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イギリスで日本人が経験しがちな人種差別とその対処法

イギリス人

ヨーロッパの先進国であるイギリス。多くの人種が住んでいて、さまざまな文化が混じり合っている国です。

そんな国だったら人種差別は少なそうと思うかもしれませんが、やはり存在しています。実際に人種差別を経験する日本人も少なくありません。

私たち日本人がイギリスにいるときに少しでも人種差別に悩まないで済むように、どのような場面で人種差別を受けることがあるのか、そしてどのように対処すればいいのかをイギリス滞在経験のある私からご紹介します。

目次

イギリスは人種差別が強い国なのか

ロンドン

まずは、イギリスでの人種差別がどの程度のものなのかをご説明します。

イギリスは人種差別が激しい国というわけではありません。世界的には並程度のレベルだといえるでしょう。差別意識のある人は多いかもしれませんが、それを相手に表立って出すような行動をする人は多いわけではないのです。

ただし地域差があり、田舎であればあるほど差別意識が強い傾向にあります。

ロンドンのような大都市では、そもそも住んでいる外国人の割合が高いです。そういった環境に慣れているためなのか、田舎に比べると都会では差別をする人の割合は少ないように思います。

差別を受ける可能性はゼロではない

普通に暮らしている分には、人種差別を感じるような場面に度々出くわすということはないでしょう。

しかし、ごく稀に以下に述べるような経験をすることもあります。頻度が低いからこそ、留学中やワーホリ中にこういった経験をすると、心の傷として残ってしまうケースも少なくありません。

イギリスでの日本人への差別1. 英語力が低いという決めつけ

英語力

日本人がイギリスにいて人種差別をされたと感じるような場合には、いくつかのパターンがあります。まずは、英語をうまくしゃべれないことでバカにされるというようなことです。

英語が話せないことは人種とはあまり関係ありませんが、東アジア系の顔を見ると勝手に英語がわからないんだと決めつける人もいます。東アジア系とは、日本人、そして中国や韓国など似たような顔を持つ人たちのことです。

例えば、ヨーロッパ人の友達と一緒にいると、その友達の方が英語がわからないのに、店員さんなどが友達にばかり話しかけるということがあります。

見た目だけで判断される

事実、東アジア系の私たちは、ヨーロッパの人たちに比べると英語が苦手な傾向にあります。しかし、全てのヨーロッパ人が英語がうまいわけではないのに加え、日本人でも英語ができる人はいます。

中国系イギリス人が山ほどいるはずのこの国でも、見た目だけでそんな判断をされることがあるのです。

なお、同じアジアでも東南アジアには英語を流暢に話す人々が暮らす国もあり、ヨーロッパ人が観光で訪れても英語で困ることはあまりないため、英語が通じないというイメージはないようです。

また、東アジア系の顔をしていても、生まれた頃からイギリスや他の英語圏で育ったネイティブの人たちは除外されます。

イギリス英語以外の発音はNG?

ちなみに、イギリス人はアメリカ英語やオーストラリア英語の発音を好みません

日本人により馴染みのあるアメリカ英語の発音そのものも気に入らないようですが、日本人がアメリカ英語を真似しながら話しているとイライラするとのこと。

よほど親しくなければ顔には出さないものの、親しい場合は皮肉を言われるかもしれません。

詳しくは下の記事をお読みください。

普段から英語力を高めておく

イギリス英語であれアメリカ英語であれ、海外での差別を少しでも回避し気持ちよく過ごすためには英語力を高めておくことが大切です。

普段から英語に慣れ、英語を身につける努力をしましょう。留学したり語学学校に通ったりするのも一つの方法です。

留学する余裕がない方にはオンライン英会話「レアジョブ英会話」などもおすすめです。月6,000円以下で毎日英語が話せます。

イギリスでの日本人への差別2. お金がないと思われる

ポンド

日本人は世界的にお金持ちだと考えられているので、お金がないと思われて嫌な思いをすることはあまりありません。しかし、ほとんどのイギリス人はアジア系全般の見分けがあまりつかないため、見た目だけで日本人とは認識していません。

そのためなのか、そもそも日本のことをよく知らないか、どちらのパターンであっても、イギリスで働いていると出稼ぎに来ていると思われたり、女性であれば「一晩いくらで買えるのか?」というようなことを聞かれたりすることがあります。

出稼ぎにイギリスに行くような日本人はいないでしょうが、実際に裕福ではない国の人や、EU加盟国で自国では仕事が見つけられない人などがイギリスに仕事をしに来るため、そう思われるのかもしれません。

害はないが気分はよくない

日本人の中でも、お店でお札を出すとチェックされるという経験をする人もいるようです。特に顔が濃いめの人や、ちょっとカジュアルすぎる格好をしている人が、そんな目に遭いやすい傾向にあるようです。

この差別については、あまり害はありませんが、なんとなく気分がよくはないという程度でしょうか。出稼ぎに来ているというような心配をされると苦笑いものです。

イギリスでの日本人への差別3. 女性に対する先入観

日本

女性に関する人種差別で日本人が体験するものには、いくつかの種類があります。

日本人女性は簡単

1つは、日本人のことをそれなりに知っていて、日本人女性は簡単にオトせると思っている男性が多いということです。

特に、日本でいい思いをした外国人がそういう風な印象を持っていて、日本人女性相手に遊びまわる人もいたりします。また、そういう話を聞いて、ちょっとバカにしてくるような人もいるでしょう。

結婚目的

2つめは、そもそもアジア系女性はイギリス人と結婚したいものだと思い込んでいるケースです。

実際にそういうアジア系女性は少なくないため、全く事実と異なるというわけではありませんが、全員がそうではありませんよね。

何でもいうことを聞いてもらえる

3つめは、日本人女性は何でもいうことを聞いてくれると思っていて、その思い込みから日本人女性への扱いがひどくなるというパターンです。

これは傍目から見ているとわかることですが、当の本人である日本人女性は、イギリス人のそういった思い込みのためにひどい扱いを受けているとは思っていないようです。

イギリスでの日本人への差別4. あからさまな態度

イギリス人

日本人をはじめ、アジア系の人に対してとりあえず差別意識を持っている人の中には、それを態度に表す人もいます。

例えば、他のお客さんたちには優しく接しているのに、日本人(アジア人)を見るとあからさまに態度を変えたり、冷たく接したりという接客業の人もごく稀にですがいます。

また田舎の方では、珍しいのか不躾にジロジロ見てきて、ちょっと嫌な顔をするようなご老人方に会うこともたまにあります。特に、アジア人があまりいない場所や、有名な観光地というわけではない場所でそういう経験をすることがあるでしょう。

イギリスでの人種差別対処法1. 身なりを整える

身なり

こういった、日本人が遭遇するかもしれない人種差別で少しでも嫌な思いをしないようにするためには、まず身なりを整えることです。

イギリスで一番大事なのは、見た目をきちんとするということです。別にいつもドレスアップして髪の毛をセットする必要はありません。

清潔感のある服装をして、背筋を伸ばして堂々と歩きましょう。それだけで品があるように見えます。

見た目で判断する階級社会

イギリスは階級社会なので、パッと見の雰囲気で判断されることがあります。

あなたがもしイギリスで人種差別に遭遇したと思ったとしても、それは人種差別というわけではなく、単にあなたの見た目がみずぼらしかったのかもしれません。

ヨレヨレのTシャツや汚れたジーンズなどは厳禁です。カジュアルな服はもちろん大丈夫ですが、どこか品があるように見えると周囲の態度が変わります。

イギリスでの人種差別対処法2. おどおどしない

イギリス人

日本人には、ちょっとでも相手から変な態度を取られるとおどおどしてしまう人が多いです。そういうわけではない場面でも、さまざまな場所で勝手がわからないときにおどおどしています。

おどおどすると、自信なさげで気弱そうに見えるため、相手も強く出やすいというマイナス点があります。また、おどおどしていると顔が緊張するため、感じが悪いと思われてしまうこともあるでしょう。

もしも何かわからないことがあるのなら、お店の中なら店員さん、外なら周囲の人などに自信を持って聞いてみてください

案外、勝手がわからずうろうろしていることで、人種とは関係なく怪しまれていることもあるのです。

イギリスでの人種差別対処法3. 笑ってごまかさない

日本人は気が優しいためか、相手に強く言われたり、バカにされたりしても、笑ってごまかすような人も少なくありません。

実際に何を言われているかよくわからないというパターンもありますが、わかっていたとしてもそういう態度を取る人もいます。

これをやってしまうと相手になめられてしまい、バカにする対象として扱っていいんだと思われてしまうのです。

毅然とした態度を取る

変なことを言われたりされたりした場合、言い返したり喧嘩をしたりする必要はありませんが、毅然とした態度を取りましょう。

もしくは、微笑んで何事もなかったかのように対処するのもアリです。微笑みと、笑ってごまかすようなにやにやした態度は違います。

失礼な態度に対して、何事もなかったかのように丁寧に接すれば、まともな相手なら自分のことがちょっと恥ずかしくなるでしょう。

イギリスでの人種差別対処法4. あまり気にしない

対処法をいくつか紹介しましたが、これだけのことをしても人種差別で嫌な思いをすることがゼロになるわけではありません。

世の中には、そういうことをしないと生きていけない人や、他国の文化などについて全く知らないという人もいるのです。それ自体はどうしようもないことなので、ちょっとしたことなら気にしないのが一番の対処法です。

イギリスで普通に暮らしているだけなら、人種差別で嫌な思いをすることよりも楽しいことの方が圧倒的に多いはずです。そんなことは小さなことだと割り切ってしまいましょう。

ただし、法に触れそうなほどの被害があった場合には、周囲に助けを求めたり警察に通報したりするようにしてください。

まとめ~人の振り見て我が振り直そう

イギリスで出くわしそうな人種差別を見てきましたが、日本人も日本で同じようなことをしているという心当たりがないでしょうか。

人種差別自体は、なくすことがとても難しい問題です。しかし、自分がされて嫌なことは人にしないのが人間としての基本。

イギリスだけではなく、外国で嫌な目に遭った場合は、日本に帰ってから外国人相手に差別的な態度を取らないよう気をつけたいものですね。

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この記事を書いた人

旅、ダンス、飲食、睡眠、語学をこよなく愛する日本人。1日中その5つとライター業しかしていない生活を送っています。
過去のイギリス在住歴5年弱。ヨーロッパとアジア圏は渡航歴多数。イスラム圏の建造物とご飯の美味しい国が好きです。
ユーラシア大陸に飽きたので、ラテンアメリカに行くためにスペイン語習得中。

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