アメリカで結婚といえば、明るい海外生活が待っていると思いがちですが、その前には永住権取得という長い道のりがあります。
私はまず学生ビザで留学をしました。その後、アメリカの大学を卒業し、日本に帰国後すぐにアメリカに観光ビザで戻り結婚という形となりました。3年前に永住権の申請を始めましたが、未だにもらえていません。
私の状況は異常です。あの時、こうしておけばよかったと毎日後悔の日々です。そんな私が教える、私のようなことにならないようにするため永住権取得の注意点や、やっておくべきことを紹介します。※1ドル=111円
アメリカ永住権取得ステップ1:弁護士を雇う
ズバリ、弁護士を雇いましょう!永住権の取得には、書類の準備や複雑な手続きが必要です。
私は最初に永住権を申し込んだ際、弁護士を雇いませんでした。その結果、申し込みまでにかなりの時間と労力を使ってしまいました。
しかも、そのように時間と労力をかけたにも関わらず、書類不備で永住権はもらえず退去命令が出ました。そこで、まずいと思いすぐに弁護士を雇いました。
ただ、そのときにはすでに申請してから1年は経っていたので、費やした時間とお金は無駄になってしまいました。
料金
再度、申請するための費用(約14万円)、健康診断の費用(約5万円:1年で効力がなくなるため)がかかります。プラス、弁護士費用が約45万円でした。
最短で永住権をゲットしたい人は弁護士費用を惜しまず、最初から雇いましょう!
経験のある弁護士を探そう
私は知り合いに紹介してもらった弁護士を雇いましたが、インターネットで探す方法もあります。
日本人弁護士もいますが、英語ができるならアメリカ人の弁護士をおすすめします。理由は、ただ単に日本人弁護士は経験がなさそうだなという私の個人的な見解です。
都会では日本人でもアメリカ人でも良い弁護士がたくさんいると思うので、よく人に聞いて、調べてから雇いましょう。
アメリカ永住権取得ステップ2:弁護士を雇った後も安心しない
弁護士を雇ったからといって、全てを丸投げにしないように注意してください。良い弁護士もいれば、ずさんで残念な弁護士もいるからです。弁護士を雇った後の注意点をいくつか紹介します。
作成してもらった書類は最後に自分でも必ず確認する
弁護士は、すべてパソコンで書類を作成してくれます。ただ書類のミスがとても多いです。
私の場合は、私と夫の誕生日がごちゃ混ぜになっていたり、アメリカに入国した年を間違って記入していたりと、数字のミスが絶えませんでした。
最終確認として見せてもらったときは、この間違いだらけの書類を提出されていたかと思うと、ゾッとしてしまいました。
書類作成をするのは基本的にアシスタント
書類作成は基本的に雇った弁護士がするのではなく、その弁護士のアシスタントがします。弁護士が良い人でもアシスタントが雑な人だったりするので、腕の良い弁護士を雇った後でも安心しないようにしましょう。
弁護士は指示するだけのようなので、必ず最後は自分でチェックしましょう。
アシスタントが辞めると進行が止まる
私が雇った弁護士事務所では、よくアシスタントが辞めていました。弁護士を雇っても、いつもその弁護士とやり取りをするわけではなく、アシスタントと連絡をすることがほとんどになります。
アシスタントがいなくなると、次は誰が私たちのケースを引き継ぐかという問題があったり、次のアシスタントを雇うまで時間がかかったりするため、先に進めません。
また、会うための予約を取る際は電話で受け付けの人が対応するのですが、アシスタントが辞めたということは知らされることなく、「その日はアシスタントがいない」「その日はアシスタントが忙しい」などと理由をつけて断られ、なかなか予約が取れなかったりします。
このような対応が続く場合は何が起こっているのか聞き出し、直接、弁護士に連絡することをおすすめします。電話だと出てくれないので、メールがベストです。
弁護士・アシスタントとのやり取りを記録しておく
ずさんな弁護士を雇ってしまうと、渡した資料をなくされたり、もらってないと言われたりなどトラブルが絶えません。また、時間がかかった末に永住権をもらえないということにもなりかねません。
- 弁護士またはアシスタントに会った日
- その日に話した内容
- 渡した書類の内容
最低でもこの3点の記録は取っておきましょう。もし、弁護士を替えたくなった場合、返金を求めるときなどに使えます。記録を基に、弁護士側の過失を主張できるからです。
アメリカ永住権取得ステップ3:母子健康手帳のコピーを用意
自分の母親が使っていた母子手帳(予防接種)の記録を持っておくと、とても便利です。
永住権を申請する際には、必ずアメリカで健康診断を受ける必要があります。子どものときに受けた予防接種などの記録があれば、再度受ける必要もなく、費用もセーブできます。
私はこれを持っていなかったので、日本から送ってもらいました。日本から郵送となると、ここでもまた少し時間がかかります。結婚することが分かっている場合は、必ず日本から持って行きましょう。
母子手帳に記載されていた私の予防接種記録はこの5点です。
- Mumps:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
- Varicella:水痘・水疱瘡(みずぼうそう)
- Influenza:インフルエンザ予防接種
- Polio:急性灰白髄炎(ポリオ)
- DPT:百日咳・ジフテリア・破傷風
さらに、留学する前に受けた予防接種の記録も持っていきました。
- Mumps:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
- Rubella:風疹
- Tetanus:破傷風
これらの予防接種の記録を自分で英訳して病院に行きましょう。この記録のおかげで、私は多くの予防接種を受けずに済みました。
アメリカの病院で受けたワクチンと検査
上記の予防接種記録を提出した上で受けたワクチンは以下の2つです。
- DTP:百日咳・ジフテリア・破傷風
- MMR(Measles・Mumps・Rubella)(はしか・流行性耳下腺炎・風疹)
また、以下の検査もしました。
- TBテスト:結核かどうかの検査
- 水疱瘡(Varicella)の抗体があるかどうかの検査
私は過去に水疱瘡にかかったことがあったので、ワクチンなどは受けずに済みました。
インフルエンザの予防接種は時期によって必要だったり、必要でなかったりするようです。私が行ったときは夏だったので、受けずに済みました。少しでも費用をセーブしたい方は夏に行くことをおすすめします。
健康診断は指定された病院のみ
予防接種記録がない場合、指定医が要件を満たすためにどの予防接種が必要かを検討し、判断してくれます。
永住権申請時の健康診断は、指定された病院でしか受けることができません。以下のサイトで近いところを探してください。
病院によっては、現金しか受け取らないところや値段が高いところもあります。予約する前に何件も電話して、金額や支払方法を確認しましょう!
アメリカ永住権取得ステップ4:運転免許証の更新日を確認
永住権申請期間はアメリカでの身分証明ができないため、運転免許証の更新ができません。これ、私は結構大変な目にあいました。
留学中だと学生ビザがあり、身分証明ができるのですが、申請期間中だとまだアメリカでの身分が確定していない(ステータスなし)状態です。そのため、永住権が認められてから免許証の更新を申請するよう言われます(例:カリフォルニア州)。
州によっては、ビザを更新中であることなどある程度の証明だけすれば、数ヶ月〜数年分のパーミット/ライセンスがもらえることもあります。一度DMV(運転免許センター)に問い合わせてみてください。
運転できないと不便なアメリカ生活
期限切れの免許証で運転していて警察に止められた場合、州にもよりますが約2万5千円以上の罰金にも繋がります。運転免許が切れているとアメリカでの生活は何かと不便なので、更新日には注意しておきましょう。
留学中などに運転免許証を取得した際は、永住権を申請する前に更新しておくことをおすすめします。
アメリカ永住権取得ステップ5:申請期間中は日本に帰国しない
永住権を申し込むときには、アメリカ国外へ出て戻ってくるための再入国許可証を無料で申請できます。
ただ、やはりそこはアメリカ、何があるかわかりません。空港で働いている人が新入りでその書類のことを知らないとなれば、アメリカへ戻るよう言われることもあります。また、許可証自体に不備があったりする場合もあります。
しかも、許可証と一緒に送られてくる書類に「この許可証は入国を保証しない」と書かれているんです!「再入国許可証なのに保証しないの!?」と私はかなり不安になりました。
弁護士に、再入国許可証を申請してもいいけれど、再度アメリカに入国できる保証はないと言われたのですが、その意味がここでわかりました。
結婚詐欺を疑われる可能性も
基本的に何があるかわからないので、よほどのことがない限りは日本への帰国や海外旅行などはおすすめしません。
特に、私のように観光ビザで入国し結婚した方や、不法滞在の期間がある方などは結婚詐欺と疑われたりすることがあるので、できるだけ帰国を控えた方がいいです。
まとめ
アメリカでの永住権取得はとても大変です。特に申請書類などは複雑でアメリカ人である私の旦那も混乱していました。少しお金はかかってしまいますが、弁護士を雇ってしてもらった方が、精神的にも楽です。
もうすぐ私は面接を控えていますが、弁護士の方も来てくれますし、どんな内容を聞かれるかなど教えてくれて安心して挑めます。
今まで申請期間中は専業主婦で毎日退屈していましたが、もうすぐこの生活が終わるとなるとワクワクが止まりません!私のようにならないように弁護士を雇い、この申請期間を短くしましょう!
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