日本では当たり前のことでも、文化や習慣の違いによってうまくいかないことがあるのが韓国。
韓国で働き、日本でも韓国に関わる仕事をしていた私の経験から、韓国でおすすめの仕事を紹介します。さらに韓国ならではのビジネススタイルとそれによるトラブル、そして対処法をご紹介します。
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韓国で仕事をする魅力
韓国で仕事をすることの魅力
- 韓国語が習得できる
- コミュニケーション能力の向上
- 思考能力や視野が広がっていく
- 交友関係が広まる
- 韓国社会や文化が見える
韓国語が習得できる
韓国には日系企業がたくさんありますが、日本人が働いている企業でも韓国語を使わずには同僚とコミュニケーションを取ることができません。
会話とまではいかなくても、簡単な挨拶からはじめ身近な言葉を覚えて使っていけば、気持ちよく一緒に仕事ができ、自分自身も仕事がより一層楽しくなっていきます。また、外国語で話す楽しさを覚えると、仕事だけでなくもっと韓国語を学んでみたい!という意欲が高まっていきます。
コミュニケーション能力の向上
ある程度韓国語を習得しても、相手の話し方や表現の仕方によっては聞き取れなかったりわからない単語も出てきます。
そのたびに、話そう・話したいという気持ちから相手に一生懸命、韓国語で話す機会が増えていきます。そうしていくうちに、韓国語だけでなくコミュニケーション能力も高まり、自分自身の成長にも大きく繋がっていきます。
思考能力や視野が広がっていく
韓国に行く前までは、日本人として日本社会の常識の中で当たり前に生きてきた事が韓国に行ってからは通用しない事もたくさんありました。
時には、考え方の違いを受け入れられない時もありますが、自分自身の考え方を見つめ直し相手の考え方や主張を「私は日本人だから・あなたは韓国人だから」と遮断するのではなく、柔軟に相手の意見を取り入れたり話し合いをしたりしていく事の大切さに気付く事ができました。
新たな発見と共に、今まで日本では考えたこともない様な事を考えるようになり、必然と思考能力や視野が大きく広がっていき、成長する事ができました。
交友関係が広まる
仕事を通して多くの韓国人と仲を深めていくことができます。会社で一緒のプロジェクトを進めていくことになると、一緒にいる時間も長くチームがひとつになって進めていくので相手の性格をよく知ることができます。
どこで働いていても一番大事なのは人間関係ですよね。人間関係が悪ければ仕事も楽しくないしやる気も出ません。韓国人は日本人とは違った活気や明るさがあるのでとても親しみやすくすぐに仲良くなれます。
また、韓国は会社の飲み会が多いのでプライベートでも時間を共にすることが多いです。仕事の飲み会ではありますが仲を深めるきっかけが日本よりもたくさんあり、あっという間に知り合いが増えていきます。
韓国社会や文化が見える
韓国の会社も、日本の会社と大体同じですが、会社にいながらも韓国文化を見たり感じることができます。これは私の実体験ですが韓国の会社で勤め始めたばかりのころ少し驚いたことがあります。
朝ごはんや間食用に、たくさんの「ゆで卵」が用意されていて、いつでも食べられるようになっています。韓国では、小腹が空くと「ゆで卵」を食べる文化があるので、会社には「ゆで卵」が常備されているのです。
ちなみに、大学などではサークルの勧誘にチラシと一緒にゆで卵を配ったり、街頭では宗教の勧誘でゆで卵を配ったり……など些細なことから韓国の文化を覗き見ることができて、韓国生活も、どんどん楽しくなっていきます。
韓国でおすすめの仕事15選
韓国でおすすめの仕事15選
- 日本語教師
- 翻訳者
- ITエンジニア
- ゲームクリエイター
- ファッションデザイナー
- 日韓ビジネスコンサルタント
- 客室乗務員
- ホテルスタッフ
- 貿易事務
- 料理人
- 美容師
- マーケティング
- 医療従事者
- ウェブデザイナー
- アニメーター
日本語教師
韓国においては日本語学習者が多く、その需要に応えるために日本語教師が必要とされています。特に大学や語学学校、日本企業の現地法人などでの採用が多く、待遇も比較的良い傾向にあります。
具体例としては、大学や語学学校、日本企業の現地法人、日本語学校などでの日本語教師があります。大学では、日本語学科や留学生センターなどで日本語教師が採用されています。また、日本企業の現地法人では、日本人社員の日本語教育や翻訳業務などを行うために日本語教師が採用されることもあります。
翻訳者
日韓の翻訳・通訳の需要は年々増加傾向にあり、日韓の商取引量の増加に伴い日本語能力を持つ人材の需要が高まっています。また、日本と韓国は文化的にも接点が多く、音楽、映画、ドラマなどの翻訳業務も求められています。
翻訳者の仕事内容は、主に日本語から韓国語への翻訳や逆に韓国語から日本語への翻訳、会議や商談の通訳、ドキュメントの翻訳などがあります。翻訳者には高い言語能力が求められるため、韓国での就業にあたっては、韓国語能力試験(TOPIK)の合格が求められます。
ITエンジニア
韓国のIT産業は急速に発展しており日本と同様にITエンジニアの需要が高まっています。特に、ゲームやアプリの開発などグローバル市場に向けたプロジェクトが増加しているため、日本人のITエンジニアが求められています。
また、韓国では日本語が話せるITエンジニアが不足しており、日本語が堪能な人材は大変有利です。特に、日本企業と韓国企業の業務提携が増えているため日本語が話せるITエンジニアの需要が高まっています。
ゲームクリエイター
韓国では、ゲーム産業が急速に成長しており日本のゲームクリエーターにとって仕事が見つけやすい環境です。特に、韓国のゲーム産業は、オンラインゲームの開発・運営が中心で、アジア市場におけるシェアも高くなっています。
ゲームクリエーターは、ゲーム制作に関するプログラミング、デザイン、ストーリー展開、音楽制作、テストなど幅広いスキルが必要であり、経験を積んだ日本人クリエーターには、韓国のゲーム企業から高い評価が得られるでしょう。
ゲーム開発における技術力の高さや熱意を持った日本人クリエーターは、韓国のゲーム産業にとって非常に貴重な存在となることが期待されます。
ファッションデザイナー
韓国の若者たちのファッション意識が高く、ファッションのトレンドを生み出す国でもあります。そこで、日本人のファッションセンスを活かし、自身のアイデアを加えることで韓国のファッション業界に新しい風を吹き込むことができます。
さらに、韓国語を学ぶことで言語スキルを身につけることができ、国際的なキャリアにつながる可能性もあります。韓国のファッションデザイナーには多くのチャンスがあり日本人にとっても魅力的な仕事の場です。
日韓ビジネスコンサルタント
韓国に進出する日本企業の数は年々増加しており、それに伴い、日韓ビジネスコンサルタントの需要も高まっています。特に、韓国でのビジネスに慣れていない日本企業にとっては、日本語でコミュニケーションができる日韓ビジネスコンサルタントの存在が非常に重要です。
例えば、日本のIT企業が韓国に進出する場合、韓国のビジネス環境や法律に詳しい日韓ビジネスコンサルタントが必要になります。ビジネスに関する知識や語学力を身につけることができ、グローバルな視野を広げることができるでしょう。
客室乗務員
韓国の航空会社では、日本語を話せる客室乗務員が需要があり積極的に採用を行っています。韓国航空の日本路線は増加傾向にあり、需要が拡大していることから今後も採用が続く見込みです。
韓国の航空会社では、日本語を話せる客室乗務員が増えることで顧客満足度の向上につながります。仕事内容も、お客様に快適なフライトを提供することが主な任務ですのでやりがいを感じられる仕事です。
ホテルスタッフ
韓国のホテルスタッフの仕事は日本人におすすめです。最近では、日本人観光客の増加に伴い、日本語が話せるホテルスタッフの需要が高まっています。
ホテルスタッフの仕事には、フロント、客室清掃、レストランなど様々な職種がありますが、仕事内容は現地のスタッフと同様です。韓国での仕事経験は、自己成長につながるだけでなく、異文化を理解する機会となります。
貿易事務
貿易事務の仕事は、日本と韓国の商取引が活発な分野です。具体的には、韓国企業と日本企業の間の輸出入に関する書類作成や通関手続き、納期管理、品質管理などの業務を行います。
日韓貿易関係が緊張を伴うことがありますが、日本と韓国の商取引自体が減少するわけではなく、貿易事務の需要も変わらず続いています。韓国で働きたいと思う日本人にとって、貿易事務の仕事は大きな魅力を持つ分野であると言えるでしょう。
料理人
日本と韓国は文化的に密接に関連しており、日本食に対する需要も増えています。料理人としての業務は、調理や盛り付けなどの技術的な部分だけでなく、接客やコミュニケーション能力も重要です。
韓国での仕事は文化や言語の違いから新しい発見ができる貴重な経験となります。韓国での料理人の仕事は、新しい知識や技術を身につけることができるだけでなく、多くの人々との出会いがあり、人生の価値を高めることができるでしょう。
美容師
韓国での「美容師」の仕事は、美容業界が盛んであるため需要が高い職種の一つです。韓国は、アジアで美容産業が発展している国としても有名であり、最新の美容技術やトレンドに常に敏感です。また、日本とは異なる韓国の美容文化に触れることができるため、韓国で働くことは非常に魅力的です。
美容師として働く場合、韓国の美容師資格を取得する必要があります。韓国で美容師として働くと、日本とは異なる技術やトレンドを学ぶことができ、キャリアアップにもつながります。
マーケティング
韓国においてマーケティングの需要は非常に高く、多くの企業がマーケティングに力を入れています。マーケティングの仕事内容としては、市場調査や商品戦略の立案、広告キャンペーンの企画、デジタルマーケティングなどがあります。
例えば、韓国においてはインフルエンサーマーケティングが人気であり、SNSでのプロモーションに力を入れている企業が多いです。また、最近では日本のアニメ・漫画などを韓国に輸入し、ファン層を獲得する企業も増えており、それらのマーケティングにも注目が集まっています。
医療従事者
韓国の医療分野で最も需要が高いのは美容整形であり、その市場規模は年々増加しています。また、がん治療や代替医療などの分野でも高い技術力が求められています。医療従事者にとっては、日本国内では経験できないほどの貴重な経験を得ることができるでしょう。
韓国では、医療技術の発展に加え、最新の医療設備の整備も進んでいます。例えば、国立ソウル大学病院は、最先端の医療技術や設備を持つ病院として、韓国のトップクラスの評価を受けています。また、私立の医療施設も充実しており、日本人医療従事者が活躍するための環境が整っています。
ウェブデザイナー
韓国でウェブデザイナーとして働くメリットは、韓国のIT技術の発展により、最新技術を取り入れたウェブサイトを作成できることや、韓国内外の優秀なウェブデザイナーとのコネクションを築けることです。
例えば、日本企業の韓国法人のウェブサイトを制作する場合、韓国の文化や言語に詳しいウェブデザイナーが必要とされます。このような場合には、日本人ウェブデザイナーが韓国で働くことで、より適切なウェブサイトの作成が可能になります。
アニメーター
韓国では、アニメーション産業が急速に発展しており需要が高まっています。韓国のアニメーション制作会社は韓国だけでなく、日本、アメリカ、ヨーロッパなどの国々にアニメーションを制作しているため、多様な文化的な背景を持つ人々と一緒に働くことができます。
アニメーターは、クリエイティブな仕事に携わることができるため、やりがいや面白さがあります。
韓国の仕事でおすすめの業界
韓国の仕事でおすすめの業界
- IT・テクノロジー業界
- コンサルティング業界
- マーケティング・広告業界
- 教育業界
- ファッション・美容業界
- ゲーム・エンターテインメント業界
- フード・レストラン業界
IT・テクノロジー業界
韓国は高速なインターネット環境やモバイル技術の進化によりIT・テクノロジー業界が急成長しています。
特に、AI、ビッグデータ、IoTなどの分野では、世界的にも有名な韓国企業が多数存在しています。日本のIT企業からの転職者も多く韓国での就職において有利に働くことがあります。
コンサルティング業界
韓国の企業は、グローバルにビジネスを展開しており、国際ビジネスに精通した人材が求められています。
コンサルティング業界では、ビジネスアドバイザーとして韓国企業のグローバル展開を支援する仕事があります。日本企業からの転職者には、日本のビジネス文化や言語スキルが韓国企業にとって貴重な要素として評価されることがあります。
マーケティング・広告業界
韓国の企業は、国内市場だけでなくグローバル市場でも競争力を持っています。マーケティング・広告業界ではグローバルな視点や知識を持った人材が求められており、日本のマーケティング・広告業界出身者にとって、韓国企業での就職が有望な選択肢となります。
教育業界
韓国では、教育に対する需要が非常に高く、日本の教育制度や文化について理解を深めた日本人教育者が韓国の教育現場で活躍しています。また、韓国企業のグローバル展開に伴い、英語教育を担う人材も必要とされています。
ファッション・美容業界
韓国は、アジアを代表するファッション・美容のトレンド発信地の一つであり、日本でも韓国のファッションや美容に興味を持つ人が増えています。ファッション・美容業界では、韓国のトレンドを把握し、日本での需要に合わせた商品開発やマーケティングを行うことが求められます。
ゲーム・エンターテインメント業界
韓国は、ゲームやエンターテインメント産業においても高い技術力とクオリティを誇り、グローバルな市場でも競争力を持っています。日本でも、韓国のゲームやエンターテインメントに興味を持つ人が多く、韓国での就職は、日本の市場でのビジネス展開にも繋がる可能性があります。
フード・レストラン業界
韓国の食文化は、世界的にも注目を集めており、日本でも韓国料理や韓国スタイルのカフェが増えています。フード・レストラン業界では、韓国の食文化を取り入れた商品開発やマーケティングが求められることがあります。
韓国で仕事を探すのにおすすめの転職エージェント
韓国での仕事探しは転職エージェントを活用しつつ、韓国語の転職サイトや求人サイトを併用することがおすすめです。
転職エージェントで条件の良い求人を探しつつ、求人サイトで給与面や勤務形態などを調べてみましょう。
転職エージェントを利用するメリット
韓国での仕事探しには、転職エージェントの利用がおすすめです。利用のメリットは以下の通りです。
転職エージェントを利用するメリット
- ネットワークの活用
- キャリアアドバイスの提供
- 面接対策や交渉支援
ネットワークの活用
転職エージェントは、企業とのネットワークを持っているため自分で見つけるよりもより多くの求人情報を知ることができます。また、転職エージェントが持っている情報は、非公開求人も多く、一般に公開されていない求人情報も教えてくれる場合があります。
キャリアアドバイスの提供
転職エージェントは、自分自身のスキルや経験、希望するキャリアパスを伝えることで最適な求人情報を提供してくれるだけでなく、自己分析や転職活動のアドバイスも提供してくれます。韓国の就職市場や文化についての情報も提供してくれるため、自分自身で調べる手間を省くことができます。
面接対策や交渉支援
転職エージェントは、面接の対策や、求人情報に基づいた交渉の支援もしてくれます。また、企業との交渉や入社手続きなど、転職のプロセスの中で生じる様々な問題に対しても、サポートを受けることができます。
LHH転職エージェント(アデコ)
- おすすめ度:★★★★★
- 利用のしやすさ:★★★★★
- ポイント:世界展開で外資系に強い、年収600万円以上の仕事が豊富
- あわせて登録したい:JAC Recruitment
LHH転職エージェントは、世界展開する世界でも最大級のアデコグループの転職サービスです。外資系企業・日系グロ-バル企業の駐在の求人などに強みを持ち、有名企業の求人も豊富で8割が非公開求人となっています。
2023年4月現在、海外営業、マーケティングの仕事がありました。
360度式コンサルティングという企業と求職者の双方を一人のコンサルタントが担当する方式でコンサルタントの評判が高く、2018年オリコン顧客満足度調査第1位、2021年第3位を獲得しました。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは転職支援実績豊富な転職エージェントです。一般の求人サイトには掲載されていない10万件以上の非公開求人や、独自に分析した企業情報の提供など、他の転職サイトと比べてもサービスが充実しています。
就職が決まった後の年収交渉・入社日の調整など、就職が決まった後のサポートも充実している点がリクルートエージェントの特徴の一つだとといえます。
他の転職エージェント(LHH転職エージェント)と併用し比較しながら仕事探しをするのが上手な使い方です。
JAC Recruitment
JAC Recruitmentは、グローバルな転職エージェントでアジア・ヨーロッパ・北米・オセアニアなど世界各国に拠点を持っています。
特にアジアにおいては、日本を含めたアジア9カ国に拠点を構え、現地の言語や文化に精通したスタッフが、企業と求職者のマッチングをサポートしています。JAC Recruitmentは、高いレベルのサービスと信頼性、そして豊富な実績から、多くの企業や求職者から支持されています。
韓国で仕事を探すのにおすすめの転職サイト
韓国在住者におすすめの求人サイト
すでに韓国に住んでおり、有効なビザを持っている場合は、以下のようなサイトも利用できます。特に、韓国語の求人サイトを利用すると、日本語のみで探すよりも選択肢が広がります。
ただし、韓国人が利用するサイトの場合、外国人社員の採用経験がなかったり、ビザを取得した経験がなかったりすると、トラブルになる場合があります。そのため、韓国語でやりとりができる方におすすめします。
韓国人向けの求人サイト(韓国語)
- WORK NET(ワークネット)
- JOB KOREA(ジョブコリア)
- saramin(サラミン)
- WORK NET(ワークネット)
韓国の雇用労働部が運営しており、日本の「ハローワーク」のような機関です。他の求人サイトの情報も一括で見られるのでとても便利です。
- JOB KOREA(ジョブコリア)
韓国在住の方なら一度は耳にしたことがあるのがジョブコリアです。テレビCMなどの広告にも力を入れており、民間企業が運営する求人サイトの中で最も有名といえるでしょう。
- saramin(サラミン)
こちらもジョブコリアと並ぶほど有名な求人サイトです。掲載数はジョブコリアに比べて若干劣りますが、シンプルなデザインで見やすいため人気を集めています。
韓国の仕事スタイル
韓国の仕事スタイル
- 早く結果を出すことが重要
- 研修より実践で学ぶ
早く結果を出すことが重要
韓国のビジネススタイルを知る前に、韓国の国民性を理解することが大切です。
韓国人の口癖といえば、「ケンチャナヨ(大丈夫)」「パッリパッリ(早く、早く)」「チャレッソヨ(よくできましたね)」。これらの言葉が、国民性をよく表しています。
つまり、韓国では仕事をする上で結果や実績を最も重要視します。その過程に多少問題があったとしても「終わりよければすべてよし」という考え方です。
また、1日でも早く契約を成立させたり、どこよりも早く技術を導入したりするなど、とにかく早く結果を残すことが求められます。
研修より実践で学ぶ
日本では、入社するとまず新入社員研修が用意されており、自社や商品に関する知識、ビジネスマナーなどを徹底的に学ぶことが多いですよね。
それは、社員本人のためにも、また、ビジネスパートナーや取引先に迷惑をかけることを防いだり、失敗を最小限に留めたりするためにも必要なことです。
しかし、韓国では新入社員であっても容赦ありません。入社して1ヵ月もたたないうちに、大きなプロジェクトを任せたり、すぐに現場の第一線で経験を積ませたりします。
それによって問題が起きた場合でも、本人が学ぶべき点が多くあると考えられているのです。
韓国の仕事で起きたトラブル体験談
トラブル体験
- とにかく先走る
- しつこすぎる問い合わせ
- 初歩的なミス
とにかく先走る
私が貿易機関で、日本の企業と韓国企業との商談会に携わっていた時のことです。
サムゲタン(鶏肉料理)に使用するナツメやクコの実を韓国から仕入れたいという日本の企業が、それを扱う韓国企業と商談していました。
商談内容は、食材の質、衛生管理の状況、価格、納入時期などを確認するもので、サンプルでサムゲタンを実際に試作し、後日、取り引きするかどうかを連絡するというものでした。
契約前に支払方法の確認要求
商談の3日後、韓国企業より「ナツメとクコの実3,000個を輸出する準備ができたので支払方法はどうするか」という連絡があります。連絡を受けた日本の企業はとても驚き、慌てて対応を求めてきました。
3日前の商談記録には「正式な契約は試作品によって後日判断する」と明記されているにもかかわらず、早く成約を取り付けたいと先走った韓国企業によるフライングでした。
しつこすぎる問い合わせ
シャツやスカートなどの衣料品を製造する韓国企業が、日本市場へ販路を広げるため、日本の企業との取引を希望していました。
しかし、日本の企業の多くは原価や人件費の安い中国から衣料品を仕入れているため、韓国企業にとっては参入がなかなか難しいのが現状です。
複数の日本の企業が商談に応じましたが、「どんな製品であれば日本で売れるか、仕入れるのであれば数やサイズはどうするか、しばらく検討したい」という結果になりました。
連日の催促にうんざり
ところが、韓国企業が毎日のように「検討結果はまだか」「どれぐらいの数量を用意すればいいか」と電話やメールで何度も問い合わせ、結局、日本の企業側がシャットアウト。
熱心なのか、執拗なのか、日本ではその態度に圧倒されて逃げたくなる韓国のビジネススタイルでした。
初歩的なミス
1. キャンセルした生徒の名前が名簿に
私がまだ日本の大学職員として、学生の海外留学を支援していた時のことです。
韓国の協定校へ3名の学生を派遣する予定でしたが、出発の1ヵ月以上前に1人がキャンセルしました。
その後、韓国へ留学した2人のうち1人から「入寮者名簿にキャンセルした学生の名前があり、私の名前がなくてトラブルになった」という連絡があります。
結局はキャンセルした学生の部屋に入ることになったのですが、寮長にも自分でその事情を説明しなければならず、韓国語も不自由だった学生にとってはとても不安な留学生活のスタートになりました。
2. 大学名を誤って掲載
また、日本にある韓国の公的機関との連携行事として、大学の役職者が講演を行った時のことです。
後日、相手方である公的機関のホームページにその講演の様子が掲載されたのですが、肩書に記載された大学名が誤って他大学の名前になっていました。
もちろんすぐに修正を求めましたが、公的機関にも関わらず初歩的なミスを犯されたことにひやっとしたハプニングでした。
韓国と関わる仕事でのトラブル対処法
これらの出来事からも分かるように、「慎重さ」「正確さ」「着実さ」を重視する傾向の強い日本から見ると、韓国のビジネススタイルは「せっかち」「適当」です。
では、韓国で働くことになった時、または日本で韓国と関係する仕事をする上でどのようにトラブルに対処すればいいのでしょうか。
まずは、日韓のビジネススタイルの違いをよく理解し、それを周囲の人と共有することです。韓国人の同僚や上司と問題点を共有することで、相互理解を促進させ、より働きやすい環境づくりにつなげることができます。
トラブルを予測し未然に防ぐ
日本語教師や翻訳・通訳、貿易会社や教育機関など、韓国での仕事もさまざまです。しかし、どんな職業であっても、日本と韓国のビジネススタイルの違いについて周囲に説明し、話し合うことはできます。
日本の企業に対して韓国企業の性質にあらかじめ理解を求めたり、同様に、韓国企業に対してアドバイスをしたりと、韓国を知っている日本人だからこそできることがあります。
ビジネススタイルの違いをよく理解しておけば、トラブルを予測し、未然に防ぐこともできるようになります。
まとめ~理解することが自分の強みにもなる
海外で、または海外企業相手に働いていると、日本では考えられないハプニングやトラブルを垣間見ることが多々あります。過ぎてしまえば笑って話せますが、その瞬間は相当なストレスを抱えてしまうこともあります。
そんな時は自分を責めるのではなく、「私は両国の文化や習慣をよく理解できているからこそトラブルを乗り越えたんだ」と考えましょう。
そうした経験を積み重ねていくことで、会社に欠かせない貴重な人材として頼られることも多くなるはずです。
海外求人
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