アメリカで起業する方法!ビジネスをする日本人の苦労話と解決法

お店 アメリカで働く

テキサス州の田舎町であり観光地でもあるWimberley(ウインバリー)で、家具屋をオープンしたのは夫が63歳で私が42歳のときでした。

不動産関係の仕事を長年してきた夫と主婦の私、お店を出す経験ゼロから始めたビジネスは、最初は苦労し失敗もしました。しかしそれを乗り越えて成功し、このビジネスが約9年間私達の生活を支えてくれました。

今回は、まずアメリカで起業する方法と、ビジネス経験を元にした苦労話、そしてその解決策などをお伝えしていきます。

アメリカで起業する方法

Sales Tax Permit

税金

起業したらまず、あなたの住んでいる州に税金を払わなくてはいけません。そのためのTax PermitをSales Tax Officeにもらいに行きます。アメリカでは自分の住む地域でTaxの値段は変わってきます

ちなみにテキサスでは、商品の物品販売税は5.25%です。テキサス州のHaysであなたの住む地域のSales Tax Officeは(https://hayscountytax.com/#/)オンラインで探すことができますので、チェックしてみましょう。

アメリカのお店には、「自分のビジネスはちゃんと税金を払っている正当なビジネスです」という意味でよくこのPermitの書類が壁に貼られているのを見かけます。

もちろん私のお店にも貼っていました。この書類はその場ではもらえませんが、後で自宅に郵送で送られてきます。そしてこの書類に書いてある、Resale Numberは後で卸売業者から商品を購入するときに必要なので重要です。

County Government Office

看板

ビジネスの名前については、あなたがオープンしたいCounty(地区)で同じ名前がダブっていないか確認するために、政府機関に行く必要があります。

私達が考えていた名前は、「Rustic Design」でしたが、誰かがもう使っていたので「Rustic Design Imports」と変えました。

Tax Permitをもらうときに、どこのオフィスに行けばよいか聞いてみると教えてくれるはずです。

アメリカで起業するためのビジネスのロケーション

ロケーション.ロケーション.ロケーション

ロケーション

ビジネスをオープンする上で1番大事なことは、お店を構えるロケーションです。アメリカのビジネス用語で「ロケーション.ロケーション.ロケーション」とよく言われ、ロケーション選びを間違えたらビジネスには失敗すると言われます。

あなたのビジネスの種類によって、その地域の人のニーズを考えてロケーション選びをしましょう。

地主さんとの交渉

握手

ロケーションを決めたら、地主さんとの交渉が始まります。だいたい日本では地主さんの言う通りの値段ですが、アメリカでは必ず交渉をします。例えばリースの期間を長くすれば月々の賃貸料が安くなるなどです。

うちの場合は賃貸料が安くならなかった分、地主さん自身がお店の壁塗りや棚の設置を無料で手伝ってくれました。このように交渉事として、お店をオープンするのに必要な事柄を入れる方法もあります。

苦労話

閉店

私達が最初にお店をオープンしたのは、オースティンに近いハイウエイ沿いのドリッピングスプリングスという場所でした。周りにはたくさんの住宅が建ち並び、これからもどんどん家々が増えていく予定でした。

小さな商店街にある物件でしたが、賃貸料も約50坪の広さで月20万円とリーズナブルで、1年リースを地主さんと約束しました。そして私達がオープンしたのは、2008年の春。

ところがその数ヵ月後の夏、アメリカでも記録に残る大不況がやってきたのです。周りにこれから建つ予定だった家も、全てキャンセルとなり、お店は閑古鳥。誰1人来ることはありませんでした。

Websiteを作ったり、大きな看板に変えて宣伝したり頑張りましたが8ヵ月後、もう閉店するか、どこか違う場所に引っ越すかという決断を迫られたのです。

よりよいロケーションへ

ロケーション

2人で色々な場所を探し回った結果、小さな田舎町で観光地でもあるウインバリーを新しいロケーションに決めました。ウインバリーには1年も空いていた物件があり、地主さんがとても安い賃貸料で貸してくれたことが決め手でした。

そしてその後は1年リースをキャンセルする件でドリッピングスプリングスの地主さんと交渉を始めました。

夫と地主さんとの数回にわたる話し合いで、地主さんにある程度の現金と売れ残った家具10点を全部置いていくという結果でキャンセルができました。それだけ払っても、引っ越すことができたので幸いだったと言えます。

アメリカで起業するための卸売業者を探す

マーケットショー

都市

お店をオープンする上では、売る商品を確保するために卸売業者を探さなければなりません。

これはラスベガスで毎年行われるマーケットショーと呼ばれる行事で、家具や雑貨、インテリアからアパレルまでたくさんの種類の卸売業者が集まります

上記サイトから登録してマーケットショーに行き、家具やインテリア商品を見て回り気に入った業者を見つけたら買い付けしてくるわけです。

大体3日間ほどあり、見て回るショップは数えきれないほど。ビルがいくつもあってフロアーも何階もあり、ヘトヘトに疲れます。

ほとんどの場合は、卸売業者でランチやドリンク、水、そしてバッグなどは用意してあり無料なので、遠慮せず活用するようにしましょう。

業者ごとに重たいパンフレットを渡されるので、慣れている人はキャスター付きのスーツケースにそれらを入れて買い付けをします。

向こうからやってくる

握手

2年ほどは、このようなマーケットショーに出かけて卸売業者を見つける必要がありますが、後はお店をオープンしてしまえば、卸売業者の間で口コミが広まったり、あなたのビジネスの看板を見つけたりして相手の方から、商品の売り込みにやってきます

その地域で知られるようになれば、卸売業者の方があなたのお店に商品を置いて欲しいために、様々な新商品や違うアイデアなどを提供してくるようになります。

アメリカで起業時の宣伝費

フェイスブックの活用

看板

現在はお店やビジネスをオープンしたら、まずWebsiteを作ると思います。その他には、フェイスブックやインスタグラムなど今は便利な方法があるので、上手に活用して宣伝費を少なくしましょう。

私達と同時期にお隣りのスペースで、ブティックをたった1人でオープンした中年女性の方がいました。

その女性はフェイスブックの宣伝と、自分の子供が通う学校のママ達にビジネスカードを渡すという行動だけを繰り返して、町では1番ポピュラーなブティックになりました。

地元のビジネスの協力

道路

私達がお店をオープンしてからは、私がギフトや自分の洋服を買うときは必ずお隣りのブティックから購入するようにしたので、すぐにそこのオーナーとはお友達になりました。

まずは地元のビジネスオーナーにあなたのお店を知ってもらうために、自分から出かけていってそこから品物を買いましょう。その際、自分のお店のビジネスカードを渡し、挨拶して帰るようにしましょう。

そうすれば他のお店に来たお客様が「家具を探してるんだけど、どこが良い?」という話になったときに、あなたのお店を紹介してくれるようになります。

こういう地元のビジネス同士の助け合いはとても大きなものなので、ご近所付き合いは大事にしましょう。

アメリカで起業したときの電話対応

電話

私のように中年でアメリカに渡ってきた者には、英語に慣れるのに長い年月がかかります。普通の会話はできるとしても、医学用語やニュースの難しい言葉はいまだに分かりません。

電話対応もそうです。相手と面と向かってしゃべっている英語は分かっても、なぜか電話では理解できないことが多いのです。それもアクセントの強いテキサス州では、時々アメリカ人の夫でさえ理解できないこともあるくらいです。

この解決法は慣れしかありません。相手の見えない電話での英語に慣れるために、いつもは直接会って会話をするお友達や夫とも、わざと電話をかけ合いおしゃべりしました。

そうやって何度も繰り返して、電話越しに英語を聞いていると少しずつ慣れてくるのです。もしあなたも電話対応は苦手というのなら、慣れるまで何度も繰り返し電話でのおしゃべりを練習しましょう。

まとめ

今回はアメリカで起業する方法と、苦労話や解決法などをお話ししてきました。

ちなみにウインバリーに引っ越してきてからは、地主さんの協力でお店の大きさが約70坪で月15万円と安い賃貸料で済んだことや、地元のビジネスオーナーからの協力などもあり、1度は閉鎖しようと思ったお店も9年間にわたり成功を収めることができました。

私は中年、夫はシニアの年代で無謀とも言われたビジネスでしたが、私達には貴重な経験となり、とても充実した9年間となりました。

これからアメリカでビジネスを起こしたいと考えている人も、夢に向かってあきらめずに突き進んでいってください!

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