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ドイツで働く日本人の詳しい給料事情とは?

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ドイツ

「海外で働いてみたいけど、具体的な給料事情ってどうなってるの?」と思う方はたくさんいます。

給料の額面に対して手取りはどのくらいなのか、ドイツで支払う年金と日本の年金の関係はどうなるのか、ボーナスはあるのか、ビザは一体どうやってとるのか等々、疑問点はたくさんあると思います。

私の場合も同じで、最初は何も知りませんでした。実際内定がでてわかったのは、ドイツでは労働契約書の存在がとても大きいということです。家を探すにも、ビザを取得するにもすべて労働契約書を提示してからでないと手続きが始まりません。

労働契約書に明記されている給料額をもとに家賃の上限が決められますし、労働契約書に明記されている労働期間がビザの有効期間とも関係してきます。

ドイツで会社に入社してからは、私が人事や給料やビザ取得などを7年間担当しましたので今ではドイツの給料体系について、多くのことを知ることができました。

今回はその経験をもとに、海外に転職を考えているみなさんに、ドイツの給料事情を紹介します。

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ドイツの給料体系

私が知っているのは自分の働いていたドイツの給料体系に基づいた小企業と、日系の企業です。

日系の企業の給料は、日独の国家間の決まりに基づき、日本からの駐在員と、ドイツの基準に基づいたドイツのローカル契約という全く違う二つの給料体系があるので、一言で説明できるものではありません。

基本的に、日本からくる人は、日本でもらっていた手取りをこちらでも保障されます。 詳細は企業ごとに違いますが、健康保険や年金の扱いも現地契約とは全く異なります。

私が働いていた会社でいうと、人数がそれほどいなかったので、給料体系といえるものはほとんどなく、新しい社員を雇うたびに、面接でそれぞれの給料を決めていました

労働契約を合意するために給料額を明記した労働契約書を作成しなくてはいけません。面接の場は交渉の場でもありますから、自分を高く売りこめた人は高い給料がもらえます。

基本的に社員はその給料で雇われるので、労働契約書に昇給の決まりを明記していない限り、勤続年数が長くなっても自動的に昇給するわけではありません。

実際に昇給を望む社員は、個々に給料決定者の上司に面接を申し込み、そこで昇給の交渉をします。

会社の経済状況、本人の成果や言い分を聞いて、昇給に納得する場合も、そのまま据え置きの場合もあります。すべてが個人と個人の話し合いで決まります

ドイツでは一度上げた給料を勝手に下げてはいけないと決まっています。本人の合意のサインが必要になるのです。

そのため、景気が悪くなったからとか、思ったよりその社員のパフォーマンスが悪いからといって、会社が勝手に給料を下げることができません。

ですから社員の給料を上げる時はどうしても慎重になります。実際私たちの会社も昇給よりは、毎年調整可能な年末の賞与で社員を評価することが多かったです。

ドイツ

ドイツでは給料に関して、国が決めたおおよその給料基準表があります。その基準は、エンジニア、秘書、料理人、などの職種別に分かれています。また、それぞれの職種の中でも、役職と勤続年数によって基準給料が細かく分類されています。

ただし、この基準はあくまで目安になります。実際この基準給料を各企業が自分の会社で適用するかしないかは自由です。

実際の給料は、雇用主と被雇用者の話し合いで決められ、合意した給料額や諸条件をもとに労働契約書を作成し、それに両者がサインすれば契約締結です。

ドイツ人との契約であればこれで問題ありません。 外国人でもある一定の条件を満たして、労働許可付きの無期限ビザ(一般に永久ビザと呼ばれるもの)を取得している人もこれで雇用手続きが終了します。

しかし、被雇用者が外国人で、労働許可付きのビザを持っていない場合はこれだけでは足りません。労働許可のない外国人が労働ビザを取得するためには、合意した労働契約書を外人局に提出し、労働局からの労働許可を得る必要があります。

私も現在は永久ビザを取得しているので、ドイツ人と同じ扱いになりますが、永久ビザ取得前は、労働ビザが切れるたびに書類を用意して、手続きを行っていました。

労働ビザ申請の際、労働契約書に明記されている給料額が、役所が決めた目安に達していない場合は、労働許可が下りません。

そのため、労働許可を得るには、企業と被雇用者の間で決められた給料額が、役所に定められた最低基準に達している必要があります。

ドイツの労働ビザが取得できる給料はいくら?

それでは、給料がいくらであれば労働許可がおりるのでしょうか。インターネットで調べると、ある程度の給料額の目安がわかります。

例えば経理で検索すると年間給料額は39,061〜53,324ユーロ、秘書で探すと年間給料額は32,868〜45,868ユーロと出てきます。ただし、これは経理・秘書の全検索で出てきた結果なので、新人も経験者も含めた給料です。

ポジションごとの目安を知りたいところですが、実は、労働局はビザを取得できるための給料額を公に発表はしていません。非公表の理由は、役所が企業によるビザ取得のための露骨な給料操作を嫌うためです。

経験上、実際は秘書や経理などの事務職ですと、月給2,500ユーロくらいであればビザが取得できます。飲食関係ですともう少し安く、料理人ですと月給2,000ユーロくらいあればビザがおります。

なお、地域によって多少の差はあるため注意が必要です。ただし料理長などの上のポジションの場合は、もう数百ユーロ上乗せする必要があるでしょう。逆にホールでの雇用の場合は1,900ユーロくらいでもビザが下りる可能性があります。

近年難民問題もあり、ビザの取得が厳しくなっており、給料だけではない、経験やその他の条件も厳しくなっています。

労働契約書の内容でチェックされるのも、給料額だけではなく、休暇日数や、週の労働時間なども決められた基準があります。会社と被雇用者が合意したのに、契約書の労働条件が悪いと労働局が労働許可を出さないケースも多いです。

もっとも、一度で労働許可が下りなくても、それほど心配しないでください。最初の申請が却下された場合、労働局から手紙が来ます。

そこに、このままではビザを出せないので、労働許可が必要であれば、ある期日までにこの点を改善してください、という具体的条件が明記されています。期限内に労働局に言われた問題点を改善すれば労働許可を出してもらえます。

ですから一度断られても慌てず、期日までに労働局の指示通り落ち着いて対処しましょう。雇用者と被雇用者が協力すれば大抵は労働ビザがおります。

自分たちだけで対処するのが難しい際には、お金はかかりますが、弁護士に協力を求めるのも一つの方法です。

気を付けないといけないのは、手紙が来てからビザが下りるまで数週間はかかるということです。ドイツは地域によってビザを取得するまでの時間が違うのですが、近年だんだん厳しくなる傾向にあります。

問題がない場合でも、雇用主と労働契約書を締結して、役所に申請してからビザが下りるまで2〜3か月はかかると思っておきましょう。

ドイツでの給料支払いの基本は振り込み

ドイツの建物

社員の給料は、基本は全員銀行振り込みです。ただし、外国人でまだ銀行口座がない場合は例外的に手渡しもあります。

基本的にはどの銀行でも構いませんが、大手企業で銀行の株主になっている場合などは、社員も振り込み先に、その銀行を指定されることもあります。

ドイツでは大抵の銀行で24時間無料でお金がおろせます。銀行の営業時間外でも、自分が口座を持っている銀行であれば、キャッシュカードで入り口の扉をあけ、いつでも銀行の中に入ることができます。

もし銀行内に入れないとしても、たいてい外に出金用のATMがあります。

大手都銀はドイツ中に支店がある

ドイツの銀行

ドイツの銀行

ドイツではドイツバンクやコメルツバンクが日本の大手都銀にあたります。これらの銀行であれば、ドイツ中どこにでも支店があるので、出張などの移動先でもいつでもお金をおろすことができます。

インターナショナルバンクでは日本のお金も現地通貨でおろせる

ドイツの銀行

ドイツに来てすぐには銀行の口座を作れない場合があるかもしれません。そのようなときに備え、日本のインターナショナルバンクの口座を開いておくのも一つの方法です。

ドイツでインターナショナルバンクとして有名なのは、かつてのシティバンクで、現在のターゴバンクです。

私も昔ドイツで銀行口座を作る前は、日本に作ってあった日本円のシティバンクの口座から、ドイツのシティバンクでユーロをおろしていました。自動的に現地の通貨でおろせるのが便利なところです。

日本に口座があればドイツに口座を作る前のつなぎに使うことができます。

日本に送金したいなら、使い勝手のいいポストバンク

ドイツの銀行

日本人の場合ですと、ドイツから日本に振り込みをする場合もあるかもしれません。レートや手間を考えると、おすすめなのはポストバンクです。

ポストバンクは日本でいう郵貯で、ドイツの郵便局が経営しています。ここからオンラインで日本の郵貯に自分で振り込みができます。レートも手数料も自分が知っている中では納得のいくリーズナブルなものでした。

現地で便利に使いたいのであれば地銀がお勧め

ドイツの銀行

ドイツの銀行

地元で便利に使いたいのであれば、自分が働いている地域の地銀に口座を開くのもおすすめです。町中の至る所に支店があるので、いつでもどこでも24時間無料でお金がおろせます。

都市によって違いますが、例えばハンブルクですとハンブルガーフォルクスバンクやハスパなどが地銀にあたります。

ドイツのボーナスや昇給の基準

ドイツ

ボーナスや昇給に関しては、すべて最初にかわす労働契約書に明記されています。基本的なボーナスは1年に1度、クリスマス賞与といって11月か12月に給料の1ケ月分が出ます。ただし会社の経営がよくないときはこの限りではありません。

日本と違い、夏冬に毎年交渉で変更するということはありません。大抵のドイツ人は1年の収入を、月給12か月分とクリスマス賞与1か月分をあわせ、月給×13で計算します。

昇給はさまざまで、勤続年数に従って上がるところもあれば、労働契約に書かれたポジションで雇われている間は、給料もそのままで昇給なしの企業もあります。すべて労働契約を交わすときに個人個人で確認します。

ドイツでの決められた給料以外の諸手当の有無

住宅手当や通勤のための交通費というと、日本では非課税扱いになるイメージですが、こちらでは住宅手当だろうが交通費だろうがすべて課税対象です。

そのため、わざわざ通常給料と別々にする意味がないので、住宅手当や通勤手当は存在しないのが普通です。すべて普通の給料の中に含まれます。

ちなみに給料計算は、大抵の企業は会計事務所にお願いします。会計事務所が、会計の部門と給料部門に分かれており、個々の企業は、内容によってそれぞれの担当者とやり取りをします。

ドイツでは給料関係の規則がよく変わり、2年に一度は給料関係の税務調査が入ります。

しかもドイツではすべての給料・会計情報をすべて電子データで税務署に提出することが義務付けられており、かなり煩雑な作業になるので、給料計算を独自で行っている企業はほとんどありません。

会社の給料担当者は、給料計算に必要な情報を毎月会計事務所に知らせて、それをもとに給料計算してもらうのです。

何か通常とは違うことを頼みたい場合は、会計事務所に問い合わせします。

例えば、以前一度非課税扱いになることを期待して、当時の社長に住宅手当を出そうと思って会計事務所にお願いしたところ、住宅手当をつけたとしても非課税になるわけではなく、普通の給料に上乗せするのと何も変わらないということで取りやめたことがあります。

私が働いていた会社には、給料の他に通勤手当がありましたが、これはまれなケースだと思います。

多分、以前の日本人経営者が、日本と同様に非課税かと思い通勤手当をつけて、実は課税対象であるとわかった後も、風習でそのまま残っているのでしょう。

ドイツは日本のように一都市集中ではないので、地域手当の必要はありません。会社が扶養手当を出すこともありません。夫婦共働きが基本なので、そもそも扶養という概念もあまりありません。

子どもを保育園に入れる費用などは会社からでなく国が補助金を出します。

資格手当、役職手当は会社によってはあるのかもしれませんが、あまり聞いたことはありません。通常、弁護士や医者、その他の資格者の給料はその資格を持った前提の額なので、特別に資格手当はつきません。

唯一あるのは、残業手当です。ドイツ人は基本的に残業しませんが、もし残業した場合、残業手当は給料の時給分の1.25倍になります。日曜・祝日はレストランなどの例外を除いて、基本的には出勤してはいけないことになっています。

ドイツで働くと税金はどのくらい引かれるの?

ドイツ

税金に関しては、ドイツ人と同じ扱いのローカルとして雇われるか、日系企業の駐在員として雇用されるかによって全く違います。大手日本企業とドイツは特別な労働協定を結んでおり、その中に給料や税金の扱いも含まれているのです。

ドイツは社会保障がしっかりしていることと引き換えに、徴収される税金はとても多いです。所得税、健康保険、年金、失業保険等、4割は税金です。手取りは総支給額の6割だと思ってください。

私が働いていた会社は、日本人経営ではありましたが、日本と資本のつながりはなく、会計上は一般のドイツ企業でした。ですから給料に対する税金もドイツのスタンダードなものです。

とにかく驚いたのは、引かれる税金の多さです。日本の感覚でいうと、給料自体それほど高くないのに、4割が税金でひかれてしまい、これでやっていけるか心配するくらいです。

4割というのは一人で生活している場合で、配偶者が働いている場合、子どもがいる場合など、その人の状況によって、引かれる税金の額は変わってきます。

総じて日本よりは高いと思います。ただ、その分社会保障制度がしっかりしていますので、実際は問題なく生活できます

ドイツで働いて貯金はどれくらいできるの?

ドイツ

給料の4割が税金なので、ドイツではなかなか貯金はできません。

ただしその分社会保障がしっかりしており、医者にかかっても歯医者以外の医療費は基本的に無料ですし、失業保険や年金などの制度も日本よりは手厚く、セーフティネットがしっかりしています。

そのため、日本ほど貯蓄をしておかなくても生活できるようになっています。それらの社会保障が充実しているためか、ドイツではあまり貯蓄の習慣はありません。

ドイツ人の生活は基本的に質素です。趣味は年に一度休暇の時出かける旅行で、それ以外は散歩や自転車やマラソンなどをする人が多いです。日曜日はお店は閉まっていますし、散歩をしてカフェでケーキを食べるくらいです。

生活にそれほどお金を使わないので、あまり貯金しなくても生活できるのかもしれません。

私の場合は、10年続いた学生時代からまた社会人になって、引っ越しや、新しく買いそろえるものが多かったので最初の数年はほとんど貯金できませんでした。

給料が上がってからは貯金できるようになりましたが、日本に帰国の回数が増えたり、近隣のヨーロッパに旅行に行ったりで、充分な貯金ができたとは言えません。なんといっても4割が税金でとられてしまうのですから。

給料以外の福利厚生はあるのか

ドイツでは、基本的に福利厚生制度はありません。会社から社員への給料はどの名目でもすべて課税対象になるので、給料と別に分ける必要性がないためです。

例外は、1年に1度、1人50ユーロ程度の社員全員を対象としたクリスマス会などの食事会は、個人負担なしで参加できます。

日本でもそうだと思いますが、ドイツの企業も、給料支払い時に、社員の健康保険や年金を半額負担します。社員食堂は、大手企業ですと社内についている会社もあります。

社員寮はあまり聞きませんが、日系大手企業だと、社内の総務が家を探すのを手伝ってくれたり、ある程度の補助金が出るところもあります。ただ、これは日本からくる駐在員だけで、現地のローカル契約社員には適応されません。

出産祝いや結婚祝いなどは、ドイツ企業では特にありません。

永久雇用制ではなく、社内ステップアップ習慣もあまりないドイツです。ステップアップするために外部で上のポジションの募集に応募するのがスタンダードなので、ドイツでは転職が多いです。退職金制度も特にありません。

ですから、長年勤めた社員の慰労に対する意味合いがある福利厚生制度は、あまり発達していないように感じます。

大手企業でスポンサーについている会社は優遇がないわけではありません。

例えばサッカーやテニスの大会のスポンサーについている企業は大会側からチケットを受け取りますし、それを社員が使うこともありますが、数に限りがあるので全員が特典を受けられるわけではありません。

ドイツでは、社員のために手当や福利厚生をつけるよりは、その分ベースの給料を上げるのが普通です。個人個人違う背景を持っていますし、人の入れ替わりも激しいので、万人が喜ぶような福利厚生を考える意識はないと思います。

休暇100%消化義務、その他病欠の義務、病欠の間の給料補償、基本残業なし、福利厚生と呼べるかわかりませんが、個人主義のドイツで社員に対する保証はこれくらいです。

何よりも、企業が福利厚生を出す前に、国の保証が厚いのです。保育園等は国から補助金があり、児童手当も国から出ます。医者にかかるのも基本は無料です。ドイツの労働者はこれらの制度により守られているのです。

まとめ

ドイツでは労働ビザの有無、職業、ポジション、交渉次第で給料に大きな違いがあります。税金も、日本からの駐在員として来るのか、通常のドイツの労働契約書を交わすかで、大きく違いがあります。

自分がどちらのケースに当てはまっているのか、労働契約書を締結してから慌てないように事前にしっかり確認しておきましょう。

労働契約書はドイツのルールにのっとるためドイツ語で書かれているものが有効です。英語の翻訳があったとしても、ドイツ語がオリジナルとみなされます。もしドイツ語に自信がないときは誰かに内容を確認してもらいましょう。

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投稿者プロフィール

プロフィール 札幌出身。2000年よりドイツ在住。語学知識ゼロからドイツ語を始める。2009年南ドイツの大学にて修士課程卒業。2010年北ドイツのIT企業に就職、のちに代表を務める。本業のIT業務のかたわら社内ベンチャーにて、2015年当時都市で唯一の専門飲食店を立ち上げ繁盛店にする。現在はフリー。趣味はテニスと読書。ブログ等でさまざまな方向からドイツ情報を発信しています。

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