エバーグリーン・シティの名で知られるアメリカのシアトルは、ワシントン州北西部に位置する美しい海と緑に囲まれた都市。シアトルといえば何を思い浮かべますか?
イチローが11年間在籍していた大リーグ・マリナーズの本拠地のある街、またスターバックス発祥の地であり、ボーイング社、アマゾン、マイクロソフト社など有名企業が本社やメインファクトリーを置く街としても知られています。
生活水準は高く、文化、芸術の分野でも優れています。この街は多くの有名アーティストを輩出していて、特にロックミュージックの分野に傑出しています。
ジミ・ヘンドリックスを始め、1990年代にブームになったグランジロックもここシアトルから始まっています。日本の旅行会社でもシアトルのロックスポットを廻るツアーを催行しているぐらいです。
そこで今回は、音楽好きの方のための上手なシアトルの楽しみ方を紹介しましょう。
楽しみ方①人気観光スポット「EMPミュージアム」で音楽体験
ロックのレジェンド「Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)」コーナー
人気の観光スポットのひとつEMPミュージアムは「エクスペリエンス・ミュージック・プロジェクト」の総称で、音楽をエクスペリエンス=体験できる博物館です。
このミュージアムの目玉は、シアトル出身の天才ロックギターリスト、ジミ・ヘンドリックスの展示コーナーでしょう。彼のコーナーを目当てに訪れる音楽ファンは少なくありません。
ロックギタリストのパイオニア的存在であるジミヘン(愛称)は、1960年代後半に活躍し27才という若さで他界。ブルースとロックンロールを融合した彼の音楽は、後世、多くのミュージシャンに影響を与えました。
展示コーナーには、彼の使用したギターや日記や秘蔵写真、アートワーク等が展示されています。
シアトルから発祥したグランジロックの「ニルヴァーナ(Nirvana)」コーナー
1980年代からのロックの流れを変えたグランジロック。その中心的役割を果たしたバンドがシアトル出身のニルヴァーナです。
グランジロックのグランジ(Grunge)とは、「薄汚い」という意味を持ちますが、当時のシアトルの音楽シーンは80年代のアメリカンロックの主流だった商業路線の派手なバンドとは異なり、退廃的な歌詞や、ジーンズにTシャツといった汚い服装が特徴でした。
彼らはファッションにも影響を与え、わざと色あせさせたり、ほつれさせたりした90年代の古着ファッションもこのシアトルのグランジロックから生まれたものです。
ニルヴァーナの展示コーナーには、ボーカルのカート・コバーンの衣類やステージで彼が壊したギター、秘蔵の写真やデモテープなどを始め、100点以上の様々な展示がされています。
音楽ラボで思う存分音楽に触れる
音楽ラボエリアでは、ギタールーム、ドラムルーム、ドラムやキーボード、ギターが揃ったトリオルームや、ミキシングルームなど、防音装置の付いた個室スタジオで、個人やグループで自由に音楽を体験できます。
ロックスター疑似体験
オンステージ・コーナーでは、セットのステージに立って実際にプロの音に合わせて「バンドごっこ」ができます。ライティング付き、オーディエンスの歓声入りで、このステージに立てば誰でもロックスターになれます。録画されたDVDかポスターを購入することもできます。バンドメンバーが足りない時は、スタッフがメンバーになってくれます。
楽しみ方②ロックミュージシャンのゆかりの地を訪ねる
ニルヴァーナのカート・コバーンの家
ニルヴァーナのギター/ボーカリストだったカート・コバーンは、グランジ・ブーム全盛期の1994年に衝撃的な終焉を迎えます。
自宅で自ら銃によって命を絶ちました。レイクワシントン湖を望むその彼の家は、グランジロックの聖地として有名です。しばしば彼が座っていたという、彼の家に隣接するヴィレッタパーク公園のベンチには、メッセージを残していくファンが絶えません。
- 施設名:Viretta Park(ヴィレッタパーク)
- 住所:151 Lake Washington Blvd E、Seattle, WA 98112
ジミ・ヘンドリックスのメモリアルパーク
ロックレジェンド・ジミヘンのメモリアルパークはシアトルのレントンにあります。
最近では、海外からもツアーなどが訪れる有名な観光スポットのひとつにもなっています。お墓は小さな宮殿のようになっていて、彼の肖像画が描かれています。
熱烈なファンは、ここでギターを弾いたり、ギターのピックを供えたり、それぞれの思いを抱いてギターの神・ジミヘンを参拝していきます。
- 施設名称:Greenwood Memorial Park
- 住所:350 Monroe Ave NE, Renton, WA
楽しみ方③コンサート会場&ライブハウス&バーをめぐる
数々の優れた音楽を発信してきたシアトルには、たくさんのコンサート会場があります。
大規模なセフコフィールドやキーアリーナでは大物アーティストが興行を行います。一方で、シアトルには小さなライブハウスも数多くあります。身近で音楽を感じるなら断然、これらの小さなライブハウスでしょう。
それでは、シアトルにある主なコンサート会場をご紹介します。
老舗パラマントシアター
シアトルが誇る老舗「パラマント・シアター」。シアトルの芸術のランドマーク的存在となっており、バレエ、ミュージカル、ロック、ジャズと様々な分野のアーティスト達がここで公演を行っています。
1928年にオープンしたこの劇場は、シアトルの歴史的建造物の一つとしても有名です。1995年に改築工事がされましたが、当時の装飾を残した内装はとても雰囲気があります。
シアトル観光に欠かせないスポットで、毎月第1土曜日には無料の館内見学ツアーを行っています。
- 施設名称:Paramount Theatre
- 住所:911 Pine Street, Seattle
シアトルロックシーンを支えたライブハウス「クロコダイル」
小規模~中規模のライブハウスの中には、古くから営業を続けているところがあります。
中でも有名なのが、ニルヴァーナ、パールジャム、アリス・イン・チェーンズなど数多くのアーティストを送り出した「Crocodile( クロコダイル)」。
1991年、グランジロックの流行真っ只中にオープンし、2007年に一度閉まりましたが、2009年に再び営業をしています。ライブを観なくても、音楽ファンならぜひチェックしたいスポットです。
- 施設名称:The Crocodile
- 住所:2200 2nd Avenue、Seattle
- 営業時間:午後4時〜深夜2時
このほか小~中規模の会場としては、Show Box、The Triple Door、Nectar Lounge、Neptune Theatre、High Dive、The Vera Projectなどがあり、インディーズ系から人気アーティストまで幅広くライブを行っています。
まとめ
シアトルのちょっと変わった楽しみ方。さほど音楽に興味のない人でも、EMPミュージアムなどは十分楽しめるスポットです。音楽を通してシアトルの街を体感するのもちょっと素敵ですよね。
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)
【アメリカ求人】アメリカ就職を未経験からでもねらえる!転職エージェントまとめ
アメリカで働くには?アメリカで就職・転職をしたい日本人が転職前に知っておきたい11のこと
あわせて読みたい