仕事を探す時に避けて通れないのが面接です。それはもちろん、イタリアであっても変わりません。
何を聞かれるのか?どんな風に答えればいいのか?いろいろなことが頭の中を巡って、面接前はドキドキしますよね。
私はイタリア・ミラノで主にレストランやバールを回って就職活動し、いくつもの面接を受けました。その経験から、イタリアの面接で聞かれること、また聞くべきことをご紹介します。
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イタリアの就職面接で聞かれること
一体どんな質問が待っているのか、まずは相手から聞かれることを見ていきます。
1. 飲み物
面接で一番に聞かれることは、「何か飲みますか?」です。
たいていイタリアンエスプレッソかミネラルウォーターの二択です。
飲んだら落とされるなんてことはまずありません。飲みたかったら飲みたいと、飲みたくなかったら結構ですと言えばいいだけです。
雑談で語学力チェックも
飲み物を片手に、軽い雑談もあります。
イタリアには何年くらい住んでいるのかと聞かれることが多いです。語学のレベルを確かめているのかもしれません。レストランでは、簡単な雑談ができる程度の語学力でも雇ってもらえるところが多いように感じます。
また、相手がお店の紹介をしてくれることもあります。
ちなみに、私が今働いているお店の面接では、「休みがなく仕事もキツいけど、それでも大丈夫か」と聞かれました。
2. 勤務時間・職種
次に聞かれることは、働ける時間帯と仕事内容です。
真面目な雇い主であれば、まず「今このお店にはこの時間帯、このような職種で働ける人が必要なんです、あなたはこの条件で働けますか?」と聞いてくれるでしょう。
希望する時間帯と職種がそれに合っていればOKを出しましょう。次の質問に移行します。
もし希望と合わなければ、望む時間帯や職種をはっきり言ってください。しかしながらその場合、たいていの面接はここで終わります。
3. 給料
やはり気になるのはお給料。「いくらを希望しますか?」と聞かれます。望みの金額を伝えましょう。
なお、イタリア人経営の日本食レストランなどでは、日本人スタッフを喉から手が出るほど欲しがっているところもあります。そのようなところでは、希望額を少し高めに伝えても応じてもらえます。
つまり、交渉できる項目なので、したい方は試してみてください。ちなみに私は駆け引きができないのでしていません。
4. 職務経験
面接で聞かれることの4つ目は、それまでに行っていた仕事です。
当然、雇い主が興味があるのは、募集職種の経験があるかどうかということです。日本での経験でもいいですが、イタリアで既に働いた経験があるならより優遇してもらえます。
有名店での勤務経験が有利に働く
私がイタリアで初めに働いたのは、日本食レストラン業界ではちょっと噂になったレストランでした。
それ以降の転職活動では、履歴書にあるそのレストランの名前を見て興味を持ってもらい、次の働き先を見つけることができました。
初めに働く職場は、それなりに名前があるところを選んでみるのも一つの手です。
イタリアの就職面接で聞くべきこと
今度は、こちらから聞かなければいけないことを見ていきます。
1. 契約内容
最も重要なことの一つは契約についてです。必ず確認しましょう。
不法就労「LAVORO NERO(ラボーロ・ネーロ)」
特に気を付けなければらないのが「LAVORO NERO(ラボーロ・ネーロ)」というもの。これは不法就労のことを指します。
イタリアでは、人を雇って契約した場合、雇い主は税金を国に納めなければいけません。
その税金の額をできるだけ減らすにはどうすればいいのでしょうか?雇った人と契約をしなければいいんです。もしくは、週40時間働いてもらっているのに、契約上は20時間だけ働いていることにすればいいのです。
そう考える雇い主は少なくありません。その結果、法律に沿った雇用契約を結ばないラボーロ・ネーロが発生するのです。
働く側が損をする
もちろんこれは法律違反なので、見つかった場合、雇い主はもちろん雇われた側にも厳しい処分があります。また、見つからなかったとしても、得をするのは税金逃れできる雇い主だけで、しわ寄せは雇われた側に来ます。
例えば、働いた時間に対してのボーナスの額や失業保険の額が少ないということになります。
そのため面接では、きちんとした契約をするつもりがあるのか、またどのような契約をするのかをしっかり聞いてください。
口では契約すると言っても、実際にはその気がない場合があるため注意が必要です。
2. ビザサポート
ビザについても面接で聞いておくべき重要項目です。
企業のサポートが欠かせない
もし、就労ビザを取得したい、または学生ビザから就労ビザに切り替えたいと考えているのであれば、雇い主が就労ビザの取得をサポートしてくれるかどうか確認する必要があります。
また、就労ビザを取るためには、前述のラボーロ・ネーロではなく法律に則った雇用契約が不可欠です。
もし、きちんとした雇用契約と企業のサポートが得られるなら、滞在許可の更新時期や今後の計画を伝えましょう。
取得できるかどうかは運次第
ただし、イタリアの就労ビザを取得することは簡単ではありません。
雇い主が手伝ってくれたとしても、タイミングやその他の問題で取得できないこともあります。確かなことは何も言えません。
イタリアの就労ビザ取得の難しさについては以下の記事に解説があります。
イタリアの就職面接の前と後
面接に入る前に、就職希望の会社やお店に到着したら、働く場所や、一緒に仕事をすることになるであろう同僚達の雰囲気を確かめてください。雇い主がどんな人なのかも知ることができたらいいですね。
もし面接に受かれば、今度は「PROVA (プローバ)」があります。「お試し」という意味で、1日から1週間ほど、契約前に働いてみる期間です。
その期間を終えた後で本契約に移ります。
まとめ~自分の希望を最優先に
そもそも面接とは、自分の希望する時間帯や給料額が雇い主の条件と合っているかどうかを確かめるものです。合っていれば働いてみればよし、合っていなければ他を探せばいいのです。
この“いい加減な国”イタリアでは、働いてからもトラブルがいっぱいです。給料がもらえないことだってあるぐらいなので、面接に受かっても「試しに働いてみよう」くらいの感覚でいいのではないかと思います。
いい職場であれば長く勤めたらいいですし、ひどい会社ならさっさと逃げてくださいね。
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