韓国に住んでいても、職場の同僚や知人などの結婚式に招待される機会があると思います。韓国の結婚式は日本よりもずっとカジュアルです。その分、あまり親しくない間柄でも広く招待されます。
あまり堅苦しく考えなくても気楽に参列できますが、いざ招待されたときあわてないように、韓国の結婚式の紹介をしてみたいと思います。
韓国の結婚式の招待状
韓国の結婚式の招待状は、式の2、3ヶ月前に届きます。職場の同僚の結婚式の場合は、招待状は郵送されるのではなく、会社で本人が直接封筒を配ってまわります。最近は、スマートフォンで送る電子招待状を使う人も増えています。
招待状に返事はいらない
招待状をもらっても、出欠の返事をする必要はありません。招待状には返信用葉書も入っていません。
韓国にもご祝儀がある
韓国の結婚式にも、日本と同じようにご祝儀を用意して行きます。
ご祝儀の金額の相場は以下の通りです。
- あまり親しくない知人や遠い親戚:3万ウォン(約3,000円)
- 親しい友人や同僚:5万ウォン(約5,000円)
- 近い親戚:10万ウォン~(約1万円~)
日本よりご祝儀の金額はかなり少なくて済みます。一方、こちらは日本と同様に、金額は偶数を避けます。お金は新札を用意した方が無難ではありますが、用意がなければ新札でなくても問題ありません。お札の枚数は、奇数である必要はありません。
祝儀袋は、コンビニなどで売っています。日本の祝儀袋のように豪華なものではありません。白い封筒に「祝結婚」や「華婚」、ハングル文字で「축결혼(チュクキョロン)」「화혼(ファホン)」などと書かれているのが祝儀袋です。
見つけることができなかったら、結婚式場の受付にも封筒(無料)が用意してあるのでご心配なく。万が一封筒の用意が間に合わなくても中身さえ準備していけば大丈夫です。
封筒には裏面の右下に自分の名前を書きます。字は毛筆で書く必要はありません。私は受付の人が分かりやすいように、アルファベットで名前を書くようにしています。
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韓国の結婚式に参列する時の服装
韓国の結婚式に参列するときは、日本ほどフォーマルな服を用意する必要はありません。いつもより少しきちんとした格好、と考えれば大丈夫です。ジーンズやスニーカーはちょっと失礼かな、という程度です。
男の人の服装
男の人はスーツにネクタイが無難です。ネクタイは白である必要はありません。
また、スーツでなくても、ジャケットがあれば大丈夫です。シャツは襟があった方が良いでしょう。最近はシャツのタイプによってはネクタイをしない人もいます。
女の人の服装
ワンピースやスーツなどが無難です。色は花嫁と被らないよう白は避けましょう。日本の結婚式に呼ばれたときのようなパーティードレスを着ていくと、かなり浮いてしまいます。髪型やメイクも普段通りで大丈夫です。
子供の服装
子供の服装も、ちょっときちんとした格好、程度で大丈夫です。子供の場合は靴は普段のスニーカーでも大丈夫です。
男の子はできれば襟のあるシャツが良いでしょう。おしゃれにスーツと蝶ネクタイでキメた男の子や、ふわふわのドレスの女の子もいますが、普段着の子もいます。
新郎新婦が親戚の場合
韓国人と国際結婚をされた方の場合、韓国の親戚の結婚式に呼ばれる機会も多いと思います。日本とは異なり、かなり遠い親戚まで招待されます。
配偶者の兄弟など近い親戚の結婚式の場合は、女の人は韓服(チマチョゴリ)、男の人はスーツとネクタイなどの正装をする必要があります。この場合は韓国の家族の指示に従えばよいでしょう。
配偶者のいとこ、はとこの結婚式にも招待されますが、この場合は友人の結婚式と同様、少しきちんとした格好程度で大丈夫です。
韓国で結婚式場に着いたら
最近はホテルで結婚式を挙げるカップルも増えてきましたが、韓国では結婚式専門の礼式場(イェシクジャン)というのがあり、たいていのカップルはそこで結婚式を挙げます。
礼式場は数階建ての建物で、フロアごとに複数のホールが入っていることもあり、フロアは参列客でかなりごった返しています。
式場には挙式の15分前くらいに着いていれば大丈夫です。用事があって遅れても、あまり気にする必要はありません。式の途中でもホールへの出入りは自由にできます。
まずはホールを探す
招待状に礼式場の名前とホールの名前が書かれているはずなので、しっかり確認してホールを探しましょう。
間違えても知らないカップルのホールに行って、受付にご祝儀を渡してしまうことなどがないように!韓国ではよくあるミスだそうです。
受付にご祝儀を渡す
ホールを見つけることができたら、まずは受付にご祝儀を渡します。向かって左側が新郎、右側が新婦の受付です。ご祝儀を渡して芳名録に名前を書きましょう。
ご祝儀を渡すと受付で食券をもらえます。式の後に食事が出されるので、そのとき必要になります。しっかり保管しておきましょう。
新郎新婦のご両親に挨拶
受付を済ませたら、ホールの入り口の両側に新郎新婦の家族が立っているので、挨拶をしましょう。新郎の家族は向かって左、新婦の家族は向かって右に立っています。新郎も挨拶に出てウロウロしている場合があります。
新婦の親しい友人は控え室で挨拶
新婦は式が始まるまで控え室で待機しています。新婦の親しい女性の友人の場合は、新婦の控え室に入って挨拶をすることができます。男性の友人は控え室には入れません。
控え室で新婦に挨拶をしたい場合は、式の30分前くらいには式場に着いていると良いでしょう。韓国の結婚式には日本のような披露宴がないため、式の始まる前の控え室でしか新婦と話す機会はありません。
カメラマンがいるので、新婦と記念写真も撮りましょう。
式場に入る
挨拶を済ませたら、ホールに入ります。祭壇の左側に新郎側の参列客、右側に新婦側の参列客が入ります。
椅子が並べられているだけの場合もあれば、最近は丸テーブルに椅子が配置されている場合もあります。テーブルがあっても、ここで食事をするわけではありません。
席は決まっていません。新郎新婦の家族、親戚は一番前の方に座るので、親戚でない場合は真ん中よりも入り口に近い方の席に座ると良いでしょう。席が空いていなかったら、左右の壁側に立ちましょう。
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韓国の結婚式の流れ
間もなく始まります、というアナウンスが流れ、式場の照明が暗くなると、結婚式の始まりです。司会進行は新郎の友人がすることが多いです。式は日本の結婚式と比べてずっと簡単で、20~30分ほどで終わってしまいます。
最近は式のスタイルも様々に増えてきましたが、基本的な韓国の結婚式の流れを紹介します。
両家の母親の挨拶
結婚式のオープニングは、新郎新婦のお母さん同士の挨拶です。両家のお母さんが韓服を着て登場し、手を繋いで祭壇まで行くと、2人で同時にロウソクに火を灯してお互いにお辞儀をして挨拶をします。
新郎入場
両家のお母さんの挨拶が終わると、今度は新郎の入場です。新郎は1人で祭壇の前まで行き、新婦を待ちます。
新婦入場
続いて新婦の入場です。新婦は、新婦のお父さんに手を取られて新郎のところまで歩きます。新婦のお父さんが新郎に新婦を引き渡します。いくら簡単な式とは言え、このシーンはいつ見ても感動します。
主礼の前で結婚の誓い
新郎新婦が揃うと、主礼(ジュレ)と呼ばれる媒酌人による新郎新婦へのお祝いの言葉があります。お祝いの言葉は長くて5分程度です。主礼は新郎の大学の指導教官など、恩師がすることが多いです。
主礼の前で新郎新婦は結婚を誓い、指輪の交換をします。
お祝いの余興などはオプション
新郎新婦の友人による歌などの余興がここで入る場合があります。
両親への挨拶
結婚の誓いの後、新郎新婦は両家の両親へ挨拶をします。新郎はジョルという地面に膝をつけてする韓国式の正式な挨拶をし、新婦はドレスなので立ったまま礼をします。
新郎新婦退場
この後、新郎新婦退場となり、一応式は終わりです。
写真撮影
式が終わったと思ったら、そのまま写真撮影に入ります。退場するはずの新郎新婦は最後までホールを出ることなく、再び祭壇の前まで戻ってきます。余韻に浸る暇もありません。
写真撮影は、新郎新婦の友人との団体写真、親戚一同との団体写真など、何パターンかあります。
結婚式の食事
写真撮影が終わると、参列客は食事の席に移動します。結婚式の食事は、通常礼式場についているレストランで取ります。レストランの入り口で、受付時にもらった食券を渡して入ります。
複数のカップルの参列客が一緒に食事をしている場合もあり、ここもかなりごった返しています。適当に空いている席を見つけて座りましょう。
食事はブッフェのことが多いですが、普通に韓国料理の定食が出される場合もあります。最近は料理にこだわった式場も増えてきましたが、韓国の結婚式場の食事は基本的にあまり期待しない方が良いです。
参列客が食事をしている間、新郎新婦は家族のみでペベクという韓国伝統の婚礼の儀式をします。その儀式の後、食事会場に新郎新婦が現れて、参列客に挨拶をして回ります。
食事を食べたら、そのまま解散です。二次会はありません。新郎新婦が挨拶に来るのを待たずにさっさと式場を後にする場合もあります。引き出物などもなく、帰り際もとってもあっさりとしています。
もしも結婚式に行けなかったら
親しい人の結婚式に行けない場合、事前にご祝儀かお祝いのプレゼントを渡したり、式に参列する知人に代わりにご祝儀を渡してもらったりすると良いでしょう。
まとめ
日本では結婚式で子供が騒ぐのはあまり喜ばれませんが、韓国では親戚の子供も友人の子供もたくさん来ていて、走り回っていても誰も気にしません。全体的に和気あいあいとした賑やかな雰囲気です。
もしも韓国の結婚式に招待されたら、気楽に結婚のお祝いをしに行きましょう。
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