カナダといえば、ワーキングホリデーや留学で人気の国。でも、どちらかといえば物価が高いイメージがありませんか?先進国であり、生活費もかかりそうですが、実際はどうでしょうか。
同じカナダでも、州や都市によって物価や生活費は違います。ここでは、トロントに次ぐ第2の都市モントリオールの物価を、他の街や日本の物価と比較しながら紹介していきます。
※1カナダドル(以下ドル)=約84円
モントリオールの消費税
カナダは日本に比べると消費税がとても高いです。
カナダには10の州があり、税率は州ごとに異なります。モントリオールはケベック州にありますが、ケベック州の消費税率は約15%(正確には14.975%)で他の州と比べても高いことが特徴です。
なお、消費税には3つの種類があり、それぞれ異なる税率と組み合わせにより各州で違った消費税率が決められています。
- ブリティッシュ・コロンビア州(バンクーバーなど):12%
- オンタリオ州(トロントなど):13%
- ケベック州(モントリオールなど):14.975%
お店やオンラインショップでは税抜きの価格で表示されているため、購入の際に消費税が上乗せされることを念頭に置いておきましょう。ただし、生活必需品の牛乳やパンなどは非課税となり、免除されます。
カナダの3都市で比較する家賃と交通費
カナダの3大都市といえば、バンクーバー、トロント、モントリオール。消費税率だけを見るとモントリオールが一番物価が高そうですが、実際はどうでしょうか。
家賃と交通定期券代について、3都市を大まかに比較してみました。
アパートの1カ月家賃平均(ダウンタウン1人暮らし)
- バンクーバー:1,447ドル(約121,548円)
- トロント:1,423ドル(約119,532円)
- モントリオール:916ドル(約76,944円)
交通費(地下鉄1カ月パス)
- バンクーバー:91ドル(約7,644円)
- トロント:140ドル(約11,760円)
- モントリオール:82ドル(約6,888円)
こうしてみると、モントリオールが圧倒的に安いのがわかります。
実は携帯電話の料金もケベック州は比較的安く、他の州に住む人がモントリオールの携帯番号を使っていたりします。州ごとに税率が違うように、携帯の料金プランも異なります。
では次からは、各項目のモントリオールの物価を詳しく見ていきます。
モントリオールの物価:家賃
上で比較したように、バンクーバーやトロントに比べて手頃な家賃は魅力的。日本と違い家具付きで、インターネットや光熱費は込みの家賃が多く、その点も含めると日本よりリーズナブルです。
シェアハウス
数人でシェアするため、1人で借りるより安くなります。一般的なシェアハウスの平均家賃は月400〜600ドル(33,600〜50,400円)で、ダウンタウン近郊だとやはり高くなります。
シェアハウスは留学生やワーキング・ホリデーで滞在中の日本人がよく利用しています。
1人暮らし
当然家賃は高くなりますが、ダウンタウンから離れた郊外であれば月600〜700ドル(約50,400〜58,800円)の物件もあります。
平均的な1カ月の家賃は800〜1,200ドル(約67,200〜100,800円)です。
モントリオールの物価:食材
モントリオールの食品などの価格は、日本とだいたい同じくらいと言えます。場合によって安かったり高かったりしますが、平均すると少し安いくらいです。
500mlペットボトルの水
フードコートなどで買うと高く、2ドル(約168円)ほどします。
しかし、スーパーではとても安く購入できます。500mlの水20本がわずか約3ドル(約252円)です。単体で買うより、多く買った方がお得です。
牛乳・卵
牛乳は、1リットルがだいたい1.77〜2ドル(約148〜168円)ほどします。卵は12個入りがおよそ2.47ドル(約207円)です。日本とあまり変わりません。生活必需品のため非課税です。
野菜・フルーツ
野菜やフルーツは、モントリオールでは日本よりも安く購入できます。
キャベツ1玉が1.88ドル(約157円)、大きな1玉のスイカが7ドル(約588円)など、とてもリーズナブルです。また、カナダ産の野菜などは非課税です。
モントリオールの物価:外食
モントリオールでの外食は、日本より高くなることが多いです。
ファストフード店やカフェでは基本的にチップは不要です。しかし、レストランでは15%の消費税に加え、15〜20%のチップを支払う必要があります。
ファストフード(マクドナルド)
マクドナルドのビッグマック・セットで比較してみます。モントリオールではだいたい11ドル(約924円)と高めです。日本では690円です。
上で述べたように、モントリオールのファストフード店ではほとんどの場合、チップは不要ですが、消費税を含めると900〜1,000円かかることが多いです。
スターバックス
カナダのスターバックスは日本に比べると安いことが多いです。
Sサイズのコーヒーで比較してみると、日本の290円に対し、モントリオールでは1.85ドル(約155円)。また、サイズも日本より大きくてお得です。
レストラン
前述の通り、15〜20%のチップも含め日本より割高になります。2人でディナーに行くと、平均で60ドル(約5,040円)ほどかかってしまいます。
節約するのであれば外食は控えめに、自炊するのがおすすめです。
モントリオールの物価:交通機関
地下鉄・バス
モントリオールの地下鉄とバスは同じ会社で運営されています。
日本だと距離や区間によって料金が異なり、定期も乗り放題となるのは決められた区間のみですよね。
モントリオールの地下鉄・バスはこの日本の仕組みと異なり、距離にかかわらず1回一律3.25ドル(約273円)。1カ月のパスは82ドル(約6,888円)で、距離や区間に関係なくメトロとバスが乗り放題になります。
さらに、地下鉄で使用したチケットは、購入から2時間以内であればバスへの乗り換えに利用できます。バスから地下鉄に乗り換える場合も同様です。
タクシー
初乗りで3.50ドル(約294円)、1キロごとに1.90ドル(約159円)加算されていきます。空港からダウンタウンまでの料金はおよそ40ドル(約3,360円)で、15〜20%のチップも必要です。
ただし、モントリオールではバスと地下鉄が発達しているので、タクシーを利用する機会はあまりありません。
モントリオールの物価:日本の食材・製品
野菜やフルーツなどが安く手に入るモントリオールですが、日本の食材や製品は当然ながらとても高いです。ある程度、日本で購入して持っていくことをおすすめします。
納豆
日本では100円以下で購入できる納豆も、モントリオールでは3ドル(約252円)ほどします。また、売っているスーパーも限られています。
お米
アジア系のスーパーではコシヒカリも売られています。しかし、他のお米と比べてやはり割高で、30〜50ドル(約2,520〜4,200円)ほどになります。
化粧品
日本の製品もあるにはありますが、種類やブランドに限りがあり、値段も高いです。
例えば、日本なら500円前後で購入できるクレンジング・オイルは、モントリオールでは15.99ドル(約1,323円)します。
化粧品にこだわりのある方は、なるべく生活する期間分を持っていくのがいいでしょう。
まとめ~比較的リーズナブルに住める街
モントリオールは消費税が約15%と高いですが、全体的に日本よりも物価はリーズナブルです。バンクーバーやトロントと比較しても、生活費は安く抑えられます。
カナダに行く目的は人それぞれで、重視するポイントも人それぞれだと思いますが、どこに住んでも生活費は必ずかかるものです。物価も一つの目安にして、滞在する都市を選んでくださいね。
※この記事の内容は2019年3月現在のものです。
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