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オーストラリアの勤務時間や休暇事情を解説

オーストラリア

オーストラリアで就職活動を始めるにあたって確認したいことの一つは、勤務時間や有給休暇がどれぐらいあるのかですよね。

これは仕事を決めるときの大切な要素になります。

オーストラリアで実際に働いた経験のある現地在住の私から、日本とはずいぶん違う、オーストラリアの勤務時間と休暇事情についてご紹介します。

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目次

オーストラリアの一般的勤務時間は午前9時から午後5時まで

オーストラリア

オーストラリアの企業では、一般的に午前9時から午後5時までを勤務時間と設定しています。週末に数時間だけ営業する銀行や郵便局も増えてきましたが、土日はたいていお休みです。

週末に営業しているショッピングセンターや遊園地なども、午後5時には閉まってしまいます。日本のように夜遅くまで遊べないのが少し残念でもあります。

土木・建設関係やカフェなどで働く人は、早朝に勤務を開始して夕方前には帰宅する「朝方」の人が多いようです。オーストラリアは非常に紫外線が強いので、「早朝から作業を始めて、紫外線の強くなる時間までに終わらせよう」という理由もあるそうです。

お酒を飲みながらの親睦も勤務の一環?

ちなみに、金曜日のランチタイムに同僚と出かけ、ビールを飲みながら親睦を深めるのもオーストラリア流。日本では、勤務中にお酒を飲むなんてちょっと考えられないのですが、オーストラリアの会社ではよくあることなのです。

オーストラリアの休日・祝日

オーストラリア

オーストラリアの休日・祝日には大きく2つ、中央連邦政府が定める全国共通の日、各州政府が制定した日があります。

また、月の満ち欠けによって毎年日にちが変わる祝日、イースター休暇もあります。

参考に、2017年度の場合の祝日を、全国共通と主要3州別(クイーンズランド州・ニューサウスウェールズ州・ビクトリア州)にまとめてみました。

オーストラリア連邦政府が定める全国共通の休日・祝日

  •  1月1日:元旦
  •  1月26日:オーストラリア・デー(イギリスからの移民が1788年1月26日、シドニーに到着したことを記念する祝日)
  •  4月14日:グッド・フライデー(キリストが十字架にかけられた日)
  •  4月17日:イースター・マンデー(キリストの復活を祝う日)
  •  4月25日:アンザック・デー (第一次世界大戦で戦ったオーストラリア・ニュージーランド軍〈Australian and New Zealand Army Corps、略してANZAC〉の兵士たちの活躍をたたえる日)
  •  12月25日:クリスマス
  •  12月26日:ボクシング・デー(クリスマスの翌日)

クイーンズランド州が定める休日・祝日

  •  5月1日:レイバー・デー(労働者の日)
  •  8月17日:ロイヤル・クイーンズランド・ショー(EKKA〈エッカ〉と呼ばれる農業祭。ブリスベンのみ祝日でお休み)
  •  10月2日:クイーンズ・バースデー(エリザベス女王の誕生日を祝う祝日。実際の誕生日は4月21日)

ニューサウスウェールズ州が定める休日・祝日

  •  6月12日:クイーンズ・バースデー(エリザベス女王の誕生日を祝う祝日。実際の誕生日は4月21日)
  •  8月7日:バンク・ホリデー(金融関係のみ)
  •  10月2日:レイバー・デー(労働者の日)

ビクトリア州が定める休日・祝日

  •  3月13日:レイバー・デー(労働者の日)
  •  6月12日:クイーンズ・バースデー(エリザベス女王の誕生日を祝う祝日。実際の誕生日は4月21日)
  •  9月29日:グランド・ファイナル・フライデー(オーストラリア・フットボールリーグの決勝戦前の金曜日)
  •  11月7日:メルボルン・カップ・デー(年に一度の競馬の祭典。レースの様子はオーストラリア全国で放送され、ドレスアップした紳士淑女が競馬場に集結する)

「労働者の日」のように、同じ祝日でも州によって日にちが違ったり、農業や競馬のお祭りのために祝日にしてしまったりするのは、大らかなオーストラリアならではです。

オーストラリアの有給休暇とその過ごし方

旅行

オーストラリアでフルタイム勤務する正社員の場合、有給休暇が年間4週間保障されています。

休暇取得のタイミングや期間は各人に委ねられ、たとえ繁忙期でも堂々と休みます。周りの人も「こんなに忙しいときに休暇を取るなんて!」と怒ることもありません。

有休取得は当たり前、過ごし方も自由

以前、私の長女がお世話になった担任の先生2人も「有給休暇を取ってバケーションに行きます」と数週間留守にしました。

日本人である私にとっては、学校の先生が有休で留守をするなんて信じられませんでした。でも、ほかのオーストラリア人の保護者たちは「先生、楽しんで来てくださいね」と驚いた様子もありませんでした。

有休中は海外・国内旅行に行ったり、キャンピングカーで長旅に出たり、家の改装のDIYをしたり、過ごし方もさまざまです。

日本のように、「たとえ数日でも有給休暇を取りにくい」ということはまったくありません。堂々と何週間も休暇を取り、仕事のことは忘れて自由にのんびり過ごすことができます。

日本人にとっては、すごくうらやましい労働環境です。

家庭を大切にできるフレキシブルな労働環境

家族

日本と違って、とてもフレキシブルに働けるのもオーストラリアのいいところです。家庭も大事にすることができます。

男性も育休を取得し子育てできる

私の夫は公務員なので、一般企業に勤める人よりももっとフレキシブルな環境です。有給休暇は年間5週間、それとは別に、育児休暇(有給)も4週間取ることができます。

私が娘たちを出産したときも、1カ月間育児休暇を取ってくれました。一般企業の場合でも、男性は育児休暇を2週間ほど取れるのが一般的です。

出勤時間も子どもに合わせて

公務員の場合、勤務開始時間も特に決まってはおらず、「1日8時間半働くのならば何時に出社してもいい」というシステムが多いそうです。

しかし、勤務時間に関してフレキシブルなのは公務員だけではないようです。特に共働きの家庭などは、どちらかが早朝に出社し、学校が終わる午後3時には退社します。その後、子どもを学校まで迎えに行くことができるのです。

「仕事と家庭のバランスを大切に」と考え、フレキシブルに対応・サポートする会社が多いのが、オーストラリアの労働環境の大きな特徴といえるでしょう。

まとめ〜オーストラリアではみんなが幸せに働ける

何週間も職場を留守にしても責められることなく、仕事を忘れて堂々と休暇を楽しめ、家庭を大切にしながらフレキシブルに働くことができる。そんなの無理でしょ!と、たくさんの日本人から突っ込まれそうですね。

でも、それで家族みなが満ち足りて、職場でもギスギス感がないって、いいと思いませんか?

自分だけでなくすべての人にとっていいなと思えることをやる、というのがオーストラリアだと思います。この環境から、日本人も何か学べることがあるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

オーストラリアの第三の都市ブリスベン在住歴十数年の三人娘の母。
都会ではないけれど田舎でもないこの街から、ブリスベン生活情報をリアルタイムでお届けします。

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