韓国のお正月(旧正月)「ソルラル」の迎え方・過ごし方

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日本では1月15日を過ぎてくると、新年やお正月の雰囲気は徐々に薄れてきますね。韓国では、日本でお正月が終わった少し後の時期にお正月を迎えます。旧暦により毎年時期は若干違いますが、大抵はお正月(旧正月)は1月中旬~2月初旬になります。

韓国語で、お正月のことを「ソルラル」と言います。表記する際には「ソルナル」と書かれますが、実際に口に出して発音する場合は「ソンナル」に近いです。今回は韓国の旧正月についてご紹介します。

韓国のお正月「ソルラル」の過ごし方

韓国のお正月は家族や親戚ととともに過ごすようになっています。

ただ、過ごし方は各家庭により異なります。昔ながらの伝統を重んじ、お正月には伝統的な儀式を行いお正月料理を大量に準備するところもあれば、最近の日本同様、お正月は家族で海外旅行に行くという家庭も増えてきているようです。

いずれにしても、「家族で集まり家族で過ごす」というのは共通しており、変わらずにいるようです。家族や身内を大切にし情を重んじる韓国らしい気がします。

韓国のお正月(ソルラル)はいつ?(2017年)

韓服

2017年のお正月(ソルラル)の場合は、1月27日~1月30日までがお正月休みとされています。ソルラルの前後3日間が公休日となり、今年の場合は代休の為30日(月)までの4連休となります。

韓国のお正月(ソルラル)はいつ?(2019年)

韓国では旧暦が使われており、お正月やお盆など毎年日程が異なります。

その為韓国では、新しいカレンダーを手にすると、ソルラル(旧正月)やチュソク(旧盆)などの主な行事の他、親の誕生日など、まず今年の日程はいつになるのかをチェックすることから確認が始まります。

2019年のお正月(ソルラル)は、2月2日(土)から2月6日(水)までがお正月休みとされています。ソルラルの前後3日間が公休日となり、今年の場合は2月6日(水)までの5連休となります。

韓国のお正月「ソルラル」が近づいてくると

韓服

韓国では、今年は1月28日がお正月「ソルラル」となりますが、約1週間前から少しずつ準備は始まります。お休みは1月27日から始まりますが、27日は実質お正月(ソルラル)準備の日と位置づけられます。この日から、俄然、各家のミョヌリ(嫁)たちは忙しくなります。

また、27日頃から皆実家へ帰省し始め、日本同様に地方への帰省ラッシュが始まります。そしてお正月(ソルラル)当日は家族で過ごすということになります。

お歳暮

日本と同様にお正月前にはお歳暮が届いたり、デパートでは韓服の売り出しが行われたり、段々とお正月ムードになります。

テレビに出る芸能人たちだけでなく近くのデパートの店員たちまでも、その時期は韓服を着ています。

お正月(旧正月)「ソルラル」の迎え方・過ごし方

正月料理

伝統的なお正月儀式の儀式への「茶礼床/チャレサン」支度

お正月(ソルラル)の朝は、まずはお正月の儀式(茶礼/チャレ)から始まります。早朝から行うのは、「茶礼床/チャレサン」と呼ばれるご先祖への供養物の準備です。食卓の上にご先祖を祀る祠の他、お正月の伝統的な料理などを漆の器に並べて支度をします。

代表的なのはお正月に食べる餅の入ったスープ、前日に作ったジョンやその他のお正月料理、そして果物や韓菓などです。置き方は決まりがありますが、各家庭により多少異なります。

伝統的なお正月の儀式「茶礼/チャレ」

「茶礼床/チャレサン」の準備が整ったらお酒を並べ、「茶礼/チャレ」の儀式が始まります。

徳談(トクダン)

最初にその家の主人が、家族の健康またその年が上手く過ごせるように願う一言を述べます。

これは徳談(トクダン)と呼ばれます。

歳拝(セベ)

次に主人がご先祖様へ、またその他の家族は目上の人たちを中心に、家族や親戚へ挨拶の礼をしていきます。

これは歳拝(セベ)と呼ばれます。

お年玉(セベットン)

最後は子どもたちも歳拝(セベ)を行います。挨拶が上手に出来ると、子どもたちはお年玉(セベットン)を受け取れます。

その後、いとこたちと「誰が多くお年玉を受け取ったか」を報告し自慢しあいます。これは日本も韓国も同じでほほえましい光景ですね。それら一通りの儀式が終わると、茶礼で準備した料理を家族皆で頂きます。

食事を終え落ち着いたら、家族でお墓参りに行きます。

お正月の儀式「茶礼/チャレ」後

「茶礼/チャレ」及び食事、そしてお墓参りまでが主な家族でのお正月の過ごし方です。その後は、それぞれ親戚宅へご挨拶に行ったり、逆に親戚からの訪問を受けたりします。

親戚からの訪問の都度、お正月料理やお酒を振舞わねばならない為、韓国のミョヌリ(嫁)たちは、前日に大量にお正月料理をつくっておかなければなりません。各家により多少異なりますが、お正月当日は慌ただしいながらも午前中の「茶礼/チャレ」そして親戚・お客様対応が過ぎると、お正月の殆どが終わります。

早ければ午後から帰省し出し、今度は奥さん側の実家への帰省が始まります。その時には各自お正月料理の残りを持ち帰るようになっています。

その他 韓国でのお正月「ソルラル」の過ごし方

一般的には先ほど述べた、伝統的なお正月の儀式「茶礼/チャレ」が行われる家庭が多いのですが、これは儒教による考え方が根底にあります。その為韓国で多いとされるキリスト教信者の家庭では、「茶礼床/チャレサン」は準備せず、料理のみもしくは簡略化する場合も多いと聞いています。

また、お正月は海外旅行へ行く家庭も多くなってきています。

それでなくとも最近では韓国ではお正月を迎えるにあたり、準備する料理を少なくしたり、あるいは儀式を簡略化したりと、伝統的なお正月の行い方を簡略化する傾向が多くなってきています。恐らく数十年後の将来、世代が変わってくる頃には韓国のお正月の過ごし方もだいぶ様変わりしてくるだろうと思われます。

韓国へ観光旅行する場合、この時期は注意が必要

韓国では新暦でのお正月は休みが1日程度であるのに比べ、旧暦のお正月「ソルラル」では公休となり、どこも3日間は休みになります。会社や学校は勿論、多くのデパートや百貨店なども閉まっている場合が多いです。

韓国へ旅行する場合は、この時期は注意が必要です。

まずは旅行時期をずらした方が良いと思いますが、仮にどうしてもこの時期に旅行することになる場合は、お店や施設が開いているかどうか事前に確認しておいた方が確実です。最近は以前に比べ店を開く場合も増えてきているようですが、それでも平日と比べれば圧倒的に違います。注意が必要です。

まとめ

日本同様、韓国も最近では伝統的なお正月の過ごし方が変わってきている昨今。それでも、韓国らしい「家族と過ごす」過ごし方や伝統的なものなどは、出来るだけ変わらず続いていって欲しいと願うばかりです。

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