【失敗のパターンとは?】海外就職で絶対成功するために大切な5つのこと
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Guanxi inc.の坪田(@tsubota_jp)です。漠然と海外就職を考えたときに知っておきたいことは、よくある失敗例と成功するための方法です。
僕は海外で9年ほど仕事をしており、海外駐在員から現地採用まで多くの日本人に出会ってきました。今回は海外就職を失敗から成功につなげるために、初めての海外就職のポイントをご紹介します。
記事の目次
よくある海外就職失敗のパターンとは
最初に海外就職を成功させるためのポイントは、理想と現実のギャップを埋めることです。思っていたことと実際の生活は異なることが多いので、その差を埋めるように動きましょう。
では、海外就職で失敗するパターンにはどんなものがあるのでしょうか?ご紹介します。
就労ビザが取れない
海外就職するには就労ビザが必要です。この就労ビザがなければ海外で働くことができません。
就労ビザを取得せずに働いた場合、違法就労になり、見つかれば日本への強制帰国となります。実際にタイ(バンコク)、フィリピン、中国などで働いていた日本人が強制帰国させられたという話を僕も何度も耳にしています。
しかし、安心してください。就労ビザさえ取れればいいのです。就労ビザの一般的な取得要件は、大学を卒業していること、もしくは社会人経験があることという場合が多いです。
国によってビザの取得要件は異なるので、求人探しと同時に就労ビザの要件も確認しておきましょう。
東南アジアでは比較的ビザの取得要件が緩いので、大学を卒業していなくてもビザを取れることが多いです。その中でもシンガポールは学歴重視といわれますが、ビザの種類によっては専門学校や短大卒の人にも門戸を開いています。
給料がもらえない
海外就職した時にあるのが給料がもらえないというパターン。例えば、
- 個人で会社をやっていて資金繰りが良くない
- 日本から海外への資金の送金が遅れる
- そもそも給料を払う意思がない
などです。
海外の日系大企業へ就職した場合はこういった事例は少ないですが、海外のローカル企業や日本人個人がやっている会社ではよくあるパターンです。
「何事も経験!」と割り切る場合は別として、契約書をよく確認すること、会社の状態を知ることを怠ってはいけません。
上司と合わない
日本で就職する場合と同様に、海外就職でも必ずクリアしなければならない問題は「人間関係」です。特に海外の場合、企業内にいる日本人は1~5人などの少人数になることが大半です。
いったん就職をすると上司や職場の人間が決まってしまい、合わない場合そのまま仕事を続けることになるので、せっかく海外就職したのに途中で辞めてしまうことも結構あります。
ローカル人材紹介会社で手数料発生
通常、人材紹介会社を使う場合、求人や仕事を探す際に費用が発生しない(無料で利用できる)のが一般的です。しかし一部では、登録料や紹介料を後から請求されることがあります。
給料から毎月手数料が引かれるなど、就職した企業とグルになっていることもあります。人材紹介会社を使う場合には、日系大手の信頼できる会社を使って仕事を探すようにしましょう。おすすめの転職エージェントは「【厳選】海外転職におすすめの転職サイト・転職エージェントまとめ」にて紹介しています。
環境が合わない
環境が合う合わないということは必ず起こります。例えば
- 暑いのが好き
- 寒いのが好き
- 都会が好き
- 田舎が好き
- 辛いものが好き
などなど人によって嗜好は様々です。
海外就職した友人に「おすすめだよ!」と紹介された国であっても、自分には合わないということもよくあります。テレビなどを見て「海外で就職したい!」と思ったら、実際に現地へ足を運び、環境の確認をしましょう。
海外就職成功の5つのポイント
国選び
国選びは重要なポイントの一つです。僕は海外就職で会った人たちに「なんでこの国に来たの?」と聞いたことがあります。「なんとなく」と答えた人たちよりも、「〇〇の理由でこれをやりたかった」と答えた人たちの方が海外生活を充実させていました。
「意志あるところに道は開ける」ということわざもあるように、具体的にイメージしておくことが海外就職のポイントです。
とはいえ意志がないからといって海外就職をやめる必要もなく、漠然と海外就職をしたいと考えている時には以下を整理するのがおすすめです。
- 海外でやりたいことは?(例えばフラットな人間関係、満員電車に乗らないなど)
- 給料はいくら欲しいか
- 経験のある仕事か未経験の仕事か
- 語学不問か英語環境か
- 日系企業か外資系企業か
- 生活環境、気候・気温
たった6つのことでもより具体的にしていくことで、漠然としたイメージから国の選択肢が絞られてきます。
イメージと現実のギャップを埋める
冒頭でも触れましたが、実は一番多いのが理想と現実のギャップです。テレビを見たり友人の話を聞いたりして良いイメージが先行し、現実(現地)を見ないまま海外就職を決めてしまう人がたくさんいるのです。
そんな人たちはこぞって「海外(〇〇)はダメだ」というのですが、結局のところは調査不足です。
海外は日本と同じではないので、就職したい国を決めたら必ず現地へ足を運んでみましょう。現地を見ないで就職を決めることは「お付き合いもせずにいきなり結婚するようなもの」です。
全てのミスマッチを解決できるわけではないにしろ、海外へ足を運ぶことでおおよそのイメージがつかめるはずです。僕のおすすめの方法は日本人向けのBARへ行き、カウンターに座っている人に話しかけることです。
現地で働いている人に話を聞く
足を運んで海外の様子を知る以外にもできることはいくつかあります。例えば、海外で働いている人のブログを読み、ツイッターを探し、話しかけてみることです。実際に働いている人の声ほど参考になるものはありません。
また、実際に海外就職した際にも、事前に現地で働く人と知り合っておけば、働き出した後も心強いですよね。SNSは上手に使いましょう。
各種手続き
海外就職をする際に日本でできる手続きをやっていない人は結構多いです。
例えば、「住民票を抜く」作業です。これをすることで住民税がかからなくなり、年間で数万円の節約ができます。手続き自体もそんなに難しいものではなく、30分を見ておけば大丈夫でしょう。上手に節約するためにもやっておくとおすすめです。
また、海外就職の際には就職先の会社が海外旅行保険に加入させてくれる場合がありますが、手続きに時間がかかることがあります。
そんな時に使えるのがクレジットカードです。クレジットカードには海外旅行保険が付帯しているものがあり、3ヶ月間保険が有効になります。僕は楽天のクレジットカードを愛用しています。
無保険で海外でいることがないように、会社の手続きが終わるまでクレジットカードを準備して万が一に備えておきましょう。
情報収集や管理を転職エージェントに任せる
海外就職を進めていく上では戸惑うことが多いですよね。「何から始めたら良いのだろう……」と悩んでしまい、海外就職をあきらめてしまう方も多いです。そんな時には、サクッと無料の転職エージェントに任せてしまいましょう。
先ほど「国選び」の項目でいくつかのポイントを整理しました。それを基に、エージェントに就職先の国や企業をピックアップしてもらえば良いのです。候補が絞られてくるので、あとは選んで、実際に現地を見に行ってみましょう。
転職エージェントは日系大手がおすすめです。案件数が多く実績もあるので、初めての海外就職でも有益なアドバイスがもらえるでしょう。
リクルートエージェントやJAC Recruitmentなどは海外勤務の案件を扱っています。どんな求人があるのかイメージするために、まずはのぞいてみてください。
海外就職の進め方を把握するには以下の記事も参考になります。
海外就職におすすめの国はどこ?
海外就職と一口で言っても、国ごとにハードルがあります。難易度としては、
になります。アジアの国々の場合、語学不問や未経験可の求人が多くあり、海外就職に挑戦しやすい環境です。逆にアメリカでは英語が話せることが必須なので、英語が話せない人はスタート地点にも立てません。
- 未経験・語学不問から海外就職するならアジア
- 英語が話せて日系企業を目指すならヨーロッパ
- 英語が話せて専門知識があるならアメリカ
上記のようになります。
もちろん、英語など語学力があれば選択肢も広がるので、自分自身の可能性を広げるためにも英語の勉強は続けていきましょう。詳しい国別の海外就職に関しては「【国別保存版】海外転職するために必ず読んでおきたい情報まとめ」の記事で紹介しています。
日本人の海外就職の状況
2016年に発表された調査によると、2013年の時点で海外で働く日本人は286,556人。このうち約200,000人が海外駐在員で、残りの約87,000人が現地採用や自営業の人です。
1994年の時点では現地採用者数は約10,000人だったのですが、2013年までの約20年間で激増していることがわかります。現地採用者の数が一番多いのはアジア。その次に北米、そして西欧という順番です。
また、「海外在留邦人数調査統計(外務省)」を見てみると、海外に進出している日系企業の拠点総数(現地法人化されている企業、されていない企業のどちらも含む)は75,531拠点で、これは統計を開始した2005年から増え続けています。
日系企業の拠点数が一番多いのはアジアで、全体の70%を占めています。その次に北米、そして西欧という順番です。現地採用者の数と同じ順番ですね。
海外就職におすすめの国(アジア)・タイ
ここからは、海外就職におすすめの国を見ていきましょう。一つ目は、東南アジアのタイです。僕もよくタイへ行くのですが、どこへ行っても日本人を見かけます。
実はタイは世界でも3番目に多く日本人が住む国で、働いている人の家族や留学生なども含みますが、2017年の統計によれば、71,255人が住んでいます。日系企業の拠点数は、世界で4番目で3,925拠点です。
タイ就職をおすすめする理由は、
- 東南アジアの中では求人数が多い
- 現在も成長中の国であり、一緒に成長していける
- 経験が浅い、語学のレベルが低い場合でも採用されるチャンスがある
- 周辺のアジア諸国の中ではインフラが整っていて生活しやすい
- 物価が安い
- 比較的、就労ビザが取得しやすい
- 日本からの距離が近い
などです。
実際にタイで働く人の体験談「タイ生活が最高!バンコクで生活&仕事する7つのメリット」を見てみましょう。
関連記事:中国や東南アジアでの海外就職にはメリットもデメリットもあるけど面白いという話
海外就職におすすめの国(ヨーロッパ)・ドイツ
ドイツも海外就職におすすめの国です。ドイツは世界で7番目に多く日本人が多く住む国です。僕は何度かドイツへ行きました。物価がそこまで高くなく過ごしやすい感じが気に入っています。
働いている人の家族や留学生なども含みますが、2017年の統計によれば、33,877人の日本人が住んでいます。日系企業の拠点数は、世界で7番目で1,814拠点です。
ドイツ就職をおすすめする理由は、
- ヨーロッパでは日系企業の拠点数が多く、求人が比較的多い
- 通勤時の渋滞が殆どない
- 有休消化率が高い
- 病欠の義務がある
- 基本的に残業がない
- 社会保障制度がしっかりしている
- 自然災害が少ない
- 気軽に近隣のヨーロッパ諸国へ行ける
などです。
労働者の権利が守られていて、ワークライフバランスを取りやすく、働きやすいのがドイツの魅力です。残業に関しては、1日2時間以上、週に10時間以上は残業してはいけないという決まりがあるほどです。
実際にドイツで働く人の体験談「ドイツで働くことのメリット・デメリットとは?」を見てみましょう。
海外就職におすすめの国・アメリカ
海外就職を語るときに、アメリカを無視することはできません。アメリカは世界で一番日本人が多く住んでいる国で、その数は2017の統計によると233,440人になります。
これは外国に住む日本人の総数の27%にあたります。日系企業の拠点数も世界で一番多く、7,421拠点あります。
アメリカ就職をおすすめする理由は、
- 日系企業の拠点数が多く、求人も多い
- 年俸を交渉できる
- 営業職の場合、成績に応じてインセンティブがある
- 業務の責任範囲が明確
- 服装が自由
- 勤務体系や時間がフレキシブル
- 病気休暇が充実している
- 定年という概念がないので年齢に関係なく活躍できる
などです。
給与に関して交渉の余地があったり、働き方やその時間を自分で調整できるというのが特徴です。
業務の責任範囲が明確で、自分が契約した業務以外は断ることができるというのも日本とは異なる魅力です。ただし、業務に必要な英語のレベルは高く、専門知識や経験も求められます。
実際にアメリカで働く人の体験談「海外で働きたい人へ!アメリカで営業職として働くことのメリットを経験者が教えます」「アメリカで働きたい人へ!アメリカでマネージャーとして働くメリットとは」を見てみましょう。
海外就職を成功させるには理想と現実のギャップを埋めることが一番
「海外就職いいなぁ」となったら早速、行動開始です。いいところばかり見えがちな海外就職ですが、現実は知っておかなければなりません。
先ほども述べましたが、必ず就職したい国へ足を運びましょう。大げさですが「結婚相手を見定める」気持ちで。それぐらい真剣に選んだ国なら、多少のトラブルも乗り越えられますよね。
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