海外で仕事をしていると、日本で働いていた時には当たり前だと思っていたことが当たり前ではなく、反対に思いもよらないことが常識とされているなど、考え方の違いを感じる場面に多く出くわします。
筆者もマレーシアで働く中で、仕事に対する姿勢の違いに戸惑いながら、職場における現地ルールを数多く学びました。
ここでは、マレーシアの人々の特徴と、実際に働いてみて実感した日本の職場との具体的な違いを紹介したいと思います。
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マレーシア人の特徴1:宗教や民族の違いを尊重
※クアラルンプール市内の人気スポットのひとつ、Bangsar Village(バングサ・ビレッジ)。近代的なショッピングセンターには中国歴の新年である旧正月の赤い飾り付けが施され、その奥にイスラム寺院のモスクが見えます。
マレーシアはマレー系、中華系、インド系の3つの主要民族を中心とした多民族国家です。
マレー系の中には先住民族も含まれており、他にユーラシアン(植民地時代にやってきたヨーロッパ人とのミックス)やプラナカン(15世紀にマレーシアに移住し、マレー系やヨーロッパ文化を取り入れた中華系子孫)など、多種多様なバックグラウンドを持った人々が集って暮らしています。
そのため、お互いの宗教や民族の違いを尊重し、譲歩し合う文化が根付いています。
信仰する宗教によって暦が違うため、人によって新年やお祭りなどのイベント時期がまちまちですが、各職場では休暇取得に伴うシフト調整や作業分担など、皆でフォローし合うのが常になっています。
仕事中も礼拝優先
イスラム教の人たちは1日に5回礼拝を行う必要があり、礼拝時間になると仕事を抜け出してSurau(スラウ)と呼ばれる礼拝室に行きます。
特に金曜日は安息日にあたるため、金曜礼拝は通常より長く行われ、Masjid(マスジド)やMosque(モスク)と呼ばれるイスラム寺院に出向く人もいます。
そのため、マレー系従業員の多い職場では、金曜日の午後はオフィスから人がごっそり抜けた状態になります。
断食期間中は要注意
また、断食の時期になると1ヶ月間、日の出から日没までは飲食を控えなければなりません。イスラム教に関わらず、宗派によってはキリスト教信者でもクリスマス前には断食を行います。
したがって、同僚に断食をしている人がいる場合、おやつを目の前で食べることや、デスクでランチを食べることを控えるなど、他宗教の人は自然と配慮しています。
マレーシア人の特徴2:非常におおらか
※イスラム教の経典コーランの一節をアラビア語で記したイスラム寺院の壁。
マレーシアの人々はとてもおおらかで、細かいことはさほど気にしません。また、何事にも前向きで物事を楽観的にとらえる人が多い印象もあります。
ポジティブさを象徴する言葉:ネバマイン
マレーシアにいてよく耳にする言葉、ネバマイン(英語の “Never mind” を略したスラング)は、そんなマレーシア人のポジティブさを象徴するもののひとつでしょう。
何かトラブルが起きたり、困った状況に直面したりしても、ひとまずネバマインと言われます。
日本人としては「気にするなと言われても気にするよ!」と思うのですが、このネバマインは「問題ないよ!」という意味で使われることが多く、“Don’t worry”とセットで使う人もいます。
失敗の反省は必要ない?
例えば、同僚が何か失敗をしてしまってもとりあえずネバマインで当人を落ち着かせ、みんなで助け合って何とか事態を収集してしまえば終わり、という流れが一般的です。
振り返りや再発防止策を練るという課程はあまり見受けられず、失敗したからと反省なんかしていると、逆に気にしすぎだと心配されてしまいます。
魔法の言葉:Inshallah(インシャアッラー)
マレー系の人々にはもう一つ、Inshallah(インシャアッラー)という魔法の言葉があります。イスラム圏ではよく聞く言葉で、アラビア語で「アッラーがお望みなら」、つまり「神のみぞ知る」という意味です。
準備が間に合うか、無事に仕事が完了するかなどと心配していると、隣で「インシャアッラー、大丈夫よ~」と言われ、「そんなものか……」と苦笑いした経験が何度もあります。
いろいろ気を揉むよりも、とにかくやってみれば神の導きによって全てが決まると考えることで、余計なところでストレスを感じないようにしているようにも見受けられます。
マレーシア人の特徴3:家族優先
※マレーシアの民族衣装、Baju Kebaya(バジュ・ケバヤ)のデザインされた器に、中国旧正月用のオレンジ。メッセージカードには国花のBunga Raya (ブンガラヤ:ハイビスカス)が描かれています。
マレーシア人はとにかく家族思いで、日常会話のなかでも “Family comes first.” (家族第一)というフレーズが頻繁に使われます。
家族のくくりも範囲が広く、親兄弟や子供、配偶者はもちろん、配偶者の親兄弟、叔父・叔母や甥・姪、いとこに至る親戚までをひとつのファミリーとしてとらえています。
誰かが困れば助け合い、お互いに支えることが当たり前になっているので、核家族世帯の多い日本の社会に比べて家族との関係が密な感じがします。
多少の公私混同はOK
特に高齢でない場合でも、親が風邪を引けば一緒に病院へ行き、兄弟が留学先から休暇で帰って来るからと親族総出で空港まで迎えに行き、その度に仕事を休んだり早退したりします。
職場に家族を連れてくることに対しても抵抗がなく、会社規定で特に禁止していなければ、学校の休暇中などは子供や幼い甥・姪を同伴して出勤するスタッフもいます。
筆者の会社で雇っている運転手たちも、自分の子供たちを助手席に座らせていることがよくあります。着任当初は驚きましたが、次第に名前と顔を覚え、数ヶ月後にはどの子が誰の子かわかるようになりました。
日本人の上司いわく、あまり厳しくするとすぐに辞めてしまうので、業務に支障がない限りは許容範囲としているそうです。
楽しさも困難もみんなで分かち合う
プライベートでも仲良くなるとすぐに家族を紹介され、仲間同士の食事や旅行に親や兄弟姉妹が同伴しても違和感がないのがマレーシアです。
週末に友人とランチをする予定でいて、約束の場所に行くと友人の兄弟とその友達も合流し、大勢で賑やかに食事をするといったことがよくあります。
逆にこちらが困った時は、友人の兄弟が助けてくれることもあります。このように、家族の友達は自分の友達と同じように大切にする、マレーシアの人々の温かい一面を感じることが多々あります。
マレーシアの働き方1:心地よさが第一
筆者が日本で社会人1年目を迎えた時、「周りに迷惑をかけず自らの仕事を全うする」ことを基本心得として叩き込まれ、仕事と真摯に向き合う先輩たちの背中を見て学んだ記憶があります。
丁寧な仕事内容を目指し、ミスは事前に防ぐ対策を講じるなど、結果につながる過程のひとつひとつを大切にする姿勢が日本人の特徴だと思います。
ところが、マレーシアではこの基本精神は全く通用しません。マレーシアで働いていると、ローカルスタッフの大雑把さに面食らうことが頻繁にあります。
良く言えばおおらかで、悪く言えばいい加減な仕事の仕方に、最初のうちは驚かされイライラしていましたが、慣れていくうちに徐々にあきらめのようなものを感じるようになりました。
ミスすることは当たり前
もともと互いの違いに寛容な国民性ゆえ、彼らは日本人とは異なるWork Ethic(仕事に対する意識)に基づいて働いています。
基本的に「人間たるもの、誰でもミスをするもの。迷惑をかけたり、かけられたりすることはお互い様。予測不能な事象については責任の範囲外」と考えています。
この考え方は自社内にとどまらず、客先や取引先にも適用されるようで、自分たちの手落ちで手違いや不備が発生してもさほど慌てません。
問題が発覚すれば気持ちよく謝ってくれますが、平身低頭という感じではなく、どちらかというと軽い印象です。
経験談1. 謝れば全てが解決
職場のコピー機が壊れた時に正規代理店に連絡して修理を頼んだことがあったのですが、作業を終えて帰ったあとも直っておらず、一向にコピーができません。
そこで、修理スタッフに電話をかけたところ、“Oh! Sorry, sorry! Never mind…I fix for you tomorrow!”(ごめん、ごめん!気にしないで、明日直してあげるから!)とあっさり言われました。
客に対しての対応としては到底考えられないような口調ですが、どうやら悪気はなさそうです。
開き直りともいえる態度
翌日、再び同じ修理スタッフが来たので「直してもらうために呼んでるんだから、ちゃんと直してから帰ってよね?」と釘を刺したら、“I said “sorry” already!”(「ごめんなさい」って既に言ったじゃない!)と反論されてしまいました。
彼らの中では、「ミスに対してはもう謝ったし、直しに来たのに何が問題なんだ?」というスタンスのようです。他人の失敗に対しても寛容な人たちですが、自らの失敗に対しては開き直りに近いものさえ感じた瞬間です。
経験談2. 事前対策という意識はない
また、問題が起きてから対処すればいいと考えているようで、失敗を未然に防ぐように動こうなどと提案してもあまり受け入れてもらえません。
日本の企業で広く知られている危険予知活動(KYT)の話をローカルスタッフにした時は、「日本人って預言者みたいなことができるのね!」と目を丸くされました。
失敗も含めてお互いを認め合う
このように、マレーシアではお互いに心地よく仕事ができる関係を最も大切にし、仕事内容やその品質は二の次になっているようです。
多様性を尊重する社会で、宗教や民族だけでなく文化や価値観の異なる人々が共に調和を保って過ごすには、それぞれの失敗やミスに目くじらを立てていたら成り立たないのかもしれません。
ただ、こちら側も日本人としての仕事のクオリティを保つことは譲れないため、ダブルチェックやフォローアップなどの手順は「私にとっては大切なことだから尊重してね」と、彼らにも理解を求めるようにしています。
マレーシアの働き方2:時間にルーズ
※ゆったりとした時が流れる国、マレーシア。
マレーシアの人々は時間にとらわれず、時間に対する概念がアバウトです。
何時に会うという約束をしていても、その時間に相手が現れることは滅多にありません。大体は遅れるか、連絡がないまま来ないこともあります。職場でも遅刻は当たり前で、無断欠勤も日常茶飯事です。
何かの集まりで「時間厳守」を事前に知らせておいても、遅れてやって来る人が必ず何人かはいます。つまり、時間にとてもルーズな人たちなのです。
約束の時間を過ぎても来ない相手を心配し、こちらから連絡すると「大丈夫!少し遅れるだけだよ!」と悪びれもせずに言い、「ごめん、今日は行けない!」とドタキャンされることもしばしばあります。
事前連絡する習慣はなし
筆者は出先で渋滞に巻き込まれ、自社でミーティング予定の雑誌編集者との約束時間に遅れそうになったことがあります。
そこで、運転しながら慌ててオフィスに電話をしたら「まだ約束の時間前なのにどうしたの?」と受付のスタッフに驚かれました。
後日、そのスタッフに「日本人は真面目なのね……。マレーシア人は約束時間を過ぎてから電話してくる場合がほとんどだし、電話がくればいい方よ」と言われました。
彼らには、遅れる時や行けなくなった時に事前連絡をするという習慣がなく、「後から事情を説明すればいい」と考えているようです。
どんな状況でもとりあえず“On the way!”
また、約束時間を過ぎても現れない相手に連絡をすると、“On the way!”(今、向かっているよ!)と言われることがありますが、この言葉に騙されてはいけません。
大体は今、ちょうど出たところか出ようとしているところで、まだ移動距離の半分もこなしていない場合がほとんどです。
マレーシアでは、この“On the way!”のフレーズが多用されており、メッセージなどでOTWまたはOMW(On the way、On my wayの略)と送られることもあります。
中には約束の時間に起床し、身支度を整えながら“On the way!”と言い切る輩もいるので、気長に待つ必要があります。
仕事の場面でも「マレーシア時間」
したがって、マレーシアでは約束時間の30分後や1時間後に行っても相手が来ていないことがよくあります。この30分から1時間の遅れは通称“Malaysian time”(マレーシア人時間)と呼ばれています。
当初はマレーシアの現地時間かと思っていましたが、次第に彼らの時間感覚のことを指しているのだと判明しました。
この時間感覚のズレは後々の仕事に影響を及ぼしかねず、業務を進める上でもなるべく避けたいものです。そのため、打ち合わせ日時などを設定する時は、あらかじめ「“Japanese time”で会いましょうね」と言うようにしています。
また、大事な約束がある場合は前日に確認の電話をするなど対策を施していますが、それでも定刻通りメンバーが揃うのは大変珍しいことです。
マレーシアの働き方3:休憩時間と業務時間を混同
※行政都市Putra Jaya(プトラジャヤ)にあるイスラム寺院、Masjid Tuanku Mizan Zainal Abidin(マスジド・トゥアンク・ミザン・ザイナル・アビーディン)の内部。祈りは神との対話であり、時間を気にせず過ごせる空間。
マレーシア人の休憩時間はやたらと長いです。オフィス街のカフェやレストランでは、平日の午後でも休憩と称して息抜きをしている人がたくさんいます。
昼休憩を1時間と決められていても、一度ランチに出てしまえば時間通りに戻って来る人はあまりいません。
前後15分程度は誤差範囲と考えている人が多く、正午から13時までを昼休憩としていても、11時45分から13時15分まではしっかり休んでいます。
男女ともに勤務時間中のトイレ休憩が長く、スタッフ同士でおしゃべりに夢中になったり、化粧室で自撮りをしたりしていて、なかなかデスクへ戻って来ないスタッフも多く見受けられます。
仕事中に堂々とサボる
デスクにいる間も携帯やスマートフォンを堂々といじっていて、友達とのメッセージのやりとりやオフィスで撮った自撮り写真をSNSへアップするなど、業務と関係ないことをしている時間の方が多いのではないかと思ってしまうほどです。
中には、会社にかかってきた電話を肩に挟んで応対しながら、スマートフォンをスピーカーに設定して家族と話している強者もいます。
また、マレー系の従業員はお祈りのために礼拝室やイスラム寺院へ出向くと真っ直ぐ帰ってくる人は少なく、途中で屋台やカフェに寄って来るのが習慣になっているようです。
特に、金曜日の午後は礼拝時間が長いため、礼拝が終わってお茶を済ませて戻ってくると既に終業時間になっているということが常です。
相手が常に不在で連絡にも支障
このように、マレーシアでは休憩時間が長く、公私混同も平然と行われているため、担当者をつかまえるのが至難の業です。用があってオフィスに電話をしても席を外していることが多く、なかなか用件を伝えられないことがあります。
そのため、マレーシアで働くなら名刺交換をする際にすぐに連絡の取れる携帯番号などを聞いておき、最初から直接本人に連絡することをおすすめします。
マレーシアの働き方4:休暇は必ず取る
マレーシアの人々は日本人に比べ、有給休暇や病気休暇をしっかり取得する印象があります。祝日などの公休や会社で定めた長期休暇以外に、ほとんどの人は個人的なホリデーを年に1、2回は確保しています。
有休を使って旅行へ
国内にもリゾート地があり、東南アジア諸国やオセアニアへも気軽に行けるマレーシアの地理的立地も手伝ってか、マレーシアでは有給休暇を旅行に充てるのが一般的です。
事前に計画を立てて航空券を押さえておき、職場や取引先にも不在を伝えつつ仕事の予定を組み、どんなに忙しくても潔く旅立っていきます。
みんな上手くワークライフバランスを取っており、繰り越せないほど有休を余らせてしまう人は見たことがありません。
横行する病気休暇の不正取得
また、病気休暇の取得は頻繁に発生し、少しでも具合が悪ければ無理をせず、医療機関で診断書(Medical Certificate:MC)をもらってきて休みます。
どの会社でも病気休暇の取得に上限はなく、労務上の規定で雇用主はMCの受理を拒否することができません。
そのため、MCは文句なしに休みをもらう免罪符のようになっており、特に体調に問題がなくても病院に行ってMCを書いてもらう人もいます。とりわけ月曜日と金曜日にMCを使う人が多く、週末とつなげて連休としてしまうようです。
病院で「買える」診断書
診断書の発行代さえ払えばMCを手にできるため、「MCは病院で買える!」と豪語するローカルスタッフを見たことがあります。好きなバンドのライブがあるからと、MCを使って休んだ人もいました。
このようにMCの乱用は横行しており、どうやら彼らには、与えられた権利はしっかり行使するのが当然と考えている節があるようです。
マレーシアの働き方5:言い訳満載
※言い訳のトップに挙がる渋滞はマレーシア各地で発生。
仕事が上手く進まなかった時の言い訳のバリエーションはまさに無限大です。よく使われるものは、天候や渋滞、家庭の事情や公共交通機関の遅れなどです。
全てを滞らせる激しい雨
特に耳にするのが「雨が降ってきたから……」「渋滞に巻き込まれたから……」という理由です。これは、マレーシアの雨が、スコールと呼ばれるゲリラ豪雨のような降り方であることが背景にあります。
ひとたび雨となると前が見えなくなる勢いで降るので、低い土地にある道路は冠水し、排水が間に合わず洪水のようになります。そのため、徐行する車やバスで渋滞が発生し、バイク利用者は橋げたの下での雨宿りを強いられます。
雨季になると1日に何度も雨が降るので、その度に交通機関は麻痺して全てが滞ります。
雨のせいで納品が遅れ、雨のせいでメンバーが揃わず予定されていたミーティングが延期になり、雨のせいで仕事に来られない、ということが日常的に起きるのです。
天気予報も公共交通機関も当てにならない
日本では天気予報の精度がいいため、悪天候になりそうな時には早めに行動するなどの対策がある程度は取れますが、マレーシアの天気予報は全くあてになりません。
また、電車やバスなどの公共交通機関では時刻表通りの運行は期待できません。
特にバスは、天候に関係なく平気で30分や1時間ほど遅れて走っており、突然バス停ではない道端で乗客全員を降ろしてしまうことも頻繁にあるため、自家用車を持たない人にとっては厳しいインフラ環境といえます。
実際にマレーシアで仕事をしていると、物事がいかに天候や交通機関に左右されるかを実感します。
このように、一概に彼らのせいではない事情がある一方で、中にはとんでもない言い訳もあります。
悪いことが重なるのは黒魔術のせい?
筆者の職場にいたローカルスタッフが、ある日突然仕事に来なくなり、日本人上司が連絡を取ったところ「重大な理由で仕事を続けられない」ということでした。
聞けば、彼女は職場の他のローカルスタッフと金銭的なことでトラブルになり、同時期に母親と娘がデング熱にかかるなど、悪いことが重なっていたそうです。
そこで、知り合いに紹介された霊媒師を訪ねたところ、「あなたはブラックマジック(黒魔術)にかかっている。職場の方角には悪い気が溜まっているから近づくな」と言われたそうです。
ブラックマジックには相手やその家族を病気にさせる術というものがあるらしく、仕事を辞めた彼女の言い分は「金銭トラブルになったローカルスタッフが、私にブラックマジックをかけたに違いない!」というものでした。
日本人には理解できない領域
マレーシアでは未だにブラックマジックを信じる人が多く存在し、恨みや妬みを持つ相手にブラックマジックをかけてもらうため霊媒師や魔術師の元を訪れる人もいるそうです。
迷信のようなものを理由に仕事を辞めること自体が信じ難かったのですが、ローカルスタッフはみな真剣な面持ちで「ブラックマジックのパワーを侮ってはいけない」と口を揃えて言っていました。
日本人としては、金銭トラブルは本人の責任で、デング熱にかかったのは単純に蚊に刺されたからだと、未だに解せぬ気持ちでおります。
まとめ~海外で働くことは新しい発見の連続
筆者にとってマレーシアで仕事をするということは、マレーシアのことをよりよく知り、この国の良い点もそうでない点も全部ひっくるめて再認識することです。
日本式の仕事の仕方をそのまま進めるのは難しいですが、もともと文化の違いを受け入れることをいとわないマレーシア人には、こちらの事情を汲んでくれる柔軟さがあります。
思うように仕事がはかどらずに焦ることもありますが、日々新しい発見の連続でもあります。
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