ポンドが安い今はロンドンに行くチャンスでもあります。でも、元からすごく物価の高かったロンドン、ポンドの価値が下がったところでそれほど生活費は安くなったのでしょうか?
ロンドンでのワーキングホリデーを考えている方は、生活にかかる費用やアルバイトからの収入をシミュレーションしてみると、必要となるお金の大体の目処がつくと思います。
それでは、ロンドンでの生活費についてご紹介します。
※1ポンド=約134円(2016年11月)
ロンドンの物価の基本情報
まずはロンドンの物価を見てみましょう。日本人からすると、ロンドンは物価が高いと感じるはずです。その通りです。
家賃を例にとれば、 ロンドン全域の平均は月約1,000ポンド(約134,000円)です。東京全域の平均である月約80,000円と比べてみると、その高さに驚きます。
しかし、今年(2016年)話題になったEU離脱決定の国民投票後、1年前まで180円台だった1ポンドが120円台までになり、価値が急激に下がりました。
8年前までは240円だったので、現在のポンドの安さは分かりやすいでしょう。8年前と比べロンドンの商品は全てが半額になったと考えてもいいということです。
消費税は20%
イギリスで驚くことは、消費税の高さです。日本が8%に上がってみんなが文句を言ってる中、イギリスは20%です。
とても高い消費税ですが、食品といった生活に欠かせないものなどにはかからないので、贅沢をしない限り苦にならないでしょう。
さらに高速道路を使うのも無料で、日本のように高速の出入り口で支払いをする必要がありません。
ロンドンの家賃
先に述べた通り、ロンドンの家賃は東京と比べるととても高いです。ロンドンに住みたいのであれば高い家賃は覚悟しなければいけません。
ロンドンの平均的な家賃は月1,000ポンド(約134,000円)ですが、これはロンドン全域の平均的な値段です。ロンドンの中心で家を探そうとすれば平均家賃は1.5倍になります。
若い人の多くはフラットシェアをし、家賃1,000ポンドの家などに3人ほどで住んでいるので家賃が安くなります。フラットシェアが苦手でも、安いところを探せば月600ポンド(約80,000円)ほどで住むこともできます。
住民税も支払う必要
家賃が高いのに加えて、住民税もかかります。これは場所と家によりますが、ワーキングホリデーでイギリスに滞在するならば年間400ポンド(約54,000円)は見ておいていいでしょう。
ロンドンでの食費
外食は高くつく
ロンドンで外食をするなら1食10ポンド(約1,300円)は覚悟しておきましょう。どこで食べてもそれくらいはいってしまいます。
しかし、たくさんの人が知っている通り、イギリスの料理は美味しいとは言えません。ロンドンにはイギリスの料理と言えるものがあまりありません。
外食するとしても、中華やインド料理が多くなるでしょう。
日本の食材は高価
イギリスでも日本の食材を買うことができるので、自炊で日本食も簡単に作れます。しかし、輸入品になるため日本での値段と比べるととても高いです。
でも、心配はいりません。ロンドンで売っている現地の食材だけでも十分料理できます。やはり自炊するのが一番経済的です。
安く自炊をした場合の1ヶ月の食費は60ポンド(約8,000円)ほどで収まると思います。日本の食材なども購入するのであれば、月100ポンド(約13,400円)ほど見ておきましょう。
ロンドンでの交通費
オイスターカードを利用して節約
地下鉄やバスなどロンドンの交通機関ではオイスターカードというICカードが利用でき、これを使う方が格段に安くなります。
毎回チケットを購入してもいいですが、オイスターカードと比べると値段が約2倍になり、手間もかかります。
地下鉄の平均運賃と定期
地下鉄はとても高いです。ロンドン中心を移動するのであれば、平均運賃は片道3ポンド(約400円)になります。往復で6ポンド(約800円)なので、毎日乗る必要がある人の大半は定期を買うことになります。
地下鉄の定期代は、中心に近い駅を利用するほど高くなります。例えば、ロンドン中心部の駅のみを利用する場合、1ヶ月の定期は124.50ポンド(約17,000円)です。
ロンドンの端から中心に移動する場合は300ポンド(約40,000円)ほどにもなるので、仕事場がロンドン中心地なら家探しの際にも交通費を気にした方がいいでしょう。
車は保険料が高額
車を持つ場合、イギリスの保険はとても高くつきます。安い車を購入したとしても、保険料の方が車よりも高い場合が多々あるのです。しかも若い人には保険料が高くなるので、車の所持は難しいでしょう。
さらに、ラッシュアワーにロンドンの中心街に入ると、それだけでコンジェスチョンチャージという料金が発生します。
ロンドンにワーキングホリデーで行く場合は車を持つことはおすすめしません。
ロンドンの水道光熱費
水道代
多くの場合、半年分を前払いし、その後は使い放題というシステムです。水道メーターがない家が多く、使用量を見ることができないという理由でこのようになりました。
大体月15ポンド(約2,000円)になります。
電気代
メーターがある場合が多いので、使用量1kwh当たり0.18ポンド(約24円)で決まります。
ロンドンの小さい家やマンションでの1ヶ月の平均的な電気代は約60ポンド(約8,000円)です。
ガス代
オール電化の家もあるのでガスの使用は住宅によりますが、ロンドンの平均で見てみると電気代よりもすこし高いくらいで月70ポンド(約9,400円)と考えていいでしょう。
水道光熱費の月合計額
全てをまとめて見ると、平均的な家に住んだ場合に払う1ヶ月の光熱費は約145ポンド(約20,000円)になるでしょう。
ロンドンでの携帯代とインターネット代
携帯代
携帯電話の使用料の選択は主に2通りあります。
端末とセットでの契約
1つは、毎月端末代と使用料を支払う契約です。端末により値段は様々ありますが、平均的に見ると月25ポンド(約3,300円)ほどになるでしょう。
ただし、iPhoneを契約する場合、iPhone6の一番安いもので月々30ポンド(約4,000円)から始まります。料金も考慮した上で自分に合ったものを選びましょう。
SIMカードオンリー
端末を別で買い、SIMカードだけ契約することも可能です。端末の購入代金が最初にかかりますが、日本から持っていく場合などはこちらがいいでしょう。
毎月の平均使用料は12ポンド(約1,600円)ほどになります。
インターネット代
インターネット回線を提供する会社はたくさんあり、速さも異なりますが、ケーブル回線だと月々40ポンド(約5,400円)程度でいいネット回線が見つかるでしょう。
ケーブル回線でなくていいのであれば、4GをWifiに変える会社もあります。Relishといい、12ヶ月契約、月々20ポンド(約2,700円)でネットにつながります。安いですが、4Gの電波状況にも左右されるので、家の場所によります。
ロンドンでの交際費・雑費
ロンドンでは何をするにも高くつきます。例えば、現地で友達になった人と飲みにいった場合、ロンドンのパブでビール1パイント(UK基準では568ml)を頼むと3〜5ポンド(約400円〜670円)ほどします。
交際費の他に必要な出費を大まかに月50ポンド(約6,700円)とすると、1ヶ月の出費は合計150ポンド(約20,000円)ほどになるでしょう。
ロンドンでの1ヶ月の生活費まとめ
ここまでに見てきた全ての出費をまとめ、1ヶ月の平均的な生活費を見てみましょう。
- 家賃:600ポンド(約80,000円)
- 食費:60ポンド(約8,000円)
- 交通費:定期を買って120ポンド(約16,000円)
- 水道光熱費:145ポンド(約20,000円)
- 携帯代(SIMオンリー):12ポンド(約1,600円)
- 雑費:150ポンド(約20,000円)
合計1,087ポンド(約15万円)
これは平均的な出費よりも少し安めに生活した場合の値段です。そのため、贅沢をするととても高くなってしまいます。
逆に、家賃以外は平均的な出費なので、工夫して安く抑えることも可能です。
ロンドンのアルバイト代(参考までに)
ロンドンでもアルバイトはたくさん見つかりますが、日本人がする主なバイトは日本食レストランのスタッフです。
経営者が日本人の場合、会話がしやすく日本人としてのサービスも求められるため、お互い得をします。
お客さんが外国人なら英語を話す勉強にもなるので、語学留学の方にとってもいい仕事です。
イギリスの最低賃金
イギリスの最低賃金は2016年11月現在、時給7.20ポンド(約960円)です。
これは25歳以上の時給ですが、21〜24歳は6.95ポンド(約930円)、18〜20歳は5.55ポンド(約750円)なので、どんなバイトでもお金はそれなりにもらえます。
最低でもこれだけの額は保証されているので、どんな仕事でもある程度は納得がいくでしょう。
まとめ~生活費は高くても貴重な経験が得られる
ロンドンには日本からワーキングホリデーで来ている方がたくさんいます。一番の出費になるのが家賃なので、そこを最低限に抑える人が多いです。
ただ、ロンドンでは生活費は高いですが、アルバイトでもらえる時給もそれなりに高いです。時給 7.20ポンド(約960円)のバイトで生活費を稼ぎ、2年の経験を得て日本に帰国すれば、その経験を日本で生かすことができます。
必要なお金をしっかり計算し、ぜひロンドン生活を楽しんでください。
※記事中の値段など内容は2016年11月現在のものです。
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