香港はスマートフォン普及率が87%と高く、フリーWi-Fiスポットが充実しているので、町中で容易にインターネットに接続することができます。フリーWi-Fiは、主に地下鉄の駅、コンビニやカフェ、ファーストフード店などで使えます。
しかし、Wi-Fiの利用可能時間が設定されている等の制限もあるので、香港に中長期滞在するのであれば、現地の携帯キャリアのサービスを利用した方が便利です。
香港のキャリアには、プリペイドSIMも月額契約も、どちらのサービスも豊富にあります。町の露店や商業ビルには格安の携帯関連商品が溢れています。
今回は、香港で携帯電話を使う方法についてご紹介します。※1HKD=約14.09円
香港で使うSIMフリーのスマートフォンを準備
日本はDocomoやau等の大手キャリアからスマートフォン本体も購入するスタイルが主流で、キャリアによってSIMロックがかけられ他のキャリアに変更しにくいシステムになっています。
最近は日本も格安スマホが台頭し大手キャリアの独占体制から自由化がされてきましたが、香港ほど自由ではありません。
香港は、SIMフリーのスマートフォンが基本です。好きなキャリアを選び、変えたくなったらSIMカードを差し替えて気軽に変更することができます。
香港で携帯を使うときには、まずSIMフリーのスマートフォンを準備しましょう。準備の仕方は、香港でスマートフォンを購入するか、日本で使っていたスマートフォン本体のSIMロックを解除して使うかです。
香港で売られているスマートフォン本体は基本的にSIMフリーのものです。
香港でスマートフォンを購入する
一番スムーズなのは、香港の各キャリアのお店でスマートフォン本体を購入する方法です。香港の場合、SIMフリーのものがキャリアの店舗で売られており、そのキャリアに合ったモデルが用意されています。
FortressやBroadoway等の家電量販店でも、スマートフォンの正規品を割引価格で購入することができます。割引率は各店によって違うので、いろいろ見てから決めると良いかもしれません。
デュアルシムのスマホも多数
また、香港では日本ではまだあまり馴染みのないデュアルシムのスマートフォンがたくさん売られています。デュアルシムはSIMカードを2枚差すことができるスマートフォンです。
たとえば中国のSIMと香港のSIMを両方差すと、両方の電話を国際電話扱いにせずに使うことができ、利用料金を安くすることができます。日本とは違い地続きの隣国を行き来することが多い海外では、とても便利なものになっています。
日本で使っているスマホ本体のSIMロックを解除して使う
日本でDocomo、au、ソフトバンクのキャリアで購入したスマートフォンを香港でも使う場合、SIMの解除が必要になります。SIMの解除方法は各キャリアのHPから確認できます。
購入後半年が経過していれば、一定の手数料がかかりますが解除することができます。キャリアによっては解除できるモデルや方法に制限がある場合があるので、詳細は各キャリアのHPを確認してくさい。
たとえばauのiPhoneの場合、2015年5月以前に発売されたモデルはSIM解除できません(iphone5以前のモデルはSIM解除不可)。日本で使っているスマートフォンがすでにSIMフリーのものであれば、もちろんそのまま使えます。
ただ、日本のスマートフォンは日本の環境に合わせて作られているため、SIMを解除しても香港の周波数と合わず使えなかったり、使えても速度が遅かったりということがまれにあります。その場合は、香港でスマートフォンを買う必要があります。
プリペイドSIMか月額契約かを選ぶ
香港には、「Smatone」「3HK」「香港移動通信」「中国移動香港」の4つの大手キャリアがあります。それぞれ支払形態によって、プリペイドSIMか月額契約のサービスがあります。
短期滞在に便利なプリペイドSIM
プリペイドSIMは、一定の期間や容量の分だけ支払うことができる、前払いのSIMカードのことです。1カ月のプリペイドSIMなら1カ月経つと使えなくなり、3GBの容量なら3GB使うと使えなくなります。
使い切りのタイプと、使い切った後もチャージして使えるタイプがあります。また、データ通信のみのものと通話もできるものがあります。期間や容量ごとにさまざまな種類のプリペイドSIMが各キャリアから発売されています。
空港はもちろん、町中のコンビニや家電量販店、露店等で簡単に買うことができます。手続きや身分証明もいりません。買ってすぐに使えます。旅行や短期滞在の場合にとても適しています。
深水埗(シャムスイポー)で格安プリペイドSIMを手に入れよう
空港でも各キャリアの店舗でもコンビニでも手軽に買えるプリペイドSIMですが、定価料金になります。ただ、香港の秋葉原といわれる深水埗(シャムスイポー)にはたくさんのSIMカードの露店が出ていて、格安で買うことができます。
香港は最もSIMカードが買いやすい場所といわれており、この深水埗には香港内で使用するためのSIMの他、海外旅行や出張に使える海外のプリペイドSIMを求めにたくさんの人が集まってきます。
SIMの格安露店が集まっている一帯は、MTR(地下鉄)深水埗駅の出口AかCを出たあたりです。
中長期滞在なら月額プラン
香港に長く滞在する場合、プリペイドSIMだと毎回チャージするのが面倒な上、割高になることもあります。中長期滞在することが決まっているのであれば、月額契約のプランを選ぶとよいでしょう。
日本と同様、各キャリアごとにいろいろなプランがあり、どのキャリアもその時々でさまざまなプロモーションをしています。そのため金額は一概にはいえませんが、参考までにキャリアごとのプラン料金を以下に少しご紹介します。
SmarTone
SmarToneは香港の携帯電話会社です。日本語のホットラインがあります。筆者はここで契約をしましたが、速度や使い勝手に問題はありませんでした。
プラン参考:iPhone、6GB 12カ月契約/月々316HKD(約4,500円)
3HK(Hutchison)
3HKは、「3」のブランド名で、広くアジア・中東・アフリカで通信事業を行っている香港の会社です。3HKにはジャパンデスクがあり、日本語で契約等のサポートが受けられます。
プラン参考:iPhone、6GB12カ月契約/月々258HKD(約3,600円)
香港移動通信(CSL)
香港の大手電機通信事業者の一つで、香港のインターネット通信会社PCCWの傘下に入っているキャリアです。
プラン参考:6GB、24カ月契約/月々298HKD(約4,100円)
中国移動香港(China mobileHK)
中華人民共和国の通信事業者で、携帯電話契約者数は世界最大です。
日本のauのスマートフォンだとこちらのSIMは合わないことがあるようです。
プラン参考:6GB 12カ月契約/月々418HKD(約5,800円)
月額プランの場合のキャリアの選び方と注意点
各キャリアの良し悪しは、使う人の目的や持っている端末によって変わります。突出して人気のあるキャリアというのは特になく、筆者のまわりでもSmarToneの人もいれば3HKを利用している人もいます。
キャリアを決めるにはプランの金額だけにとらわれず、自身の状況や付帯サービスを総合して判断することをおすすめします。
以下に注意点を挙げます。
各キャリアの店舗は日本と同様、町中にたくさんあるので、注意点を確認しながらいくつかのお店をまわってみてくださいね。
契約に必要なものを確認する
契約のときに必要なものは、基本的に「香港ID」「クレジットカード」「住所証明」です。
「香港ID」は、香港滞在日数が180日を超える居住者に取得を義務付けられている身分証明書です。
香港IDを持っていない場合は、店によっては所定の保証金を払えばパスポートで契約できます。IDができてから持っていくと、保証金は返してもらえるシステムです。
キャリアや店によってはパスポートでは契約できない場合もあるので、IDを持っていないのであれば、パスポートで契約が可能かどうかをしっかり確認する必要があります。
「住所証明」は、自身の住所氏名が記載された公共料金の請求書等で大丈夫です。
違約金がかからないよう、滞在予定に合ったプランを選ぶ
12カ月契約か24カ月契約のプランが多いです。途中で解約すると違約金を支払わなければなりません。自身の滞在期間に合うプランがあるかどうかの確認が必要です。
高層階でも問題なく繋がるか確認する
香港のマンションは高層が多いです。高層階すぎると電波が届かず繋がりにくい場合があります。エリアにキャリアの得意不得意があります。自身の居住階が高層階である場合、その高さでも繋がるか聞いてみることをおすすめします。
言葉に自信がない場合は日本語ホットラインがあると安心
香港の言語は英語か広東語です。何かトラブルがあったときには日本語対応サービスがあると安心です。
以上、契約における注意点です。もし、香港に来てすぐの状況であれば、まずはプリペイドSIMを使って様子を見てみるのもよいでしょう。
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スマホの聖地・先達廣場(センダツヒロバ)でスマホを購入できる
香港の旺角(モンコック)には、スマホの聖地と呼ばれる先達廣場というビルがあります。ここには転売品等、正規ルートを通さずに流通されたスマートフォン本体を格安で売る店がたくさん入っています。
最新モデルから型落ちモデル、新品から中古まで世界のメーカーの機種が揃っています。
ただ、メーカーの保証をきちんと受けられなかったり、付属品がなかったりすることがあるようです。購入は自己責任になるので慎重に。購入時には最低でも、電源が入るかどうかと付属品がきちんとあるかをチェックした方がよいでしょう。
家電量販店もあわせて見てみるのがおすすめ
かつては、スマートフォンを安く買うなら先達廣場といわれていました。しかし2015年の新しい条例により、家電量販店等の小売店でも販売価格が自由に決められるようになっため、今は一概に先達廣場が一番安いわけではありません。
安いスマートフォンを求めるのであれば、先達廣場、家電量販店の両方をまわってみるといいかもしれません。
スマートフォンの修理を請け負うお店も多くあり、格安で修理を依頼することができます。メーカーで修理を受けられなかった場合でも、ここの修理店では請け負ってくれることもあるようです。
先達廣場はかつての勢いはなくしていますが、今でもスマートフォン関連のお店がひしめいています。またスマホケースやアクセサリー類も安くたくさん売られているので、それらを見るだけでも楽しいです。一度行ってみるのも面白いでしょう。
- 名称: 先達廣場
- 住所: 83 Argyle St, Mong Kok, Hong Kong
- アクセス: MTR旺角駅 D2出口を出て亞皆老街(Argyle Street)を東に徒歩2分
まとめ
今や私たちの生活に欠かせないものになっている携帯電話。どこの国に行っても携帯から離れて暮すのは不安ですよね。
香港は携帯先進国です。怪しげなものから正規品まで、たくさんの携帯関連商品やサービスがあふれています。
香港に行ったらぜひ現地の携帯サービスを利用してみてください。利用を通じて必ず、香港以外でも活かせる、お得で便利な情報を手に入れられると思います。
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