イタリアでインテリアデザイナーとして働く私、ある日の仕事タイムスケジュール

イタリア イタリアで働く

ランチタイムが長い、時間にルーズ、さらには2時間も昼寝するなど、イタリア人の仕事に関するイメージはなぜか、あまり良くないのは確かです。

しかしそんなレッテルを貼られてはいるものの、イタリアのデザインや音楽、ファッション、料理などは、どれをとっても世界のトップレベルです。本当に不真面目な勤務態度のイタリア人ばかりなら、どうしてそんなトップレベルの座を守り続けることができるのか。その真相は?

ここでは、インテリアデザイナーとしてイタリアで働く筆者のタイムスケジュールを見ながら、イタリアでの仕事スタイルをご紹介します。

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イタリアの朝の始まり

イタリアのトラム

イタリアは南北に細長く、気候の影響もあり、北と南では生活習慣が違います。南部の方はのんびりしたイメージですが、私の働いているオフィスは北部の主要都市ミラノなので、イタリアの中で一番バリバリ働いている仕事の街と言えます。

一般的なオフィスは朝8〜9時頃に始まり、夕方5〜6時まで。普通にみんな働き者です。その中でデザイン業界はちょっと違うタイムスケジュールで動いています。しかしミラノの朝は、ほぼみんな同じように始まります。

朝、オフィスに向かう途中、いつものバール(BAR)に立ち寄ってエスプレッソを一杯立ち飲みしてから出勤する、これが典型的なミラノの朝の風景です。

ではここから、私の働くある一日を紹介します。

イタリアで働く一日:起床~出勤

8時30分:起床

会社まで近いのでゆっくり寝ることができます。シチリアオレンジジュースを一杯飲んで出かける準備開始。

9時:出発

トラム(路面電車)に乗ってオフィスへ向かいます。以前、たまにインラインスケートで通勤していましたが、石畳の道が多く大変なので断念しました。

9時30分:オフィス到着

一応この時間が始業時間とされていますが、全員が到着するのはだいたい10時頃。みんなバラバラに出勤です。

そんな雰囲気なので、私は荷物を置き、まず向かいにあるバールで朝食タイム。顔見知りのバリスタにあいさつして、エスプレッソルンゴ(ちょっと多めの)を飲みながら甘いクロワッサンを食べるのが日課です。

そうこうしていると同僚達もバールにやって来て、そこが朝のあいさつの場に変わります。たまにボスが顔を出すときもありますが、始業時間が過ぎていることなど誰も気にしません。時には、バールでそのままボスと打ち合わせの流れになることも。

そんな感じでゆるい朝が始まります。

イタリアで働く一日:午前の仕事

10時:仕事開始

まずはボスが来るまで各自の仕事を進めておきます。おしゃべりするなどダラダラ、まだ朝のけだるい感じは抜けていません。

10時30分:ミーティング

ボスが出勤してきたら会議室に集まります。さすがにその頃にはみんな仕事モードに切り替えです。

ボスは前日のアイデアを平気で全撤回したりするので、朝のミーティングは結構恐怖です。それまでの苦労がすべて無駄になる瞬間なので、誰がその凶に当たるか、まるでロト感覚なのです。幸運にもこの日はご機嫌で、多少の直しを各自が指示され、無事に終了。

ここからはお昼まで真面目にお仕事です。現場に向かう人、デスクで作業、打ち合わせ続行など、さまざまな業務に分かれます。

イタリアで働く一日:昼食~午後の仕事

13時:ランチタイム

パスタ

始業が遅いので昼食時間も遅めです。オフィス周辺にはバールがたくさんあるので、忙しい時は軽くパニーニ(焼きサンドイッチ)、時間とお金に余裕がある時はレストランに行きます。

この日は同僚と何を食べるかもめにもめ、ようやくパスタに決定。徒歩1分で行けるパスタ屋さんでランチメニューと赤ワイン1杯を注文します。

イタリアでもレストランのランチタイムは決まっている

ところで、「イタリアはランチタイムが長い」というお話がありますが、これはおそらく一部の特例が広がっただけだと思います。レストラン自体のランチ時間は決まっています、午後2時半を過ぎると逆に食べられるところがなくなるほどシビアです。

ランチの所要時間はだいたい1時間から1時間半なので普通でしょう。ただ、仕事中でもワイン1杯は食事のお伴で水代わりですね。

14時30分:外回り開始

この日は住宅改装の現場へ向かい、図面をもとにクライアントと詳細の打ち合わせ。その後、エスプレッソタイム(バールへ)。そのままショールームへクライアントに同行し家具の選定。ちょっと休憩でまたバールへ。そして建材屋へ行き、素材の検証。

一度外出するとオフィスに戻るのはいつもほぼ夕方になります。戻る前に疲れたのでもう一杯バールでエスプレッソを飲みます

イタリアで働く一日:第2の仕事開始

17時:オフィスに戻る

オフィス

ここからが本気!第2の仕事の始まりです。

私の仕事はだいたいこの時間からがデスクワークで、その日の内容をすべてまとめる作業です。図面を修正したり、プランを練ったり。他の社員も同じく、この時間帯はみんななぜか集中しています。

19時:アペリティーボ

軽食

小腹が空く時間なので残業前の腹ごしらえ。またしてもお向かいのバールにてアペリティーボ(食前酒)を軽く飲みながらツマミを食べて、エネルギー補充です。

ミラノではこのアペリティーボの文化が盛んで、だいたいのバールは夕方になるとカウンターにホテルのビュッフェさながらの軽食が出ます。お酒1杯の値段で食べ放題!充分夕飯代わりになり、また安上がりです。

19時30分:残業開始

プレゼンテーション前はみんな残業です。彼らのこの時間の意気込みは本当にすごいです。納得いくまで夜中になっても帰らないこともよくあります。

イタリアで働く一日:同僚とともに過ごす仕事明け

21時30分:お疲れ様会

仕事

仕事が片付いたらみんなでお疲れ会に繰り出します。それにしてもみんなパワフルです。よくしゃべるし、飲みます。まったく疲れを見せません。

23時30分:ディナー

この時間になるとまたお腹が空きます。深夜まで開いてる飲食店は結構あり、締めはピザ、完全に太りますね!帰宅して寝るのは2時前でした。

起きてから寝るまでほぼ職場のみんなと一緒に過ごしているのに、とても心地良く、もう家族のような付き合いです。オフィスが常に明るく仕事が楽しいのも、イタリア人の温かい人柄のおかげだと思います。

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まとめ〜時間の使い方の上手さが世界のトップレベルを生む

私の知る限り、クリエーターのイタリア人達はとてもこだわりが強く、妥協しない人達ばかりです。「あまり働かない」の噂は、少なくともデザイン業界にはあてはまりません。

ただし、ご覧の通り、昼寝まではいかなくとも休憩がかなり多いです。だからサボっている印象なのでしょうね。

でも彼らは仕事のメリハリを心得て、一日のエネルギー配分をうまーく行っているわけです。時間の使い方が天性で上手い!それが、世界のトップレベルを生み出す仕事術なのでしょう。

私もこんな生活で翌日元気に出勤できるのは、エスプレッソ効果?と適度な気の抜き方を学んだことが理由だと思います。

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