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ミャンマーの物価は高いの?夫婦2人の1か月の生活費シミュレーション

ミャンマーの物価

夫の海外赴任でミャンマーに来る以前は、東南アジアというイメージから、ミャンマーは物価が安く生活費をかなり抑えられるのではという印象を持っていました。

旅行だったら数日間か数週間の滞在なので、リッチに過ごすことも逆に貧乏旅行で節約して過ごすことも、どちらも自由ですし、どちらにしても楽しいですよね。

ただ、実際にミャンマーへ引っ越してきて数か月生活をしてみると、いろいろなことが見えてきます。海外を旅行することと住むこととは全く違いました。

日本より安く済むもの、日本以上にかなり高くつくもの、さまざまある中で、もちろん安く済むに越したことはありません。ただ、安全面、衛生面、健康面、そしてストレスを減らすという点などいろんな観点から夫と話し合い、我が家の1か月の家計はだいたい以下の通りに落ち着きました。

ミャンマーのヤンゴンで夫婦2人(子供なし)の1か月の生活費をお恥ずかしながら公開します。

目次

ヤンゴン(ミャンマー)の物価

ミャンマーの物価

安いものもあれば、日本の何倍もするものもあるヤンゴン(ミャンマーの)物価を紹介します。

ヤンゴンの家賃は東京並みに高い

我が家は会社が家賃を負担してくれているため、自己負担はありませんが、ヤンゴンの家賃、特にダウンタウンにアクセスのいい街中は数年前より価格が高騰し、東京並みに高いといわれています。

知り合いのミャンマー人の店舗兼住宅は、外国人が多く勤務するヤンゴンの中心部にありますが、広さが12畳くらいの部屋にキッチンとお手洗い、シャワールームがついて、月5万円もするといいます。

ミャンマーの部屋

ちなみにその部屋は、上の写真のようにかなりローカルなたたずまいの通りのビルの中にあるにもかかわらずです。しかも、ミャンマーでは家賃は1か月分支払いではなく、1年分をまとめて払うそうで、その支払いを工面するのに大変だと話していました。

日本人が暮らすヤンゴンの住まいについてですが、やはり外国人ということでセキュリティー面がしっかりしていること、また停電が多いこの国ならではなのですが、発電機(ジェネレーター)が完備されているところが人気です。

さらに、1か所のスーパーでは食料や生活必需品がそろわないので、街中の大きなデパートやスーパーに近い場所や、お子さんがいる方にとっては日本人学校やインターナショナルスクールに近い場所が人気となっています。

日本人に人気の部屋の条件

  1. セキュリティー面がしっかりしている
  2. 発電機(ジェネレーター)が完備されている
  3. 街中の大きなデパートやスーパーに近い
  4. 日本人学校やインターナショナルスクールに近い

なお、ヤンゴンで暮らす日本人が憧れるのが、最高級レジデンスの「ゴールデンヒル」というセレブの方が暮らすマンションです。ここはなんと、家賃が70万円から80万円くらいする高額な価格帯なのに、キャンセル待ちが出ているほど人気といいます。

お手伝いさんが付いて部屋の掃除もしてくれる上、共用の体育館やプール付きということで、かなりセレブな暮らしをされている日本人の方もいます。

我が家は会社が家賃を負担してくれていてかなりありがたいのですが、残念ながらヤンゴンの中心部からかなり遠く、買い物など不便な上、街中へでるのに電車やバスの乗り場から遠く、タクシーを使うしかありません。日々不便と戦っています。

しかし、セキュリティーがしっかりしており、発電機も完備されてマンションのようになっていて、屋外には小さいですがプールもあり、室内もきれいで、住めば都だなと感じています。

ミャンマーの物件にはお風呂がない

また、ミャンマーの物件には湯船がないのがほとんどで、我が家ではビニールの簡易風呂をお風呂として使うなど工夫をしています。

ミャンマーでかかる食費

ミャンマーで買う食料品

さて、ミャンマーのローカルフードのお店では、100円から200円出せばおいしいヌードルが食べられます。毎日このようなローカルな食事をしていれば、食事をかなり安く抑えられます。

しかし、旅行で滞在するのと暮らすのとではやはり違いますね。ミャンマー料理は多少油が多いので、毎日だと胃がもたれますし、野菜を多く取り、健康に気をつけたいもの。そうすると、必然的に自炊が多くなります。

しかも私たち夫婦は、食べるのが趣味で作るのも趣味。さらに和食好き。そうなると、この国では日本食の材料が2~4倍しているため、どうしても高くついてしまいます。

とにかく水が安い

安いものはもちろんあります。

  • 水が1リットルで20円から30円
  • 白菜1つ50円
  • アスパラガス1束40円
  • マンゴー1個50円
  • 豆腐20円
  • ライム7個で100円

これらは日々大活用しています。

ミャンマーの日本食は高い

ちなみに日本食材の値段ですが、味噌は日本では300円台で買えるものがこちらでは1,200円ほどしていたり、シーチキンは4缶で1,000円近く、日本の即席ラーメン「出前一丁」に至っては、ファミリーパックで1,000円もしていてびっくり。

ミャンマーではなかなか買えないため、こういったものは日本に一時帰国したときに、スーツケースがパンパンになるくらい買いだめをしてしのいでいますが、なかなかすべては持ってこれないのが悩みの種です。

また、夫に毎日つくるお弁当も、冷凍食品がほとんどなく全部手作りのため高くついてしまっています。

街中に勤務する駐在員はローカルレストランなどで食べられますし、宅配お弁当もあります。しかし工業地で働く夫は、周囲にレストランもなく、宅配お弁当も遠方のため味が落ちているとのことで、お弁当を毎日作ることになった次第です。

また日本食レストランに通ったり、飲み代がかさんでしまうと外食費も高くなります。

夫婦2人とも食べるのが趣味で、娯楽が少ない分食を楽しみストレスを減らそうとすると、食費はどうしてもかかってしまっています。

お子さんがいる駐在員の家庭でも、子供の健康を第一に考えるため、やはり食費がかかると聞きます。

セレブな家庭ならではのエピソードも

上記に挙げた高級レジデンス「ゴールデンヒル」の中にある売店では、隣国タイから日本のメーカーの牛乳が月に1度だけ入荷されるそうです。

なんと「1本9ドル」もするほど高額な牛乳なのに、子供がいるママさんたちによって瞬く間に売り切れてしまうそうです。恐るべし、日本ブランド!

日用品はトイレットペーパーなどが高い

ミャンマーの日用品

ミャンマーで暮らすようになり、食費も日本と同じくらいかかるのに、日用品も日本と同じくらいかかるので、日々家計簿とにらめっこして暮らしています。

日本では激安ドラッグストアでポイントをためて購入していた上、日本の物は質がよくそれが当たり前だと思っていたので、なかなか苦労しています。

ミャンマーのトイレットペーパー

日常でよく使うティッシュペーパーやトイレットペーパーなどは、質がよくない上に量も少なく、とても高いのです。

特にトイレットペーパーはミャンマーではまだ広く認知されておらず、外国人がよく利用するスーパーのオリジナルブランドでは、10ロールで600円もします。

別の店では、30ロールで3,000円もしている高級トイレットペーパーを見かけ、思わず2度見してしまいました。我が家はランクを落とし10ロールで200円のものを買っていますが、やはり日本ブランドにはかないません。

化粧品は、日本のメーカーのものもデパートなどで売っていますが、日本の3~4倍もするので、日本から買いだめして持ってきています。シャンプー類は種類が豊富でうれしいですが、値段は日本と同じくらいです。

高い電気代は頻発する停電時の発電機利用のため

ミャンマーは、暑い時期だと気温が40度が続く日があるため、熱中症予防のためにも一日中エアコンを使用せざるを得ず、電気代は結構かかります。

中でも、この国は停電が多いのですが、停電から復旧するための発電機(ジェネレーター)代が高く、電気代と一緒に請求されると日本と同じくらい、もしくはそれ以上にかかることがあるので注意が必要です。

この費用は、ジェネレーターがない家ではもちろんかからないので安心してください。電気代をもっと安くできます。

しかし、ジェネレーターがあるおかげで停電しても早めに電気が復旧するのはありがたく、この国で暮らす必要経費かなと割り切っています。

安く済むのは携帯代、マッサージ代、美容室代

ミャンマーでの美容代

ここまで、ミャンマーで暮らすと意外と高くつくものが多くて……という事柄をつづってきましたが、ミャンマーで安く済むものもちゃんとあります!

それは、

  1. 携帯代
  2. マッサージ代
  3. 美容室代

です。

携帯代

日本では高い料金を払っていましたが、ミャンマーに来たら月1,000円ほどで済んでいます。

日本の家族や友人、そしてミャンマーでできた友人ともLINEでやりとりしているからです。また、夫やミャンマー人の知人ともショートメールでやりとりするのでこの料金になっています。

カフェなどのフリーWi-FiポイントでLINEをしているということも、節約につながっていると思います。

マッサージ代

これはミャンマーにいるからこそで、安くていいマッサージ店がたくさんあります!!

娯楽が少ないこともあり、我が家では夫の仕事のストレス解消のためにも、私の美容のためにも、マッサージ代を家計費に認めています。

中でも外国人に人気の「INYA DAY SPA」はヤンゴン市内に3店舗を構え、日本並みの腕でマッサージが受けられて、足マッサージが60分1,300円という安さ。全身マッサージも90分で2,000円しません。

平日には15%OFFになるキャンペーンもやっていて、フェイシャルのエステもあり、夫婦で月に2~3度通っています。マッサージは、私たち以外にもミャンマーで暮らす他の日本人にとって大切な娯楽であり、息抜きになっているという話をよく耳にします。

美容室代

ミャンマー人の方は男女ともに、カット代がなんと200円から300円で済むような美容室でやってもらうことが多いそうです。信じられない安さですよね。

我が家の場合は、夫はアクセスのいい外国人用のスーパーに併設された美容室に行っていますが、それでもカットが1,000円という安さです。

私はといえば、くせ毛で日本の縮毛矯正のある美容室で施術を受けたいので、まだこちらの美容室でカットをしていませんが、ヤンゴンには日本人女性がオーナーの日本人向け美容室もあり、日本から薬剤を持ってきているなど本格派美容室もあります。

価格は日本と同じということですが、日本の雑誌を読みながら日本と変わらぬサービスを受けられるとあって駐在妻に人気です。

交通費は住んでいる場所がアクセス難のためかかる

交通費は結構かかっていますが、これは住まいが街中から遠く、しかも電車やバスの乗り場からも遠いので、タクシーを利用するしかないためです。

それでも、ミャンマーではタクシーは交渉制で日本よりは安く利用できるので助かっています。

例を挙げると、30分の距離を大体300円から400円で利用できます。買い出しに行くときには、同じマンションに住む友人とタクシーをシェアするなどして、交通費をなるべく減らす努力もしています。

夫婦2人(子供なし)ミャンマーでの1か月の生活費

食費 約5万円(手作りのお弁当材料費含む)
外食費 約3万円(飲み代含む)
日用品 約2~3万円
交通費 約1万2,000円
電気代 約1万3,000円
水道代 約2,000円
携帯代 約1,000円
娯楽費 約1万円(夫婦2人マッサージ代・美容代)
合計 約14万8,000円+(家賃)

ミャンマー生活での我が家の1か月の生活費はざっと上記のような感じです。なお、家賃は会社負担のため自己負担はありません。

日本で生活するのと同じくらいかかっている項目もあります。

先にも述べましたが、食費がかなり高くなっているのは、冷凍食品がない中で主のお弁当を手作りしているためと、ミャンマーでは日本食が日本の2~4倍と高いものの、夫婦2人とも和食好きで、外食した方が安くつくにもかかわらず和食を毎日手作りしているためです。

1か月のほとんどを外食で済ませる方は、食費がこの半分(約2万5,000円程度)で済むと聞きます。

まとめ

ミャンマーでは、日本と同じような暮らし、食生活、生活レベル、生活の質を求めていくと、どうしても高くつきます。

日本品質は、この国にきて本当にレベルが高いんだなと思い知らされましたが、その暮らしに慣れてしまっていたので、そうでなくなると相当なストレスになることも実感しました。

こうしたことなどから、元気で健康に暮らすため、他の面ではなるべく節約しても、我が家ではたとえば食費は「食べるのが趣味でもある」ことから娯楽費もかねて考えることにしました。

ローカルフードならかなり安く済ませられるはずですが、生活に楽しみがあった方がいいねと夫婦で話し合った結論です。日用品も高すぎるものは買いませんが、ある程度のレベルのものは買うようにしました。

ミャンマーで元気に暮らしていくため、いろいろな工夫をして生活しています。

はじめに想定していたよりは生活費はかかりますが、さまざまな工夫をするようになったことは、この国で得た財産だと思っています。

味噌が高いので、先日は味噌を手作りしたり、ヨーグルトを手に入れるのにタクシーで出かけないといけなくて交通費がかかるので、最近は毎日牛乳を入れ替えて手作りヨーグルトを楽しんでいます。

こんな感じで、ミャンマー暮らしは工夫と知恵をこらした日々で、日本で暮らしていたときよりもさまざまなことを学ぼう、工夫しよう、という意欲がかなり高まっている気がしています。

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この記事を書いた人

出身地である宮城県で、十年ほどラジオのアナウンサーを経験後、2016年春より夫の海外転勤により、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに在住。

若いころは海外への憧れが強く、旅行で訪れた国は二十数カ国にのぼる。
東日本大震災を経験し、地元宮城で復興を見守りながら生きていこうとしていたところ、主人と出会い結婚。その後結婚半年で転勤によりミャンマーへ。
海外に住むのは初めてで、途上国での暮らしは不便なことが多いが様々な出会いに助けられ、様々な経験をして、ライターとしても活動中。

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