新生活や旅行でベルリンに来たとき、日本人にはなじみのないことで気を付けた方がよいことがいくつかあります。
しばらくベルリンに住んでいると当たり前になってきますが、私も、ベルリンに住み始めたばかりの頃は意識していなかったり注意不足だったりして、焦ったことが何度もあります。
そこで今回は、ベルリンでちょっとしたことですが注意が必要な、知っておいた方がいいことをご紹介します。※1ユーロ=約128円
車は左から来る
「右見て、左見て、もう一度右を見てから横断歩道を渡りましょう」
左車線(左側通行)の日本では、小さなころからこの言葉を教わり、大人になった今でもこれを実践しています。
しかし、ドイツは右車線(右側通行)なので、車は左から来ます。そのため、まずは左を確認しなければいけません。
何を当たり前のことを言っているのだと思う方もいるでしょうが、私たち日本人は右を見る習慣が体に染みついているようで、まずは右を見てしまうのです。
私も頭では日本とは反対だとわかっていても、少し街歩きに慣れてくると無意識に右を見てしまい、左から来る車にクラクションを鳴らされた経験が何度もあります。
なによりベルリンは車の交通量も多いですし、車の運転も荒いので、安全のためにも、再度左から来るということを念頭に置いておくことをおすすめします。特に信号のないところを渡るときには再三の注意が必要です。
自転車レーン
歩道に隣接しているときは注意
日本でも昨今見かけるようになりましたが、ベルリンには多くの道路で自転車用のレーンがあります。
自転車レーンが車道に隣接している場合は、車の運転をしない限りさほど注意する必要はありません。しかし、自転車レーンの多くは、歩道にあります。歩道に線が引いてあって、右側が歩行者、左側が自転車というように分かれています。
そのため、歩道だからとうっかりしていると自転車レーンの上を歩いてしまっていて、自転車のベルを鳴らされたり、怒られたりしてしまいます。
ベルリンは自転車もかなりスピードを出していますので、歩道を歩いているときでも自転車レーンの有無や、歩行者ゾーンを歩いているか否かの注意が必要です。
守らないと怒られます
また、車道側に自転車用レーンがあったはずなのに、急に歩道側に自転車レーンが来ることもあります。心配な方は、歩道でも常に右側を歩くようにしていれば、安心です。
最初に紹介した、左から来る車を見落としたり、自転車レーンを歩いていたりすると、ベルリンでは運転手にはっきりと注意されたり、怒鳴られたりするので、お互い気持ちよく過ごすためにも交通ルールには細心の注意をはかりましょう。
目を見て乾杯
日本人が慣れないことの1つが、乾杯のときのアイ・コンタクトです。ドイツでは乾杯のときにしっかり相手の目を見ないと失礼にあたるそうです。
しかし日本人はお辞儀をしたり、グラスを見たりしながら乾杯しており、相手の目を見て乾杯する習慣がありません。
ドイツはビールが有名な国で、冬は温かいグリューワインも有名なので、乾杯する機会がたくさんあると思います。
実際やってみると少し気恥ずかしい感じもしますが、ドイツではみんながしていることなので、ぜひ、ニコッと微笑みながら相手の目を見て「Prost(プロースト)!」と乾杯してみてください。何度かやれば違和感なく、自然にできるようになるでしょう。
日曜日は定休日
旅行プランは要注意
日曜日は法律で定められているので、基本的にスーパーやショッピング・モールなどお店は開いていません。一部のスーパーやお土産店、ケバブなどのスタンドなどは開いていますが、お店はほぼ閉まっていると考えていいでしょう。
そのため私も、土曜日になると日曜日の食料があるかチェックすることが習慣になっています。旅行客も買いものをすることができないので、それを考慮した旅行プランを立てる必要があります。
主要駅のスーパーへ
いくつかの大きめの駅にあるスーパーは日曜日の営業を認められています。ベルリンで日曜日に開いているスーパーがある駅は、
- Friedrichstraße(フリードリッヒシュトラーセ)
- Ostbahnhof(オストバーンホーフ)
- Hauptbahnhof(ハオプトバーンホーフ)
- Zoologischer Garten(ツォオローギッシャー・ガルテン)
- Lichtenberg(リヒテンベルク)
- Südkreuz(ズードクロイツ)
- Gesundbrunnen(ゲズントブルネン)
です。
また、土曜日(Samstag)は開いていますが、閉店時間が平日より早いお店もあるので確認が必要です。
マイ・バックを持ち歩こう
ベルリンのスーパーやドラッグ・ストアなどでは袋は有料のため、多くの人が袋を持参して買いものをしています。
スーパーではビニールの袋、紙の袋、保冷が多少できる袋、布の袋などさまざまなタイプを取りそろえているので、必要なサイズや素材を選んでレジで購入することができます。
多くの場合、レジ台の下に置いてありますので、必要な袋を商品と一緒に置けば購入できます。その袋に買ったものを入れていくと思うので、袋を買うときは一番最初にレジに通すことをおすすめします。
環境のためにも節約のためにも、マイ・バックを持ち歩くのがよいと思います。また、スーパーごとにオリジナルのバックを作っているところが多いので、特に布製の袋でかわいいものがあれば、ちょっとしたお土産にしてもよいかもしれません。
お店ではあいさつ
言われたら必ず返す
スーパーに入店した際は必要ありませんが、雑貨店や化粧品店、お土産屋さんなどのお店に入ったときに忘れてはいけないのが軽い挨拶です。
お店に入ると店員の方々も「Hallo(ハロー)」と言ってくるので、笑顔で「ハロー」と挨拶を返しましょう。また市場でも、たとえ商品を見ているだけだとしても挨拶した方がよいと思います。
以前私がアクセサリーショップにいたとき、観光客と思われる別のお客様が入ってきました。
店員さんはそのお客様に「ハロー」と言ったのですが、そのお客様はチラッと店員さんを見たものの挨拶を返しませんでした。すると店員さんはボソッと小声で「impolite(失礼な)」とつぶやきました。
それを聞いて私は改めて、お店に入ったときはちゃんと挨拶をしようと心に決めました。
レジで、帰るときも
スーパーを含め、レジで支払いをするときもお店のレジ係の人に挨拶をする習慣があります。ベルリンはフランクな街なので、レジ係もお客様もお互いに「ハロー」と言っている人が多いです。
そして、お店を出るときも挨拶する場合が多いです。お店を出る時は、商品の購入の有無を問わず、つまり、何か購入しても、していなくても、無言で出ていくより「Tschüs(チュース)」などと挨拶した方がスマートです。
ショッピング・カートの使い方
コインを入れてチェーンから外す
ショッピング・カートの利用にはコインが必要です。使えるコインはユーロの50セント硬貨か1ユーロ硬貨、2ユーロ硬貨がほとんどです。また、ショッピング・カート用のコインも販売されていますのでそちらでもかまいません。
使い方は、ショッピング・カート置き場に行くと、ショッピング・カートが1台1台チェーンでつながっています。コインを所定の位置に差し込むとこのチェーンが外れ、使えるようになります。
返すときはコインが戻る
そして使い終わりはショッピング・カート置き場にあるほかのショッピング・カートと再びチェーンでつなぐと、コインは戻ってきます。取り忘れのないようにしましょう。
日本ではショッピング・カートにカゴを入れて使いますが、ベルリンではショッピング・カートを使う場合、カゴは使わずショッピング・カートに直接商品を入れていきます。
余談ですが、空港にあるカートもコインが必要です。
スーパーのレジでは入れる準備
レジ支払い前にコンベヤーへ
スーパーのレジは日本と大きく異なります。日本の場合、商品の入ったカゴをレジの台に置き、レジ係の方はスキャンをして、またカゴに入れてくれます。そして、そのカゴごと袋に詰めるスペースに持っていくという流れが一般的です。
しかしこちらは、レジがベルト・コンベヤーのようになっていて、そのコンベヤーにすべての商品をカゴやショッピング・カートから自分で出して、自分の番が来るのを待ちます。
商品は自動でレジへ流れていくので問題はありませんが、スキャンされた商品をカゴなどに入れてくれるわけではありません。
ただ、そのまま反対側にどんどん置かれていくだけなので、自分のレジの番になる前にマイ・バックなどの袋を広げて用意しておいた方がよいです。そしてスキャンされた商品をどんどん袋に入れていきましょう。
失敗しないコツはカート利用
少量ならかまわないかもしれませんが、同時にお金も払わなければいけませんし、次の人を待たせてしまいます。
悠長にゆっくり考えながら袋にしまう時間はありません。タラタラしているとレジの人や並んでいる人たちからのプレッシャーを露骨に感じます。
またカゴは、レジの前に置き場があってそこに返してしまうので、支払いの済んだ商品は入れません。
焦らない方法としては、ショッピング・カートを利用するという方法があります。スキャンされた商品をとりあえずカートの中にどんどん入れていき、支払いが済んだ後にどこかのスペースで自分の袋に落ち着いて入れることができます。
まとめ
街によってルールがいろいろと異なりますが、事前に知っておけば焦ったり気まずい思いをしたりする必要がありません。
そして、ご自身も他の人も気持ちよく買いものができたり、運転したりすることができるよう、スマートに行動できればいいなと思います。
慣れないことも多いと思いますが、これらを少し念頭に置いておくだけでも違うと思いますので、ぜひ、ベルリンに来た際は今回ご紹介したことを思い出してみてください。
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