私は日本本社から営業職で出向し、2012年から2016年の約5年間はインドネシアに駐在、2017年からはタイの現地小会社で働いています。
現在35歳、新卒で現在の会社(製造メーカー)に入社し、日本各地の営業所(東京本社、福岡、大阪)で営業職を経験した後、海外に赴任しました。
日本と海外のビジネススタイルには違うところがたくさんあります。ここでは、営業職という立場から4つの項目に分けてその違いをお話しします。
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東南アジアと日本の仕事比較1. 移動手段
インドネシアやタイと日本で決定的に違うのは移動手段です。
日本の場合は会社の車を自分で運転するか、バスや電車といった公共交通機関を利用しますが、インドネシアやタイでは運転手付きの車で移動します。
これは決して外国人が偉いという理由からではありません。
東南アジアの交通事情は日本と比べものにならないくらい悪いので、自分で運転すると事故を起こす可能性が高いのです。そのため、ほとんどの会社は運転手を用意しています。
運転手にも2種類あり、会社で雇っている場合とリース契約の場合があります。
働く時間が確保できる
日本で地方の営業所に勤務していたころは車で遠距離移動する際、片道2~3時間だと往復で4~6時間運転していました。一日に仕事をできる時間が運転によって削られてしまうため、残業が非常に多かったです。
こちらでも残業はありますが、自分で運転しないため車の中でパソコン作業や電話をすることができ、仕事の時間を確保できることがメリットです。また、車で仕事をする方が周りがうるさくなく非常にはかどります。
退社時間を1~2時間早めて車で仕事をしながら帰ることができ、とても効率がいいです。
東南アジアと日本の仕事比較2. ノルマに対する意識
営業職なので日本か海外かにかかわらず当然ノルマはありますが、私の場合は海外にいる方がノルマに対する意識が強いです。
というのも、日本にいたころは全国にある営業所の内の1つの営業所の所員にすぎなかったので、自分の上に所長がいて、統括営業所に部長、さらに本社に本部長がいます。自分の数字は会社全体のわずかにすぎないという意識でした。
しかし、インドネシアやタイでは営業責任者として赴任しており、個人目標プラス営業所員全ての数字を管理しています。
数字を達成するかしないかが直接会社の運営に直結し、報告相手も本社の役員なので、毎日・毎月・第一四半期すべての数字に敏感になります。
東南アジアと日本の仕事比較3. 契約の結び方
各社のやり方があるので一概に言うことはできませんが、私の会社の場合は日本と海外で決定的に違うことがありました。
日本は代理店契約
日本では代理店制度を採っており、製造メーカーである私の会社がユーザー様と直接契約することはほとんどなく、代理店を通じての販売です。
しかも、その販売は全国にある大きな一次代理店と呼ばれているところから、各都市に密着したニ次代理店を通じてユーザー様へという流れでした。つまり、私の会社→一次代理店→二次代理店→ユーザー様という形です。
これは昔から多くの製造メーカーが採用している手法で、メリットはお金の回収を確実に行えることと、人数が限られている製造業の営業担当者ではなく全国に人員が配置されている代理店に販売を任せられることです。
東南アジアでは直接契約
一方、海外では、現地子会社とユーザー様の直接契約がほとんどです。
代理店販売の際は、代理店と製造メーカーは一律で契約内容が決まっているので煩わしさはありませんが、ユーザー様と直接契約する場合は各社、支払い内容や提出書類等が違うので手続きが面倒なこともありました。
東南アジアと日本の仕事比較4. スピード感
海外の方が、仕事が決まるスピードは圧倒的に速いことが多いです。これも各社それぞれなので一概には言えませんが、一般的には2つの理由があると思います。
1つは、海外駐在員として派遣されているのは限られた人数の日本人であるため、決定権を持っている人が多いこと。
もう1つは、中小企業の現地子会社の場合、現地の社長と直接打ち合わせをすることが多いこと。その場で決定し、権限者のサインをもって内示となることが往々にしてあります。
日本はロスする時間が多い
日本だと、現場担当者との打ち合わせを行った後、上司に承認され注文書が発行されるまでにたくさんの部署の承認が必要だったり、ユーザー様から注文書が発行されても代理店を通しているのでそこで処理に時間がかかったりと、ロスする時間が多いです。
しかし、海外では、そのようなことは大手以外ではあまりないのでスピード感があります。
まとめ~大変な分、大きく成長できる
初めての海外赴任では、日本と仕事の仕方が違うことに戸惑うことがたくさんあります。それに加えて、海外では一人何役もやらなければいけないほど仕事量が多いです。
接するお客様も日本人だけとは限らず、現地の人ということもあるので、言葉の問題もあります。
最初はとても大変できついと感じることがありますが、私自身、東南アジアで働いて日本の何倍ものスピードで成長することができたと思っています。
必ず大きく成長することができる環境なので頑張ってくださいね。
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