アメリカで生活していれば1度は招待される機会があるだろう結婚式。アメリカ生活が長くなればなるほど、招待される回数も増えます。
私はアメリカでアメリカ人と結婚し、現地で式をあげたので、最初は日本と違う結婚式の流れに戸惑いました。ただ、結婚式の習慣を知ると行くのが毎回楽しみになります。
今回は知っていて損をしない、アメリカの結婚式の流れと楽しみ方について紹介したいと思います。
アメリカの結婚式、会場についたら
早めに会場に到着して、すぐにセレモニー会場で座って待つ必要はありません。みなさんセレモニー会場の近くでおしゃべりします。
このときに、ギフトやメッセージカードを持ってきた方は、上の写真のようなギフト・カード用テーブルに置きましょう。
ほとんどの人はプレゼントは新郎新婦の家に郵送しているので、当日に持ってくるプレゼントはワインや小さなプレゼントが多いです。
あまり早くつくと迷惑になるので、だいたい30分前に駐車場に着くくらいに家をでるようにしてください。そして、20分くらい前に会場へ入りましょう。
その後の大まかな流れはこの3つになります。
- セレモニー(結婚式)
- カクテルアワー
- レセプション(披露宴)
では、それそれの詳細について見ていきましょう。
ブライズメイドやグルームズメンとは?
日本の結婚式ではみられないのが、ブライズメイドやグルームズメンです。ここで簡単に、ブライズメイドやグルームズメンの役割について説明します。
ブライズメイド
簡単に言うと、ブライズメイドは花嫁のサポート役です。結婚式が決まってから結婚式・披露宴が終わるまで花嫁の身の回りのことを手伝ってくれます。
式の間は、花嫁が入場した後にドレスをきれいに整えたり、リング交換のときにブーケやグローブを代わりに預かったりします。
ブライズメイドの役割は、式当日だけではありません。花嫁を祝福するブライダル・シャワーと呼ばれる前祝いパーティーや、ブライズメイドと花嫁だけではしゃぐパーティーの企画をします。
グルームズメン
ブライズメイド同様、花婿をサポートします。グルームズメンもブライズメイドと同じように式当日、花婿のリングをリング交換まで預かっていたりします。
グルームズメンも花婿とグルームズメンだけで祝う、独身最後のパーティーなどの企画をします。
アメリカのセレモニー(結婚式)の流れ
セレモニーは日本で言う結婚式にあたります。日本では、先にゲストが会場に着席してから、新朗新婦が入場しますよね。アメリカでは祖父母→両親→ブライズメイド・グルームズメン→新郎→新婦・新婦の父という流れがほとんどです。
ときどき、両親と一緒に新朗が入場したり、一番最初に神父さんと新郎が入場することもあります。
ここで、私が最近参加したセレモニーの流れを紹介します。
1.Prelude(プレリュード)
ゆっくり音楽が流れるか、小さな音楽グループが演奏してくれたりします。
2.processional(行進・入場)
祖父母、両親、ブライズメイド・グルームズメンが入場します。
3.opening words(開会の辞)
司祭者が式開始の言葉を軽く述べます。
4.reading(聖書の朗読)
聖書から抜粋したフレーズを述べたり、それにちなんだ結婚についての話をします。
5.message to the bride and groom(新郎新婦へのメッセージ)
司祭者が新郎新婦にメッセージを送ります。
6.exchange of vows and rings(誓いとリングの交換)
誓いの言葉、リングの交換をします。
7.presentation of the coins, veil and cord(コイン・ベール・コードのプレゼンテーション)
コイン、ベール、コードにはそれぞれ意味があります。その儀式を式で行います。
- コイン・・・相互のサポート・責任
- ベール・・・誠実な愛
- コード・・・永遠の愛の絆
コインを渡しあったり、ベールやコードをお互いの方に置き合うところをゲストみんなで見守ります。
8.exchange of vows (誓いのことば交換)
最近では、お互いに誓いの言葉やメッセージを読みあったりする時間があります。
9.prayer(祈り)
最後にまたみんなでお祈りします。
10.presentation of couple(夫婦の紹介)
司祭者が今誕生したカップルを紹介します。このときキスをします。
11.recessional(退場)
新郎新婦の退場
これは最近、私が参加した際のセレモニーのプログラムになります。とても熱心なキリスト教徒のカップルだったので、お祈りする回数が増えたり、聖書から抜粋した言葉を述べたりすることも多かったようでした。
これはよくあるセレモニーの流れですが、7や8をしないこともあります。
今回私が参加した結婚式はパーティー会場で式も披露宴もありました。パーティー会場は結婚式で使われることが多いので、式をあげるための祭壇が設けられていることが多いです。
カップルによっては式だけ教会であげて、披露宴はパーティー会場やレストランを貸しきってすることもあります。
私の結婚式はワイナリーで行いました。アメリカでは、ワイナリーでの結婚式は人気でどこのワイナリーにも大きなパーティーエリアが用意されています。私はその部屋で式も披露宴も行いました。
砂を花瓶に注ぐ儀式とは?
結婚式で行う儀式はひとそれぞれです。私の結婚式のときは、7のpresentation of the coins, veil and cord(コイン・ベール・コードのプレゼンテーション)を砂を花瓶に注ぐ儀式に代え、8の誓いの言葉(メッセージ)の交換は省きました。
私がした「砂を花瓶に注ぐ儀式」とは、色の異なる2つの砂を1つの花瓶に注ぐというものです。これは2つの砂を1つの花瓶に注ぐことで、1組のカップルとして一緒になるという意味を持っています。
この儀式はビーチで結婚式をするカップルや思い出の場所があるカップルに人気です。
セレモニーは大まかな流れは同じでも、自分たちが好きなように変更できます。いろいろな人の結婚式に招待してもらっているお陰で、宗教や文化の違うセレモニーを経験でき、新しい発見ができます。
そして、皆が退場した後はカクテルアワーに続きます。
カクテルアワーってなに?
カクテル・アワーとは
セレモニー(結婚式)が終了すると、すぐにレセプション(披露宴)というわけではありません。新郎新婦、ブライズメイド、グルームズメン、家族などは1時間ほど写真撮影をします。
その間、ゲストは軽食や飲み物を楽しみます。その時間のことをカクテル・アワーと呼びます。
カクテル・アワーは常に立食です。ビッフェ形式で自分で好きなものをとり、近くにある丸いテーブルの上に置いて食べます。食べる人もいれば、ただドリンクを楽しむだけの人もいたりといろいろです。
カクテル・アワーは、ゲストにとって結構重要だったりします。理由はいろんな人と自由に話せるからです。
レセプションが始まってしまえば、テーブルに着席となり、いろいろな人と話す機会があまりありません。なので、みなさんこの時間に多くの人と話すようにしています。
私も自分の結婚式と同じ神父さんだったので挨拶に行ったり、夫の知り合いと話したりと、意外に楽しい時間だったりします。
カクテル・アワーの場所
カクテル・アワーはレセプションと違う場所で行われます。レセプション会場にはテーブルなどがすでに設置されているので、会場のとなりやすぐ近くの部屋で行われます。
私の場合、式とレセプションは同じ会場で行われたので、式のあとは会場にあるガーデンでカクテル・アワーがありました。その間に、スタッフさんが式用の祭壇を片付け、レセプション用のテーブルや椅子をセッティングしてくれました。
写真撮影が終わった新郎新婦や家族が戻ってきたら、レセプションがもうすぐ始まるよ!という合図です。彼らの姿を見つけたら、みなさん自然とレセプション・エリアへ向かいます。
レセプション・エリアの近くには席の場所が書かれたボードが必ず置いてあるので確認しましょう!
ついに、レセプションです!
アメリカのレセプション(披露宴)の雰囲気
テーブルに着いて、10分くらいしたら、ブライズメイド・グルームズメンの入場が始まります。その後に新郎新婦の登場です!
その後の流れは、私が最近参加したときの式を例に紹介していきます。
1.同じテーブルの人とおしゃべり
2.3品コースディナーの1品目、サラダの登場
3.メインディナーの登場
今回の結婚式では、メインディッシュは魚、肉、ベジタリアンのうちから選べました。招待状の返事を送るときに、どれかに丸をつけるようになっていました。
ちなみに私のときは、グルテンフリーのフード(小麦をはじめとした穀物のタンパク質の主成分であるグルテンを除去した食事)かそうでないかを選べるようにしました。
3品のコースディナー以外では各自で取りに行くビッフェスタイルのディナーもあります。
4.花嫁の両親からのウェルカム・スピーチ
結婚式全体は花嫁の両親が費用を出すというのがアメリカの伝統です。そのため、一般に花嫁の両親が1番最初にスピーチをすることになっています。
私の結婚式の際ときは両方の両親から費用を出してもらったことと、夫のゲストがほとんどだったことから、夫の両親、私の両親からのスピーチの順番で行いました。
5.ブライズメイドからのスピーチ
6.2人のグルームズメンからのスピーチ
7.新郎新婦からのスピーチ
このスピーチの時間がとても楽しいし、癒されます。新郎新婦の恥ずかしい話だったり、思い出の話しだったり、私がレセプションの中で一番好きな時間です。
8.ケーキカット
こちら、今回参加した式のウェディングケーキです。
ケーキカットのときはみんな近くまで見に行き、自由に写真を撮るという感じです。上にある小さなケーキだけカットします。他のところはケーキの担当者が小さくゲスト用にカットしてくれます。
9.デザートタイム
ケーキカット終了後はカットされたケーキを食べたい人だけ食べます。その他にもデザートブースがあるので、各自好きなデザートを自分で選べます。
10.ファーストダンス
日本にはない慣習なので不思議な感じですが、アメリカの結婚式では定番です。結婚したカップルが一番最初に踊ります。
ダンスの曲は自分たちで選べるので、ゆっくりした曲だったり曲は様々です。写真は見えにくいですが、レセプションの真ん中で2人、ゆっくりした音楽に合わせて踊っています。
その次に、花嫁と花嫁の父親、そして花婿と花婿の母親がダンスします。
11.みんなで踊りまくる
その後は、いろんな音楽に合わせてみんな自由に踊ります。写真は暗くて見えにくいですが、ファーストダンスが終われば、みんなだれでも自由に踊れます。この際の曲はアップビートの曲が多く、結構みんなはしゃいで踊っています。
外も暗くなり、会場内の照明も落ちて、ちょっとしたクラブみたいな感じになります。このダンスタイムになった頃から、ちらほらゲストが帰り始めます。
特にダンスをしない人はこの後は何もないので、少し話して帰ります。日本と違うのは60代の人でも平気で若い子に混じって踊ることです。これが私が初めて結婚式に呼ばれてびっくりしたことでした。
このダンスタイムは、私が思っていたような若い子だけが楽しむ時間というわけではないようです。私も普段、クラブに行くような人間ではないですが、この時間は思いっきり楽しんでいます。
まとめ
式から披露宴までの流れはマスターできたでしょうか?早めに行くことでゆっくり他のゲストと話ができたりするの20分前くらいに会場へ着くようにしましょう。
アメリカの式は夫婦によって行う儀式がそれぞれ違うので色々な結婚式に参加できると面白いです。カクテルアワーは立食なので、たくさんの方と自由に話すことができるチャンスです。
披露宴はディナーから最後のダンスまでとても楽しい時間です。思いっきり楽しんでみてください。
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