イタリアで仕事やアルバイトを始めることになった時、気にかかるのは「イタリア語で上手にコミュニケーションできるか」ということかもしれません。
わたしは簡単な会話しかできない程度の初歩的なイタリア語力しかない時に、イタリア人同僚に囲まれたアルバイトを始めてしまいました。
今回は、イタリアで仕事を始めるにあたって、とりあえずこれだけは覚えて欲しいイタリア語のフレーズを、わたしのエピソードと共に紹介します。
イタリア語のあいさつ
- Buon giorno(ブォン ジョールノ)こんにちは
- Buona sera(ブォナ セーラ)こんばんは
- Arrivederci(アッリヴェデルチ)さようなら
- Arrivederla(アッリヴェデルラ)さようなら
- Ciao(チャオ)
これらは、イタリアに来る前にすでに覚えている単語かもしれません。ここでは、「誰にどのあいさつを使うのが適切か」を紹介します。
上司へのあいさつ
上司に対しては「Buon giorno/Buona sera/Arrivederci」を使うようにしましょう。
Ciaoというあいさつは、友達同士で使われます。つまり、年の離れた上司やお客さまには使わないあいさつです。わたしは仕事を始めたばかりの頃、30歳ほど年上の上司にCiaoとあいさつをして怒られました。
お客さまへのあいさつ
お客さまに対してどのあいさつをするのが適切かは、その店によります。
例えば、わたしが1番初めにアルバイトをした店は、若者向けのオシャレなレストランでした。そこでは、お客さまに対して「Buon giorno/Buona sera/Arrivederci」を使っていました。
裕福な人が来る高級日本食レストランで働いた時は、「Arrivederci」を使わないようにと言われました。
Arrivederciとは「わたしたちはまた会う」という意味であり、お客さまと自分を同等に置いていることになります。それで「あなたにまた会う」という意味のArrivederlaを使うようにと言われていました。
大衆食堂のような賑やかな雰囲気のレストランでは、お客さま相手にもciaoを使っています。
このように、どのあいさつを使うかは見極めが必要になります。
仕事を覚える時に使えるイタリア語
- Faccio io(ファッチョ イーオ)わたしがやりますよ
- Ce la faccio(チェ ラ ファッチョ)できます/non ce la faccio(ノン チェ ラ ファッチョ)できません
- Sono pronto(男性が言う時)/pronta(女性が言う時)(ソノ プロント/プロンタ)わたしは準備できました!
仕事を教わる時、仕事を覚える時によく使う表現です。このフレーズを使って積極的に仕事を教えてくれる人と会話してみてください。
実はイタリアでは「真面目に黙々と仕事をする人」よりも、「コミュニケーションがとれる人、よく話す人」の方が評価されます。イタリア語に英語や日本語を交えてでもいいので、どんどん話しましょう。
ミスがあった時のイタリア語
- Non e’ colpa mia(ノネ コルパ ミア)わたしのせいじゃないよ
- Non centro niente(ノン チェントロ ニエンテ)わたしは関係ないよ
仕事でミスがあった時、イタリア人はまず「誰がミスしたのか」を追求します。ミスのフォローも後回しで、ミスをした張本人も自分が悪くないと言い張る始末です。
もちろん、自分のミスが原因だとしたら謝るべきですが、自分が全く関係のないことでも自分が悪いことにされたら困りますよね。
わたしも初めてのアルバイトで、イタリア人のこともイタリア語もわからない時によく人のミスを押し付けられていました。当時は、自分が我慢すればいいのだから、と考えて何も言わないでいましたが、今思うととてもストレスでした。
自分のミスではないことは自分は悪くない、関係ないとハッキリ言ってしまいましょう!
待って欲しい時に使えるイタリア語
- Un momento per favore, arriva mio collega.(ウン モメント ペル ファボーレ、アッリーヴァ ミオ コッレーガ)少々お待ちください、わたしの同僚が来ますから。
初めてのアルバイトで、イタリア人の同僚に最初に教えられたフレーズがこちらです。同僚が男性の場合はmio、女性の場合はmiaに変えてください。collega(同僚)は男性でも女性でも変化しません。
お客さまのイタリア語がわからない時、自分の仕事以外のことを注文された時など、仕事を始めたばかりの時は特に同僚を呼ぶ機会があるでしょう。最初は誰もがサポートしてもらう側です。そのうちサポートする側に回りますよ。
イタリア語がうまく話せないことへのイタリア人の反応
初めは、イタリア語がわからず苦労することがあるでしょう。わたしも、お客さまのイタリア語が理解できず、ため息をつかれたり嫌味を言われたりと、ガッカリすることがよくありました。
しかしそれ以上に、イタリア語をがんばって覚えようとしていることを褒めてくれるイタリア人が多いです。
お客さまの前でイタリア語がわからなくなり、カンペを見ながら話したこともあれば、言われた単語がわからず、お客さまの目の前で辞書を引いたこともあります。
それでも、たった数ヶ月でこんなにイタリア語が話せるの!と言ってもらえたり、前よりずっと上手に話せるようになったね!と褒めてもらえたりしました。
お客さまであれ上司であれ同僚であれ、イタリア人はイタリア語を学ぶ外国人にとても優しい人達です。気負うことなく、どんどんイタリア語を使いながら覚えていってください。
仕事をしながらイタリア語力を伸ばそう
イタリアで働くようになって5年が経ちますが、今も新しいイタリア語の表現や単語に直面します。
「なんとかしなければ」と思ってるなら言語力を伸ばすことができる、「これくらいの言語力でもなんとかなる」と思っているならもう伸ばすことはできない、とわたしの友人は言っていました。言語を学ぶのに終わりはないようです。
仕事をしながら、どんどんイタリア語力を伸ばしてくださいね。
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