海外に住んだことのある方はすでにご存知でしょうが、地球上で日本ほど美味しいケーキの食べられる国はない、と言っても過言ではないですよね?味も見た目も、日本のケーキは世界一だと思います!
では、お隣の韓国のケーキはどうでしょうか。私が韓国に来た10年前までは、韓国では二度とケーキなんて食べなくてもいいや、と思うくらいに不味いケーキしかありませんでした。
ところが、今の韓国のケーキは日本のものと同じくらいハイクオリティーです。ここ数年で飛躍的に美味しくなりました。それだけでなく、日本の人気スウィーツもどんどん入ってきています。
本当にマズかった昔の韓国のケーキ
韓国のケーキを語る上で、不味かった黒歴史を外すわけにはいきません。
甘すぎ・くどすぎ・ダサい
昔の韓国のケーキがどんなに不味かったかと言うと、甘すぎ・くどすぎ・ダサいの3拍子揃ったものだと想像していただければ大体合っていると思います。
甘すぎる上に、生クリームも油っこくて新鮮ではなかったので、食べるとお腹にもたれました。
ダサい、は味には関係ありませんが、ショーケースの前でテンションがぐっと下がるようなぐっちゃりしたデコレーションがほどこされている感じです。
そもそも、昔は韓国にケーキ屋はありませんでした。パン屋にケーキが置いてありました。確かに、ケーキもパンも原料は似たようなもの。
日本でスウィーツだのパティシエだの言われている時に、韓国ではパン屋が片手間にケーキを焼いていたのです。
暗黒時代は過ぎ去った
でも、これらはすべて過去のことです。私が韓国に来たばかりの10年前の話です。
今では当時の不味いケーキを探すのが難しいくらい、韓国でも美味しいケーキがたくさん売られています。
韓国オリジナルのコグマケーキは試す価値あり!
不味かった昔の韓国のケーキですが、例外はコグマケーキです。
コグマの正体は「サツマイモ」
コグマと聞くと、日本人であれば誰もが「子熊」を想像すると思います。でも、当然ながら熊の子のケーキではありません。「コグマ」は韓国語で「サツマイモ」のことです。ちょっと響きがかわいいですよね。
韓国の昔のパン屋のケーキコーナーには、必ずと言っていいほどこのコグマケーキが置かれていました。
生クリームの上に黄色いさつまいもの粉がまぶしてあります。そして中はスポンジに、しっとり甘いさつまいものクリームが挟まっています。素朴で優しい味わいで、このコグマケーキだけは結構おすすめできます。
小さなパン屋で探してみよう
残念なことにコグマケーキは、最近のおしゃれなケーキに押されてなかなか見かけなくなってきました。
小さな個人経営のパン屋さんなら今でも売っているところがあるはずです。是非お試しあれ。
韓国のケーキ文化いろいろ
韓国人にとって、ケーキは日本ほど日常的な存在ではありません。日本ではデパートに買い物に行ったら、帰りに地下で自宅用にケーキを買って帰ったりと、特別なことがなくてもケーキを食べたりしますよね。
韓国ではケーキはそもそもホールで売られているものが多く、自分へのご褒美としてはなかなか手を出すことはできません。最近こそピース単位で売られているケーキも増えてきましたが、まだまだホールサイズが主流です。
では、韓国ではどんな場面でケーキが食べられるのでしょうか。韓国のケーキ文化をシーン別に紹介したいと思います。
子供の誕生日パーティー
誕生日にケーキにロウソクを立てて祝うのは、韓国も日本と同じです。子供の誕生日パーティーでは、必ず主役の好みの大きなホールケーキが準備されます。
注目すべきは、ケーキを置く場所です。さあそろそろケーキの出番だという時になると、箱から取り出されたケーキはそのままその箱の上に載せられます。
そして箱の台座に載ったケーキにロウソクが立てられ、ハッピーバースデーの歌が始まります。なんとも合理的ですね。
さらに、ロウソクを吹き消す前に、主役の鼻の頭にケーキの生クリームをちょんとつける人もいます。幼稚園の誕生日会などでは必ずあるイタズラです。
恋人の誕生日
韓国ドラマを見ていると、恋人の誕生日に公園のベンチでケーキにロウソクを立てている、なんていう場面が出てくることがあります。「え?外で?しかも2人でホール?」と違和感を覚える日本人も多いのではないでしょうか。
ドラマが流行らせたのかは分かりませんが、私も実際に公園でケーキの箱を持って恋人を待つ男性を見かけたことがあります。韓国ならではですね。
ロウソクをフーした後に、ケーキをどうするのかは不明です。
自宅や友人宅での集まり
家にお呼ばれした時に、手土産にケーキを持っていくのは韓国も日本と同じです。ただ、韓国ではケーキはホールです。そして、子供がいる場合には誕生日でなくてもロウソクでフーをします。
お呼ばれしたお宅にお子さんがいる場合、手土産にケーキを用意するのであれば、誕生日でなくてもロウソクは入れてもらいましょう。ロウソクがないと子供にがっかりされてしまうこともありますよ。
クリスマス
韓国でも宗教に関係なくクリスマスは行事として盛り上がります。もちろん、クリスマスにはクリスマスケーキも食べます。
けれども日本ほど商戦化はしていません。パン屋やデパートにクリスマスデコレーションのケーキが並ぶくらいで、駅やコンビニの前でケーキを売り出したりはしません。
そして、25日を過ぎても値引きはされず、そのままクリスマスケーキが売られます。
韓国の盆正月は旧暦で行われるため、日本のようにクリスマスの後すぐにお正月というわけではないのです。そのため、クリスマスの雰囲気は1月いっぱいは続きます。
もうマズいとは言わせない、韓国の美味しいケーキ
さて、写真でしかお見せできませんが、最近の韓国の美味しいケーキを紹介します。写真は、以下で紹介するOumtというケーキ専門店のものです。
デコレーションのクオリティーの高さから味のレベルも想像していただけるのではないかと思います。ほぼ、日本で食べるケーキのレベルと中身も外見も変わりません。
有名店のケーキは、韓国の新世界デパートやロッテデパートなどのデパ地下で手に入れることができます。
値段は、1ピース5,000ウォン(約500円)以上、ホールで30,000ウォン(約3,000円)以上など、日本と比べるとちょっと高めです。
ソウルのおすすめケーキ有名店3選!
THE MÉNAGERIE:
ソウルのチョンダム洞発祥のケーキ&ベーカリー。動物をモチーフにしたドーム型ケーキが有名。
・名称:THE MÉNAGERIE 清潭店
・住所:1F, 442 Dosan-daero, Gangnam-gu, Seoul
・営業時間:8:00~22:00(年中無休)
・電話番号:02-6947-1275
・公式サイト:なし
Oumt:
2006年にロッテデパート明洞店からスタートしたケーキ専門店。ダイナミックなデコレーションで、芸能人のバースデーパーティーにも使われるとか。
・名称: Oumt & Caffanissi
・住所: 2F, 332-15 Seogyo-dong, Mapo-gu, Seoul
・アクセス:弘大入口駅8番出口より徒歩10分
・営業時間:11:00~23:00
・電話番号:02-337-6853
DOREDORE:
パッと目を引くレインボーカラーのケーキが有名。天然色素を使っているので安心。
・名称:DOREDORE新沙店
・住所:544-4 Sinsa-dong, Gangnam-gu, Seoul
・営業時間:10:00~22:50
・電話番号:02-540-4553
・公式サイト:http://doredore.co.kr/
※2017年8月現在の情報です(1ウォン=約0.01円)。
韓国では日本のスウィーツも食べられる
ここ数年で目立つのは、韓国デパートへの日本のスウィーツの進出です。ビアードパパ、モンシェール、ロイズ、八天堂などなど、かなり多くの日本のスウィーツが韓国のデパートに出店しています。
韓国での日本のスウィーツの人気はうなぎ登りで、これからもどんどん新しい日本のブランドが進出してくることが予想されるそうです。
値段は日本よりは少し高めですが、韓国に長く住んでいる日本人にとって、日本のスウィーツがいつでも食べられるようになったのは嬉しいですね!
まとめ~甘党でも大丈夫!
旅行で数日滞在するだけならまだしも、駐在などで数年単位で海外に住むことになると、日本の美味しい食べ物が恋しくなるものですよね。
特に甘いものが好きな方は、外国の甘ったるいギトギトしたケーキにうんざりしている方も多いのではないでしょうか。
ご紹介したように、最近の韓国では甘さ控えめで日本人の味覚に合うケーキがどんどん増えてきました。日本のケーキも手に入ります。甘党のみなさん、韓国ならもう安心して住めますよ!
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)
【保存版】韓国で働くには?日本人が韓国就職する方法を徹底解説
【韓国求人】日本人向けのおすすめ転職サイトまとめ!韓国での働き方や暮らしの関連情報も
あわせて読みたい