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資格がなければ生き残れない?韓国の熾烈な就職事情

韓国

ここ最近の韓国は不景気で、経済に関しては明るいニュースがとても少なくなっています。特に、若者の就職事情は深刻な社会問題の一つに数えられるようになり、大学を卒業しても就職できない学生が年々、増加傾向にあるようです。

今回は、そんな韓国の就職事情について紹介してみます。

韓国は空前絶後の就職難

仕事

韓国統計庁によると、2015年の失業率は4.6%で、他の先進国に比べると、そこまで悪い数値ではありません。ところが、若年層(15〜29歳)に限ってみると、失業率は10%になります。

昨年には就職準備生を含む失業者が450万人を超え、今後さらに悪化することが予測されています。なぜこれほどまでに就職するのが難しくなったのでしょうか。

よく言われる理由の一つが、大企業と中小企業の賃金格差です。韓国はサムスンや現代といった財閥と呼ばれる大企業に比べると、中小企業でもらえる給料はかなり下がります。そのため、就職を準備している学生は、何としても大企業に入ろうとするため、自然と競争率が激しくなり、2-3年経っても就職先が決まらない就活浪人が増えているのです。

こうした若者の就職難を反映してか、様々な造語がネット上で現れるようになりました。

ヘル朝鮮

去年から急激に広まったネットスラング。ヘル(地獄)と朝鮮を組み合わせた造語で、生きづらい自国の社会状況を嘲る言葉として定着しました。

スプーン階級論

親の資産で金、銀、銅色のスプーンに分け、親の職業や資産の有無によって人生が決められるという階級論。最下層は泥のスプーンと呼ばれ、本人の努力だけではどうにもならない韓国社会を揶揄する言葉として使われています。

三放世代

就職難や経済的な事情で、恋愛、結婚、出産を放棄した若者世代を指す言葉。さらに、人間関係、マイホーム、夢、就職を諦めた「七放世代」という言葉も見られるようになりました。

韓国の就活生に人気の資格

こうした就職難の時代にあって韓国人の大学生が最も力を入れているのが資格の取得です。韓国では俗に「スペック」とも呼ばれていますが、在学中にボランティアをしたり、休学して語学研修に行ったりする学生が目立ちます。

ほとんどの大学生が勉強しているのがTOEICです。韓国の会社は、採用条件に「TOEICスコア〇〇点以上」と書かれていることが多く、在学中になるべく高いスコアを得るため、TOEICの勉強をしているのです。

夏休みや冬休みになると、英語塾のTOEICコースが開講し、早朝から通っている学生の姿をよく見かけます。カフェに入ると、英語の教材を開いている人や、パソコンやタブレットでオンライン講座を受講している人もいて、あまり日本と変わらなくなりました。

TOEIC以外の資格としては、ワードやエクセルなどパソコン関連の資格も人気です。あと、近年ブームになりつつあるのが、韓国語教師の資格です。韓国語を学ぶ外国人が増えたこともあり、需要が増えているそうです。

その他の資格は、業種によって分かれますが、一般的に韓国の就職活動で大事だとされているのは、語学関連の資格で間違いなさそうです。ただ最近では、TOEIC800-900点台の高スコア保有者もゴロゴロいるので、TOEICの点数だけでは差別化が難しくなりました。

会社側もTOEICのスコアだけではなく、実際に英語が話せるのかどうかを判断するために、英語面接を設ける会社も増えています。TOEICのスコアが高くても、肝心の英語がしゃべられない人がいますよね。

TOEICのスコアだけでは通用しなくなり、海外に語学研修に行く学生も増え始めました。そこで注目されたのがフィリピンへの英語留学です。

そうだ。フィリピンに行こう。

フィリピン

欧米ではなく、なぜ東南アジアのフィリピンで留学するのかと疑問に思われるかもしれません。ご存知の通り、フィリピンでは英語が公用語として使われていますが、フィリピン留学を目指すのには様々な理由が存在します。

学費・物価が安い

まず、留学費用が欧米に比べて安いです。授業料、寮費、ご飯代で1ヶ月にかかる費用はレートによって変化しますが、大体10万円が相場と言われています。ちなみに、フィリピン留学では、語学学校の敷地内にある寮生活が基本で、朝昼夜の三食付きだそうです。

また物価も安いので、欧米留学のように生活費で悩む心配もあまりないようです。土日以外は学内にこもって勉強する学生が多いので、その分節約できるのだとか。あと寮の食事も韓国料理の学校が多いというのもポイントです。

後述するように、フィリピンには韓国資本の語学学校が多いせいか、全体的に辛い料理が多く、韓国人学生にとっては食事のストレスが少ないのだとか。(辛いものが苦手な人にとっては逆につらいと思いますが・・)

韓国人の気質に合っている

韓国資本の語学学校の数が多いことも理由に挙げられます。つまり、韓国人が経営している語学学校が多く、韓国にも学校の事務所が設けられていて、そこで提携エージェントを通じて、留学生を集めているようです。

この影響はカリキュラムにも及んでいて、フィリピンの語学学校のコース名には「スパルタ」と呼ばれる名前からして怖そうなコースが存在します。

平日は外出禁止、1日7時間の授業、2-3時間の強制自習タイム、毎日単語テスト実施などを特徴としているようですが、どこか韓国の高校と似ている面があるんですよね。。

余談ですが、韓国の高校生はお弁当を2つ持って行く人がいます。韓国には「夜間自律学習時間」という制度があり、学校によって違いはありますが、夕方から夜9時-10時まで教室で自習しなければなりません。

塾など他の用事がない限り、学校の外には出られず、夜遅くに下校する学生がほとんどです。

つまり、スパルタコースというのは、韓国人にしてみれば効果実証済みの?学習コースなのでしょうか。ともあれ、短期間で英語力が向上できると評判で、韓国人留学生の多くがスパルタコースに入って勉強するそうです。

マンツーマン授業が多い

フィリピン留学で一番人気なのがマンツーマンでの授業です。狭い個室の中で先生と1対1で英語の学習ができるのがフィリピン留学の特徴です。

各学校のカリキュラムによって違いはありますが、大体3-4時間のマンツーマン授業をした後、2-3時間のグループレッスンという形をとる学校が多いようです。

マンツーマン授業のよい点は、英語で話す機会が多くなるのはもちろん、各自の希望に沿った授業が受けられること。TOEIC対策や英語での模擬面接、ビジネス英語などの指導が受けられるというのは、なかなか魅力的ですよね。

このように英語熱の高い韓国ですが、そんな英語と並んで人気のあるのが公務員試験です。

韓国の公務員の競争率は〇〇%

日本にも公務員予備校がありますが、韓国でも国家試験のための予備校が乱立しています。長引く不景気も影響してか、安定した職業である公務員を目指す若者は年々、増加しています。

韓国統計庁によると、昨年実施された公務員9級試験(日本の国家3種公務員試験に該当)は、全国で4,120人の募集に対し、164,133人が受験し、46.4倍の競争率を記録したそうです。ちなみに志願者数は22万人を超え、歴代最多を記録しました。

募集単位別にみると、倍率が200倍や400倍を超えた試験もあり、現代版科挙と言っても過言ではなくなってきています。

決して給料が高いわけではないのですが、定年まで働くことができ、解雇の心配がない公務員は、現代韓国の若者にとって、それだけ魅力的に映るのかもしれません。

私の友人の中にも、公務員試験を準備している子がいました。試験が終わった後に会ったのですが、毎日予備校に通い、試験日まで誰とも会わなかったそうです。

コシウォン

 

彼が生活していたのは「コシウォン」と呼ばれる狭い部屋で、元々は公務員や司法試験を準備するための勉強部屋でした。

部屋の中には机とベットとテレビがあります。トイレとシャワーは共用で、台所で自炊することはできます。コシウォンにもよりますが、ご飯とキムチ、ラーメン、コーヒーなどは無料提供のところが多いと思います。

ワンルームに比べると、家賃は安いのですが、写真で見る以上に狭いです。地方出身の学生は、ソウルの予備校に通いながら、コシウォンで生活している学生が多いと聞きますが、私だったら試験勉強を途中で諦めている気がします。。

まとめ

いかがでしたか。

どこの国にも雇用の問題は多少なりとも存在しますが、その中でも韓国はかなり厳しい状況に置かれていると言えます。中には国内での就職を諦め、カナダやオーストラリア、日本での就職を目指す若者も増えています。

昨今の韓国政治情勢の不安定化にともない、政治家に対する怒りの声も日増しに強くなっています。こうした若者の声を意識し、税金バラマキ公約を掲げる大統領候補も出ていますが、大衆迎合主義に陥ることを個人的には危惧しています。

ともあれ、政治・経済ともに早急に安定し、現在の就職事情が少しでもよい方向に行けばと思います。

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Josiahライター

投稿者プロフィール

2012年から大学院で留学し、現在はソウルの日本語学校で講師として働きつつ、ライター活動を行う

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