日本人の海外就職先として人気のオーストラリア。働いてみたいと思ったときに気になるのは、やはりお給料ですよね。
私は以前、オーストラリアで美容師として働いていました。オーストラリアの給料事情は日本とは大きく異なるので、仕事を始める前に知っておきたいところです。
オーストラリアで働くとどれぐらいもらえるのか、またボーナスや税金はどうなっているのかなど、私の経験をもとに働き方も含めてお給料事情をご紹介します。
※1オーストラリアドル(以下ドル)=約86円
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オーストラリアは世界でも物価と賃金の高い国
意外かもしれませんが、オーストラリアは世界で最も物価が高い国の1つと言われていて、中でもシドニーは物価の高い都市に位置付けられています(2017年2月現在)。
私の住むブリスベンでも、郊外の2LDKアパート(築10年以上)の1週間の家賃相場は350ドル(約30,100円)ぐらいから。月に12万円ほど必要ということになります。
そのため、留学生や独身の若者に限らず、フルタイムで働くオーストラリア人でもルームシェアやハウスシェアをして家賃を折半するのがかなり一般的です。
給料水準も高い
物価が高いので、必然的にお給料も高くなります。2017年2月現在のオーストラリアの最低賃金は時給17.70ドル(約1,520円)。
週末はさらに高くなり、職種によって率は少々異なりますが、土曜は時給1.5倍、日曜・祝日は2倍になるところが多いようです。私も昔、美容師として働いていたころは、時給が上がる週末に勤務するのを楽しみにしていた覚えがあります。
そして、オーストラリアの平均年収は66,820ドル(約575万円)です。新卒でも日本円換算で年収800万円などというのはよくあることで、数年働いて経験を積み、年収1000万円以上稼ぐ若者も少なくありません。
「まだ若いのに年収が1000万円以上なんて!」と驚いてしまうのですが、家賃をはじめ何でも高いオーストラリア、お給料が高くないと生活していけないのが現状です。
低賃金の違法労働に注意
このようにお給料の高いオーストラリアですが、どこで働いても同じというわけではありません。
オーストラリアでは給料は銀行振り込みが基本ですが、中には手渡しする雇用者も存在します。そのような雇用者は、最低賃金以下の時給しか払わず、さらに税金もきちんと納めていません。
もちろん違法ですが、留学やワーキングホリデーなどで滞在している若者の中には「最低賃金でもいいから働いてお小遣いを稼ぎたい」という人が多いので、悪条件で働かせる雇用者も減らないという悪循環になっています。
オーストラリアのボーナスや福利厚生は?
ボーナスは期待できない
日本のようなボーナスは基本的にはありません。ただし、会社によっては「目標額を達成できたのでボーナスを支給します」などということもあります。
私も美容師として働いていたころ、「今月は○○ドル以上ヘアケア商品を売ったから」とボーナスをもらったこともありましたが、それでもほんの少額でした。
住宅手当・通勤手当もなし
また、日本では支給されることの多い住宅手当もありません。さらには交通費の支給もないので、通勤するためのバス・電車代やガソリン代は全て自分で賄わなければなりません。
なお、フルタイムで学校に通う学生の場合はバス・電車などの利用料金が半額になるため、留学中に交通機関を利用する際は学生証を提示するのを忘れないようにしましょう。
有休は正社員のみ
オーストラリアでは、正社員として働く場合に年間4週間の有給休暇が保障されています。また、年間10日の有給病気休暇(または病気の家族を看病するための休暇)も保障されています。
一方で、週に何時間働くか決められていない「カジュアルスタッフ」には有休は認められておらず、もちろん有給病気休暇もありません。
オーストラリアでお給料をもらうにはTFNが必要
オーストラリアで働くことになったら、まず「Tax File Number(TFN)」と呼ばれる納税番号を取得し、雇用者に知らせる必要があります。
基本的にお給料は2週間に1度、税金を引かれた金額が振り込まれます。そのときに、このTFNが必要になります。給料振り込み用の銀行は指定されませんが、TFNがないと振り込んでもらえません。
また、TFNは次項で述べる「Tax Return」でも必要になります。
TFNは以下のサイトから申請することができます。
オーストラリアでTax Returnを忘れずに
タックス・リターンとは、日本でいう確定申告のようなものです。オーストラリアの会計年度は7月1日から翌年の6月30日までで、この期間の収入を申告すると源泉徴収された税金の一部が返ってきます。
留学生やワーキングホリデーの人も対象です。条件として、オーストラリアで6か月以上のコースを受講した、または6か月以上滞在かつ同じ雇用者の下で就労した、などを満たす必要があるので最新情報を確認してください。
たとえ少額だとしても、一生懸命働いて稼いで収めた税金です。忘れずに申請するようにしましょう。
タックスリターンはオンラインでも申請することができます。また、ショッピングセンターなどでタックスリターンを代行してくれる税理士さんが仮設ブースを構えているので、心配な方は相談してみてください。
タックス・リターンに必要な書類
PAYG Payment Summary
その会計年度に働いた全ての会社や雇用者からもらう「年間給料明細」です。
法律的に7月14日までに発行しないといけない決まりなので、この日を過ぎてももらえない場合は雇用主に問い合わせてください。
仕事に必要な備品購入のレシート
その仕事を始めるにあたり購入しなければならなかった物品がある場合は、そのレシートを提出します。
例えば私の場合、美容師として働いていたので「ハサミ」や「ドライヤー」を購入したときに支払った税金は対象となり、認められると返金してもらえます。
オーストラリアで美容師をしていた私の給料事情と働き方
最後に、オーストラリアで働くことを具体的にイメージしていただけるよう、美容師として仕事をしていた私のお給料と働き方をご紹介したいと思います。
学生ビザでほぼ最低賃金の労働
2006年から、現地の美容学校に通いながら美容サロンでカジュアルスタッフとして働き始めました。
週に2~4日、決まった時間には働かず、平日夕方4時ごろから閉店までの3時間ほどと、土曜日の午前9時から午後5時半まで勤務。当時は学生ビザを保持していたので、週に20時間のみ働くことが許されていました。
時給は当時の最低賃金である16ドル(約1,380円)を少し上回るだけで、もちろん有給休暇も有給病気休暇もありませんでした。
年に1回、タックスリターンを申請し1,000ドル(約86,000円)ほど戻ってきたときは本当にうれしかったです。
条件のいいカジュアルスタッフを継続
美容学校を卒業しても、カジュアルスタッフとして週5日(40時間)働きました。その方が時給が高く、勤務スタイルもフレキシブルだったからです。
卒業後は時給が21ドル(約1,800円)にアップ(週末は2倍)。また、必ずしも週に40時間働く必要はなく、定時に始めなくてもよかったのです。
フルタイムで働くスタッフのように有休休暇はありませんが、いつでも気軽に休みが取れるのもカジュアルスタッフのいいところ。
雇う側にしてみても、有休や病気休暇を付与する必要がなく、クビにもしやすいというメリットがあります。
フルタイムで働かなくても生活できる
カジュアルスタッフとして時給18ドル(約1,550円)で週40時間働いたと計算すると、所得税を引かれても手取りで1か月3,000ドル(約258,000円)程度の収入になります。
贅沢三昧の生活をしない限り、フルタイムで働かなくても一人暮らしやシェアハウスで十分生活はしていけると思います。
私は半年ほど一生懸命働き、なるべく外食を控えて貯金し、日本に4~6週間帰国することが多かったです。
まとめ~働き始める前にこれだけはチェック!
オーストラリアで仕事を始める前に確認しておきたいポイントをまとめました。
- 時給は最低賃金以上もらえるのか
- お給料は銀行振り込みしてくれるのか
- タックスリターンに必要な書類を渡してくれそうか
- フルタイムの場合は有休などが付与されるのか
留学生やワーキングホリデー滞在者も含め、オーストラリアは海外で働きたいと考える日本人にとって比較的ハードルの低い国だと思います。
ただし、とにかく稼げるのならどこでもいいという考え方はせず、上記の点をきちんと確認し雇用者を見極めることを心がけてください。
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