海外生活が長くなって気づいた!海外での生活で受けた10の影響

現地化 ライフスタイル

海外での暮らしに慣れてくると、自分でも意識していない中で物事の考え方や捉え方、あるいは自分の性格などに変化が生まれてくることがあります。

よくテレビなどで日本滞在歴の長い外国人が、自国に帰っても無意識にエレベーターの片側を空けていたり、お辞儀をするようになっていたりといったエピソードを紹介することがありますよね。

そのように、異国に長く住んでいると自分でも気付かないうちにその国の文化に染まっていることがあるのです。

そのため、海外での滞在時間が長い人が日本に帰ってきたとき、日本の文化はこんなふうだったかと驚いてしまうこともあるようです。

では、海外暮らしの長い日本人には、一体どのような変化が生じてくるのでしょうか。実際に海外生活を長く送っている日本人の「その国の影響を受けて変わってしまったこと」で多かった意見を紹介していきます。

もしかすると、これを読んでいるあなたもこのように変わっていくかもしれません。

服装に無頓着になる(あまり気にしなくなる)

服装

海外に暮らしている日本人の多くが、「ファッションに対していい加減になった」と感じているようです。

すっぴんで外に出かけても気にならなくなったり、シャツにジーパンというラフなスタイルが当たり前のようになったりしているようです。

場合によっては、職場にもTシャツに短パンにビーチサンダルという格好で行くこともあるのだとか。たしかに、海外のドラマなどを見ているとTシャツやハーフパンツ姿で仕事をしている職場もよく見かけます。

また、日本にいるときはブランド物の服や小物を好んで選んでいたのに、海外に住むようになってからは全く興味がなくなったという意見もありました。

もちろん、どの国へ行ったのかよって違いはあると思いますが、総じてファッションに対する意識に変化が出てくるようです。

筆者が住んでいる中国では、赤やピンクなど鮮やかな色を好んで着ている人を多く見かけます。

その影響なのか、以前はモノトーンの地味な色彩の服が好きだったのに、今では明るい色の服が徐々に増えています。日本人の友だちからも、顔色が明るく見えると好評なので、良い影響といえるでしょう。

ドット柄のシャツにボーダーのスカート、チェックのコートを合わせていたりするネイティブもたくさん見かけ、当初はびっくりしましたが、今では何も感じなくなっています(筆者にはレベルが高すぎて、真似はしませんが)。

時間感覚がルーズになった

時間感覚

日本人は時間に正確な人種であるとよくいわれています。電車の到着がほんの数分遅れるだけでアナウンスを流して謝罪する光景は、海外人から見ると信じられないことのようです。

海外で生活していると、そうした時間への正確性といった部分がとてもルーズになっていきます。物事がスケジュール通りに進んでいくことの方が珍しく、多少の時間の遅れには寛容になっていくようです。

海外の方は歩くスピードもゆっくりで、待ち合わせ時間を決めても「大体このくらいの時間に会おう」というくらいの大雑把な感覚であるため、相手が遅れてイライラすることもないのです。

時間に正確な日本人であっても、海外で暮らしているうちにそうした生活に徐々に慣れていってしまうそうです。

以前、スコットランド人の友人がディナーに誘ってくれた時に、「19時に来てね」と言われたことがありました。

約束の時間ぴったりに家に着くと、まだまだ準備の真っ最中。結局、1時間ほどおしゃべりしたりお酒を飲みながら料理の出来上がるのを待つことになりました。

その時に彼らが教えてくれたのは、彼らの文化では指定された時間の10~30分程度遅れていくのが一般的だということ。日本では時間ぴったりに行かないと失礼に当たるので、それを聞いてびっくりした記憶があります。

それ以降、彼らが日本人を食事に招いてくれる時は、「19時に来てね。とか言いつつ、19時半位に来てね」と言ってくれるようになりました。

不便な生活に慣れる

日本ではたいていの人が自分の車を持ちどこに行くにも車で行けますし、交通機関も発達しているので、移動にそれほどの不便は感じません。

しかし海外で暮らす日本人は、駐在員など一部の方を除き、主な交通手段がバイクや公共交通機関である人が少なくありません。前述したとおり、時間通りにバスや電車が来るとは限りませんし、家から駅までの距離が結構離れていることも。日本にいる頃に比べ、格段に歩く距離は多くなります。

私も海外に移ったばかりの頃は、雨の中、重い買い物袋を持って満員のバスに乗るのがストレスでたまりませんでしたが、しばらくするとこんなものかと受け入れ、日本と比べて不便と感じることは少なくなりました。

また、日本ではあまり考えられませんが、海外ではタクシーの乗車を拒否されることも珍しくありません。

お昼休みの前やシフトの替わる前は特にそうです。大きな荷物(といっても普通サイズのトランクですが)を持っていると、積むのが面倒だと拒否されることも。あまりに距離が近すぎても嫌がられることがあります。

ただこれも、こんなものかと諦めがつくと、特に気にならなくなります。

この他、家具や家電がよく壊れます。本当に、よく壊れます。アフターサービスがあるからとあてにしていると、いろいろな理由をつけて「これは保証対象外です」と突き返されることがよくあります。

修理を頼んでも、待てど暮らせどやってこないということも度々です。そのため、代用できるものは別の物で代用したり、必要ないものは買わないようになるので、最低限のもので生活していく術を学ぶことができます。

今、日本では「ミニマリスト」というライフスタイルが注目されているようですが、それを知った東南アジア在住の友人は「海外で生活している日本人は、ずっと前からミニマリストのような人が多い」と聞いて、妙に納得したことがあります。

仕事と休みの切り替えができるようになった

休み

海外で働いている人からは、平日と休みの日をキッチリ分けて考えられるようになったという話がよく聞かれます。

日本では平日に終わらなかった仕事を家に持ち帰り、土日を使って仕上げることも珍しくありません。

しかし、海外では平日と週末は完全に切り離して考えるため、休日をリラックスして家族や自分のための時間として使うことが当たり前になっているのです。

仕事をするときは仕事に打ち込み、休みの日は思いっきり休日を満喫するのは当たり前のこと。明日やればいい仕事は明日に回して、残業なんてほとんどしないという人もいます。

1日あたりの労働時間も日本に比べて格段に少ない国が多くなっています。

国によっては昼休みが数時間もあって一度家に帰って家族とのんびり昼食を食べたり、働くのは1日のうち3時間だけで残りの時間はおしゃべりをしているだけということもあるのだそうです。

労働時間が長くて残業や休日出勤が当たり前のように存在する日本とは、仕事に対する環境も考え方も大きく異なるのです。

店員の失敗に寛容になった

失敗

店に買い物へ行ったときなど、そこで働く店員さんが何かのミスをしてもなんとも思わなくなったという意見も多く見られます。

日本ではお客様は神様で、失礼なことをしてはならないという考え方が広く染み付いています。

しかし、海外の多くの国では店員と客は対等な立場。店員も人間ですから、ミスをするのも仕方ないという意識があるのです。

店員側の立場でも、日本人ほど客に対して失礼なことをしてはいけないという考えがありません。たとえば、レストランで注文した料理とは違うものが運ばれてきても「ああ、またか」と思えてしまうくらい、店員のミスに遭遇しやすいのです。

多くの国がこのような状況であるため、店員の接客の質に対して気にするようなことはなくなり、文句を言ったりクレームを入れたりといったこともなくなっていくのです。

休日はお店が閉まっていることに慣れた

休み

日本ではコンビニが24時間開いているのが当たり前で、むしろ24時間営業ではないコンビニを見つけるとビックリしてしまうほどです。

デパートも年中無休で営業しているところが多く、元日にも休まないところが増えています。

しかし、海外では国や地域にもよりますが、年中無休の24時間営業というものが存在しないところも多くあります。

日本企業が多く進出しているアジアや、スーパーは24時間営業が当たり前になっているアメリカではそうでもありませんが、ヨーロッパでは休日にはほとんどのお店が閉められているのです。

多かれ少なかれ太る

太る

海外に住むと、とにかく太るという意見が多いです。その理由は、やはり日本食を食べなくなったこと。カロリーが少なく健康的であるといわれている日本食を食べる機会が大幅に減ることで、どんどん太っていくのです。

そして、そのように太ってもあまり気にならないという意見も多くありました。

なぜなら、周りの人もみんな太っているからです。特に、肥満大国と言われるアメリカに住む人にはその傾向が顕著になっているようです。

線の細い人が多い日本にいると体重の増減は気になるところですが、大柄で恰幅のいい人が多いアメリカではそんなことにこだわらなくなるのです。とはいえ、海外での暮らしを健康的に送るためにも、食生活には気をつけましょう。

言動が現地の人に似ていく

現地化

海外での暮らしに慣れてくると、細かい仕草などが現地の人に似てくるという意見もあります。

たとえば、ちょっとしたあいさつなどについシャカサインを使ってしまうという話もありました。シャカサインとは主にハワイで使われる仕草で、親指と小指を立ててシャカシャカと振るサインのこと。

「ありがとう」や「バイバイ」などのちょっとしたあいさつ代わりに使われるこの仕草を、知らず知らずのうちに使ってしまうようになるというのです。

他にも、人と話をしているときのリアクションがオーバーになっていったり、ちょっとした独り言が英語になったり(足の指をタンスの角にぶつけて「ouch!」と口をついて出たり、「哎呀」と口走ったり)といったこともあるようです。

普段あまり意識せずに行っている仕草やリアクションは、自分でも気付かないところで現地の文化に染まっていくのでしょう。海外で長く暮らしているうちに、あなたも同じようにこうした変化をしていくのかもしれません。

言動がストレートになる

住んでいる国や地域にもよるかもしれませんが、海外では自分の意見をストレートに主張するのが一般的です。そのような文化で生活するためには、「それは違うと思う」「私はこう思う」とはっきり主張することが必要なのです。

初めのうち言語があまり話せない状態では遠回しの表現がなかなか難しく、どうしても直接的に発言せざるを得ない場合もあります。

そのうち日本語を話すときにも、外国語を話すときの思考パターンや癖が抜けず、ストレートに発言して周りの日本人をびっくりさせてしまったと思うことも。

また、話すときの声のボリュームが大きくなったという人もいます。特に、アジアや東南アジアで生活している日本人に多いようです。

それらの国では周りの発する生活音も大きいですし、みんなが声を張り上げて会話しているので、どうしてもそれにつられ自分の声も大きくなってしまうようです。

久しぶりに日本に帰ると、電車やバスの中で大きな声で会話している人がおらず、静かなことにびっくりします。

他の人と違っていても恐くない

海外では多民族国家の国が多く、いろいろな人種、文化、宗教の人々が一緒に生活しています。

それぞれに違いがありますが、その違いをマイナスにとらえたり、どれかスタンダードなものに合わせないとという考え方はあまりありません。それぞれの違いを個々のアイデンティティーとして受け入れ、尊重しているのです。

そのような環境にいると、個人間の小さな違いは気にならなくなりますし、自分とは違う考え方も排除せず受け入れられるようになります。日本は単一民族国家であるからか、他の人と違うことをすることを極端に恐れる傾向があります。

そのため、海外生活が長い日本人は、右向け右の傾向が強い日本での生活を窮屈に感じることもあるようです。どの文化にも良いところがたくさんあるもの。それぞれの文化から良いところを吸収し、オリジナルな自分を形作っていけるのが海外生活の利点かもしれません。

まとめ

海外での生活が長くなってくると、意外に現地の生活が体に染み付いてくるようです。もし、あなたの海外生活が長くなれば、日本よりも海外現地での生活の方が合ってくるかもしれません。

海外生活で自分がどのように変わっていくのか楽しみですよね!

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