私は約10年、アメリカ・オレゴン州ポートランドに住んでいました。
アメリカの大学を卒業後、アーティストビザを取得して2年間、市内のコーヒースタンドと日本食屋に勤務。当時は日本人の数も限られていましたが、オーナーのアメリカ人は快く私の仕事ぶりを応援してくれました。
映画で見るようなフレンドリーな接客、お子様からお年寄りまで幅広い人たちとのコミュニケーション能力。この時期に学んだことを大切に今の仕事に活かしています。
ここでは、アメリカで働くことを目指す人にそんな私の経験をお伝えしたいと思います。
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私が働いていたポートランドはこんな街
ポートランドのダウンタウンから10分程度車で走ると丘や山に囲まれたノースサイドがあり、ベッドタウンの名に相応しい閑静な住宅街が広がります。
中心街の反対側には工業地域が隣接しています。市の中心を流れるハドソン川には貿易や商業のためのボートが停泊することができ、市の財源を担う重要な役割を果たしています。
そんなポートランドは、1980年代から1995年頃まで「田舎」というレッテルを貼られるほど、緑が多い小さな街というイメージがありました。
多様な人が混ざり合う活気ある街に変貌
しかし90年代後半以降、オレゴン州の南隣のカリフォルニア州から富裕層が引っ越してくるようになったのをはじめ、NIKEやIntelといった有名企業本社がたくさんの人手を必要としたため、人口が一気に増え街全体が活性化。
特にノースウエスト区域では、カフェやブティック、地ビール専門店をはじめとするバーや飲食店が増え、平日週末問わず活気溢れる街に変貌を遂げました。
京都や札幌のようにダウンタウンが碁盤の目状に整備された分かりやすい街並みが、シンプルに生活したいという人たちから好まれたのもこの時期です。
欧米人だけではなく、ヒスパニックやアジア、ヨーロッパなどをルーツに持つ多人種が混ざり合い、とても陽気で温かい風土がポートランドに定着しました。
日本に関心が高いポートランド
一昔前はより日本人や日本文化への興味が高かったのか、有名観光地である「ローズガーデン」に隣接して「ジャパニーズガーデン」があります。
また札幌市と姉妹都市になるなど、積極的に日本の文化を歓迎しようとしていた時期があるようです。「コンニチワ」や「アリガトウ」などの日本語で話しかけられる機会も随分とありました。
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[/col][col][/col][/2col]アメリカで働くためにはビザ取得が必要
私の場合は、卒業したアメリカの大学経由でビザを発行してもらったので、スムーズに職に就くことができました。
しかし、普通は申請に1年、受理されるまでに1年など長くかかる上、申請基準がとても厳しく、あきらめて日本へ帰ってしまう人にも出会ったことがあるほどです。
大切なのは、
- 就労用のビザの申請に慣れている企業へ就職を打診すること
- 自分のスキルや過去実績などを明確に英語で説明できること
- 自分の力で買い物に行き、街全体を歩き回れるほどのアグレッシブな行動力があること
です。この3点をいつも頭に置いて行動することで、自分にとっての「アメリカでの仕事・生活」というものを深く考えることができると思います。
アメリカ人はフレンドリーであっても仕事は仕事なので、雇う側もリスクがある雇用には消極的です。しかし、自分の個性や感性を大切に進んでいけば大丈夫です。
ポートランドで困った時には周囲に助けてくれる人がいる
職場で友人ができたり、新しいコミュニティで自分の立ち位置を発見できたりするとうれしくなりますよね。これは日本国内だけでなくどこの国や地域にいても同じで、価値観や心情などを分かり合える友人や恋人が近くにいると心強いものです。
今はSNSの発達によってどこにいても寂しくないと錯覚してしまいますが、生身の人間と助け合って生きていくことは人種や年齢を超えて大切な瞬間でもあります。
それでも孤独を感じる時には、地域コミュニティのボランティアの方や教会などに真摯に話を聞いてくれる人がたくさんいらっしゃいます。
生まれた国から遠く離れて生活することはもちろん大変で、疎外感や孤独感を覚える場面もあるはず。独りぼっちで心を閉ざす前に、たくさんの協力者がいることを忘れないようにしましょう。
ポートランドで働くなら複数の仕事を持っておくと安心
冒頭で述べたように私は複数の仕事を掛け持っていたのですが、その理由はいくつかのメリットがあるからです。
- 専門的な仕事を掛け持つことで、帰国後もすぐに同類の仕事をすることができる
- 複数の職場を行き来することで、会う人種や人間も多くなって会話や人生観の間口が広くなり、様々な経験を受け入れることができる
- 一つがダメでも、もう一つで自分を表現することができる
日本国内でも複数のアルバイトを掛け持ちする人がたくさんいるように、アメリカでも同様の形式で働くことができます。
1つの仕事をフルタイムで頑張るのも良いですが、レストランであればマネージャー候補くらいまでいかないと、ギリギリの生活ができる程度の給与しかもらえないと想定した方がいいでしょう。
多くの職場を経験することが成長に
特に好奇心旺盛な年代の皆さんには、いろいろな仕事を通してたくさんの「温かいポートランドの人間」と交わってほしいと思います。多くの経験を通して自身の成長を体感してほしい、そんな思いから選択肢を複数持っておくことをおすすめしたいです。
その経験は、誰にも真似できないあなただけのものになるはずです。
まとめ~日本とは違った環境に身を置いてみる
ポートランド市には素敵なシーンがたくさんあります。もちろん、アメリカには他にも素晴らしい街はありますが、私はポートランドでの日々が未だに心に残り毎日の励みになっています。
イエス・ノーをはっきり伝えるというアメリカの風土や文化は、曖昧さを大切にする日本人的感覚には時に合わないこともあります。ですが、日本と違った環境を経験できることが海外就職の醍醐味の一つです。
うまくいかなくても決して失敗ということはありません。人間として成長するためにもぜひトライしてみてください。
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