日本では至るところに設置してあるのが当たり前、治安の良い国の象徴の1つとも言えるのが自動販売機だと思います。日本は世界一治安の良い国だからこそ自販機が普及しているとも言われていました。
ここ中国でも銀行のATMが根こそぎ持っていかれるなどの事件もよくあり、自販機を道端に設置しようものなら現金を放置しているようなものとよく揶揄されていたものです。
しかし、このように決して治安の良いイメージはないここ中国でもなぜかここ最近になって自動販売機の設置が急速に増えて来ています。一体どうしてなのでしょうか?
今回は中国の自動販売機についてご紹介します。
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中国の自動販売機事情(スタンダード編)
自動販売機を一番身近によく見かけるようになったのは地下鉄の駅です。写真のように「自助驿站」セルフサービスステーションが多く設置されています。
飲料やスナック菓子などの食べ物だけでなく、証明写真などもあります。
日本でよく見かけるような飲料系タイプ。
海外でよく見かけるものなど色んなタイプがあります。
BANDAIさんのガシャポンもよく見かけます。
「代币 x 3」ということで30元(≒450円)で安くはないですが、中国ではすごく人気です。
ここは大型商業施設ですが、ガシャポンも、ここまでズラーッと並んでいれば爽快ですね!
最近自販機が増えてきた理由
その1)治安の向上
まずはやはり経済発展などに伴い、特に沿岸部では治安もかなり良くなっているイメージがあります。
地下鉄や商業施設などはまさにそうですが、夜も明るく人目につきやすいところが増えたため、設置時の安全性も向上してきました。
さらに今や中国では至るところに防犯カメラが設置されていると言われていますので、そんなことも関係していると思います。
その2)スマホによる決済
これも結局は治安にも関連してくるんですが、やはり一番の理由は決済方法だと思います。
今までは企業側も偽札や偽コインに悩まされていた経緯があり、自販機運営はリスクが大きかったんです。
また、利用者側も使いたくても使えないという状況が多発していました。中国に来られたことがある方はよくお分かりかと思いますが、とにかくお札がシワクチャで汚いものが非常に多いです。
中には少し破けているものもよくあります。そんなお札はそもそも自販機に入らないんです。
筆者も喉が渇いた時に限って、財布の中にはシワクチャなお札しかない、っていう経験が何度かあります。
しかし今や中国では外出するのにもスマホさえあれば、財布を持たずにいつでもどこでも支払いができます。この分野では中国は日本よりも2歩も3歩も先を行っており、圧倒的に便利です。
自販機も同様、新しい自販機にもほとんど「支付宝」や「微信支付」「銀聯決済」など電子マネーでの決済となっており、逆に電子マネー決済のみで、現金での支払いはできないものが増えてきています。
このように電子決済だと、治安、偽札、自販機に入らない汚いお札などの問題をクリアすることができますもんね。
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中国の自動販売機事情(面白編)
これ、一体何の自販機だと思いますか?
なんと生絞りオレンジジュースの自販機なんです!上にでっかくOrange Juiceって書いてあります。
外観はオシャレで遠くからでも目を引きます。
自動販売機の中にコップが準備されています。
その横には数段になって、たくさんのオレンジが並んでいます。
オーダーが入ると、ここからオレンジが絞る行程に移行します。残念ながら、絞るところは見えません。
よく街中でリアカー引いたおじさんがその場でザクロを絞ったジュースを販売していますが、衛生面が心配で、かつぬる〜い常温のものでガッカリし、1度試しに買ったきりです。
では、この生オレンジ絞りの場合、自販機ですから冷たいものが出てくると思われますが、衛生面はやはり心配ですね。
たまにメンテナンスの人が来ている光景を見かけますが、まだ試す勇気がありません。飲んだ感想までは伝えられずにすいません。
中国の自動販売機、試しに使ってみよう(試供品)
その代わりと言ってはなんですが、こんな自販機もありますから、試しに使ってみますね。
この自販機はサンプル(試供品)を配りたい企業が利用する自販機「有試吗」です。日本でよく見かける繁華街での手配りではなく、地下鉄などに設置されている自販機を使ってみたい人が自分で取るスタイルです。
今回は「CLEAR清揚」というシャンプーの試供品を試してみたいと思います。
まずは自販機横のディスプレーに表示されているQRコードをスマホでスキャンし、
微信の同サイトをフォロー
↓
携帯番号を入力(顧客情報も一挙に取得)
↓
SMSにて引き換えコード(6桁の数字)が送られてきます。
↓
引き換えコードを自販機のディスプレーに入力
↓
サンプル品を入手
といった流れです。
今回はシャンプーでしたが、以前はキッコーマンの醤油が入っているのを見たことがあります。その時もちょっと不安で使えませんでした。
まとめ
今回ご紹介したように、スマホ更には「支付宝」などによる電子決済アプリの登場で、治安や偽札などによる問題などが一気に軽減された結果、中国でも自販機が急速に広まってきています。
本当に中国は変化が激しくて面白い国ですね!
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