

ロンドン

ロンドンは英語の本場なので、この地の勤務経験は今後のステップアップにも重要です。ロンドンでビジネス経験をしたことのある人もそれほどいないので、再度駐在する可能性は非常に高いです。

特に若くして一度駐在していると、次は管理職、拠点責任者など立場を変えて赴任する確率も高まります。いったん帰国したとしても、再赴任に向けて英語力などを維持するように日頃から意識することが大切です。

まとめ〜ロンドン駐在を現実にするには

ロンドン

ロンドン駐在のチャンスは限られています。意思のある人は日頃から社内のプロジェクトの動きを見ていましょう。いつどのタイミングでロンドン駐在があるのか、常にアンテナを張っておくことをお勧めします。

また社内の人事が最終的に駐在を決定するので、ロンドンのプロジェクトに関わっている人との関係を常に意識して仕事しましょう。これがロンドン駐在の近道になります。またいつ辞令が出ても困らないように、英語力の維持を意識して日々を過ごすことが大切です。

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記事を書いた人

アメリカ在住。米国カリフォルニア州サンフランシスコ、英国ロンドン、米国ハワイ州にて経理、財務、総務の仕事経験あり。

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